オシンコ刑事誕生【後半部】 ✅シンコは鬼に怒られたくらいでメソメソしている場合ではない。 現鬼と元鬼が叱咤を飛ばす。 【マカロニの死は殉職ではない】考察1を追記
4.「太陽!は、刑事ドラマよりも『家族ドラマ』である、その所以」
5-1「仲間の絆、夫婦の絆、家族の絆」
放送時間46分で、
上記の四つを問いかける一話。
✅記憶喪失の父を持った待ちぼうけの五歳の男児。
いつか父が迎えに来てくれると希う。
✅殺人容疑をかけられた父が黒幕に
今や謀殺されようとしている。
シンコと父親を救出に向かう体育会系ゴリ。
陰で見守る男前殿下。
✅盗作を仕組んだ黒い罠は、
一人の男の家庭を崩壊させる寸前で、
ボスの執拗な追求にその企み"殺人計画"を自供。
🔴新人刑事の72-73登場編、誕生編では
一番内容が濃い秀作でありましょう。
マカロニ、ジーパンの登場編よりも
中身が濃くて、しかも泣ける作品。
シンコ出演回がたったの全51回の中の秀逸作。
■ここから後半部ストーリーダイジェスト
井上堯之バンド♫「愛のテーマ(テーマ1A)」
前半部から続き。愛のテーマの切れ目が、
第一のコマーシャルが入った証。
新たに再度流れる愛のテーマ。
シンコが外に出て星を見上げるシーン。
ここからコマーシャル開けだと判る。
シンコは病院を出て来る。
気だるそうに。元気を無くした顔をして、
夜の星を眺める。一つ二つと輝く星座群。
同じく星を眺める男。チンピラ刑事早見淳。
淳もまた、公園で空の輝く星を眺めていた。
そこに一係の体育会系がやってくる。
「あーあ。だめだ駄目だ。
全然手掛かりらしきものがない」
「また犬のジュンに手伝ってもらうか。」
※ゴリの台詞は少し端折ります。
「おい。何見てんだ?」
淳は「空」?、、、「えっ?」ゴリ
淳は「星」?、、、「は?」ゴリ
「おい。お前気は確かだろうな?」
「昔ボスに怒鳴られて、
家(タバコ屋の下宿)の
窓から星を見てたんだ。」
昔じゃない。つい7-8ヶ月前の事だ。
※「拳銃とトランペット」でも、
中川のとっつあん(多々良純)に促されて
夜の星を眺めていたマカロニがいた。
ちょっと休憩🌉蘊蓄太陽にほえろ!38-D
【マカロニの死について】vol.1
※第一話マカロニ刑事登場を、
自ら振り返っているショーケン。いや早見淳。
自分の躊躇の為に、先輩ゴリが撃たれて、
ボスにキツく怒鳴られた、あの時のことを。
早見淳には懐かしく、
今はひとりぽっちのシンコが
あの時の自分と重なっている。
マカロニ最終回52話もゴリは撃たれて入院する。
拳銃に弾を込めていれば、と。
それを見舞いに行った帰りに
暴漢に刺されるマカロニ。
たった一人で産んでくれた母を想いながら死んでいく。
このように、
※マカロニは殉死、殉職ではない。
※マカロニは職に殉じて死んだのではない。
※財布を奪わんと背後から近付いた暴漢に
刺殺されたのだ。しかも腹を二回抉られて。
事件は、既に山さんの努力で解決していた。
山さんの一言で、生き続ける意味を教えられた。
ゴリが寝ているベッドで、
「俺、生きてて良かったよ、ゴリさん」
これが、仲間の登場人物にひとりごちた、
マカロニの最後の「台詞らしい台詞」です。
その後に。
マカロニ殉職と記載されている
過去の芸能記事、番組内容は、全て誤りです。
単に視聴率を挙げる為の「まやかし」です。
さらにWEBサイトやTwitterでも同様。
このnoteのクリエイターにさえ、そういう記事を
書いている方がいらっしゃる。何の考えもなく。
このような「伝説の殉職」呼ばわりしている、
過去のTV番組宣伝に絆(ほださ)された都市伝説は、
かなり烏滸(おこ)がましい。
太陽にほえろ!の事を、ストーリー詳細を
理解していない人が
勝手に創案させた?と理解する。
殉職ではないのに、何故マカロニが殉職か?
それをWEBやネット上の書かれてある記事を
そのまま鵜呑みにする後世の若い人も、
勿論書いた人たちも、
「殉職」の意味を、もう少しきっちり調べて下さい。
38話後半部を続けましょう。
【マカロニの死について】vol.2
これは、別途綴ります。
「こんな汚い空でも星は見えるんだな、って」
「へへっ。そうか、シンコのことか?」
「泣きたかったら家(うち)帰って泣け!
ああいう時のボスはまるで鬼だよね」
「その鬼と、これまでよく付き合ってきたな?」
「ううーん、そんな事。
分かってんじゃない?ゴリさん」
「シンコだって分かってるさ」とゴリ
「でもシンコは女の子だからね」
「心配すんなって、シンコには
宗吉の親父さんが付いている。
ベテランの、元刑事がな?」
場面は、シンコの自宅。
ちょっと休憩🌉蘊蓄太陽にほえろ!38-E
父親に今日の事を報告したのだろう。
父親に慰めて貰いたかったのだろう。
父一人、娘一人の家族だ。母は死んでもういない。
二階に親子三人で撮った写真が飾ってある。
※これは「48時間の青春」で、わずか数秒間
画面に登場しているが、これをキャプチャーし
ここでもう一度ご覧にいれましょう
太陽!初のシンコの母の写真。
この写真一枚だけが、太陽にほえろ!初の
登場シーンです。シンコは女子高生セーラー服。
50年前に一度だけ映像化されています。
たった数秒間に内田家の愛の絆で離れない
家庭像が演出されている。
しかし、
宗吉(ハナ肇)は伸子に、
「馬鹿野郎!
お前それでも警官かい!?」
「一度や二度の失敗でメソメソ泣くようだったら
明日からおまわり辞めて、お嫁に行けお嫁に!」
刺身包丁をシンコに突きつけ怒鳴る。
ちょっと休憩🌉蘊蓄太陽にほえろ!38-F
※嫁に貰ってくれる相手がいればの話だが。
それは、一年半後に現れるようです。
皆んな知ってるでしょ。
シンコが結婚を意識した男が。
「ごっつい顔の浅黒い、むさ苦しく
虫が湧いてきそうな剛毛長髪のタバコ臭い
パチンコ狂いの黒メガネの185cm。」
じつは188cmだったらしい。
(マカロニ長髪の方がサラッとしていて
良い感じの青年だった)
ボス183cmとのバランスで短く公表した。
ボスも実は178cmだったそうな。
5cmサバを読んでいる。
ゴリ176cm。マカロニと殿下、山村は174cm。
しかしその黒メガネは自分への
その想いを打ち明けてくれずに
毎日結婚成就を焦らせていくシンコ。
純愛の極みは111話にて成就する。
都会の夏の沈みかけた夕陽の中でとうとうプロポーズ。
「俺は本気なんだ。」
「やっと言ってくれて私嬉しかった」と返す。
ストーリーに戻ります
「いいかシンコ。
お父さんや俊さんがな、
刑事になるのを反対したのはな、
そんなお前が心配だったからなんだよ。
そりゃ勿論な、
お前を危ない目に遭わしたくない。
それに、仕事の最中に、
お前が「ただの娘」に戻ってしまうのが、
心配だったからなんだよ」
「ただの娘?」
「ただの娘だ」
「考えてみろ!事件を追っている刑事が、
メソメソしてホシが挙げられるか?」
「おとうさん!」
井上堯之バンド♫「希望のテーマジングル」
「シンコ、儂はな、今でもお前が刑事になる
のは反対なんだ!だけどなこの事件は
乗り掛かった舟だ。内田宗吉の娘だったら、
立派に責任を果たしてみろ!」
頷くシンコ。
その時包丁で指を切った宗吉。
「あーまたやった!」救急箱を持ち出し
まず消毒。「あーっ。おーっお!おーうぅ!」
「何よ、男の癖にだらし無い!」
「馬鹿、そんな事より、ホシの顔でも思い出せ」
「何よ、自分で大騒ぎしている癖に」
その時、シンコの頭の中でフラッシュバック!
廊下で、犯人の右手が血まみれのハンカチで
包まれていることを思い出した。
「指? 指を切ってるんだな?」
ボスの電話口。
「間違いありません。血塗れのハンカチで
手を押さえているのを見たんです。
それと、もう一つ大変な事を忘れていました。
ボス、緒方さんの生活が乱れ始めたのは、
文化博のシンボルマークが決まった日から
なんです。」
「何?また文化博か?なんかあるな?」
「よーし。シンコよくやった!」
「当たりめーだよ!俺の娘だからな!
こんチキショウ」と
元鬼刑事が現在の鬼刑事に。
翌日の朝。
マカロニがまたまた遅刻してくる。
「おはよー」とシンコ「遅いわよっ」
「何だ、偉そうーに、あの馬鹿っ」と淳
「おーいっ、遅いぞお!」と山村
「切ないなあ?」と淳。
※このシーンは、
第65話「マカロニを殺したやつ」で、
当直明けのゴリの夢に回想されてくる。
◆このシーン?とても有名なんですが、
皆さん、おかしくありませんか。
◆何も気づきませんか?ある事に。
◆女性ならば、直ぐに気付く筈ですがね。
山村はもとより、シンコは一旦帰宅している筈。
なのに、前日と服装が一緒。19歳女の子が
着替えないのだろうか? シンコは泊まりか?
女性を宿泊勤務をさせますかね?当時。
マカロニも同じ服。山村もそうだ。
またシンコはハンドバックも一緒。
そうは思いませんか?
場面はアートデザイン研究所
「ヤクザ?冗談じゃないですよ」
山村と伸子はデザイン研究所を尋ねたが、
ヤクザとの関わりはないと所長は拒否した。
「菊池さん。緒方さんは殺されかけたんですよ。
その人が犯人だという可能性があるんです」
「私は善良な市民の積もりです。
ヤクザと関わりがある訳がないですよ」
「ヤクザっぽい人と訂正しても良いですがね」
と山村。何か隠していることは明らか。
「でも心当たりは有りませんね」
「キャバレーピンキーに
よくいらっしゃるようじゃないですか。」
「キャバレーに行くからって、
ヤクザ扱いされたら叶いませんな」
「あ、あの男、すこしヤクザっぽいかな?」
「どこの誰かは、名前も知らないんです」
※容疑を他の人間にすり替えようと謀っている
ことは明らか。だから刑事の前での尤もな
証言をする。しかし山村には、、、
「名前も知らない人に奢ってあげるんですか?」
「いつもこちらのツケで飲んでいるって
聞きましたけど」
「私は人に奢ってもらいのが、
嫌いなタチでしてね。」
「そんなあ、名前も知らないなんて。」
「帰るぞお」
「山さん」
「どうして止めたんですか?
何か隠しているのははっきりしているのに。」
「ーんうん、潮時ってやつかな?」
「でももう一押し!」
「いや何も喋らんよー。相当な狸だ!。
経歴も調べたが、デザイナーと言うより
やま師だな」
つまり詐欺師だと山村は言う。
シンコは、
昨日見かけた、あの幼児にまた会った。
「あれ?あの子」
「少年係の癖が抜けんと見えるな」
「でも昨日もあそこに立ってたんですよ」
男児に尋問しても、シンコでも知らんぷり。
「進くーん」
擁護施設「定子園(ていしえん)」の保母が進を迎えに来た。
井上堯之バンド♫「幸福のテーマ」
トライアングルバージョン
保母によると、進は半年前、父親に
「定子園」からほど遠い公園で置き去りに
されたという。父親がいつか戻ってくるだろうと
ずっと待っているのだ。
山村は進の胸ポケットにデザイナー用の鉛筆が
差してあるのを見つけ、
それを保母に質問すると、
「ええ。この子の父親はデザイナーですから」
そして公園から見上げると
アートデザイン研究所が。進の目は
この研究所を向いてじっと見つめていたのだ。
野崎の調査報告によると、
中尾文治は、職業は美術デザイナー。
去年(1972年)の9月10日頃から行方不明に
なっており、定子園の園長名義で捜索願が
出ていた。妻は3年前(1970年頃)に死亡。
この情報を元に、
ゴリと殿下は中尾の住んでいたアパートに向かい、
部屋の現在の住人(大泉滉)を尋ねた。
住人は中尾を知らないと述べた。
井上堯之バンド♫「追跡のテーマII」
のアレンジバージョン(TVバージョン)
前半部でも、シンコが山村と一緒に
初出動したときに間奏された、あの曲。
野崎とマカロニが、シンコ達を見送る時に流れた。
ゴリはこの部屋で世界文化博のシンボルマークに
似たポスターを発見し、回収。
山村は入院中の緒方に、緒方のデザインと
中尾のデザインを見せた。
「何ですか?これは」「よく見てください」
「よくお判りの筈ですがね、緒方さん」
「貴方が盗んだ元のデザイン。盗作だ!」
「しかもそれだけではない。
中尾文治氏は行方不明になった。
研究所近くの公園に子供を残したまま。
緒方さん、もう隠しても無駄ですよ」
「あなた、デザインを盗んだ上、
秘密を守る為に、中尾さんを殺したんだ!」
ちょっと休憩🌉蘊蓄太陽にほえろ!38-G
※これは、山村が心根の弱い被疑者に使う
簡単な「誘導詰問方法」である。
誘導尋問ではない。詰問である。
[うしろ暗い心の機微を持つ]被疑者には効果的。
山村はじわじわと詰め寄り、最後には
キツく落とす。
この方法を他の回でもよく使う。
注意して見ていてください。
「海を撃て‼︎ジーパン」でも山村はこれを使う。
※刑事コロンボ「自縛の紐」でも、
じわじわと攻めて、最後にはコロンボの怒りが
爆発する。「アンタしかいない。自分で認めてるでしょ!
アンタなんですよ。殺したのは」
あまり怒らないコロンボが証拠を盾に怒るシーン。
「違う、中尾さんは死んでいない!」
「死んでいないとしたら、中尾文治氏は
何処にいるんだ!」
「中尾さんの子供はな、今でも
施設を抜け出して、あの公園に
来ているんだぞ。いつかは父親が帰ってくる
と信じて待っているんだ。判るか?
五つの子供の気持ちが。
傷ついた小さな子供の気持ちが
お前に判るか?」
「緒方さん!」とシンコも詰め寄るが。
しかし其れを左手で制する山村。
※誘導詰問の結果が、もうすぐ出るから、
シンコ、ここからは俺に任せろ、のアクション。
マカロニ同様、手と眼の演技。これが、
露口茂氏の真骨頂。
緒方はとうとう自白した。
「仰る通り、中尾さんのデザインを盗んだのは
この私です。良いアイディアが浮かばず
苦しんでいたときに、中尾氏が持ち込んだ絵に
気付いたんです。
しかし、私は所長に正直にそのことを話した
ところ、万一に当選して問題になっても
うまく処理すると」
そして、当選したその日に、臨時ボーナス
50万円を渡した。
更に中尾文治からは、所長通じて
知らされた事は、
「話し合いには断固応じない。
告訴を辞さないつもりである」と。
しかし所長は、
「企業戦争に生き残る為には、色々な事がある」
「知らぬ存ぜずで押し通せ」
「あとは滅茶苦茶でした。深酒をし、浮気をし
中尾さんがどんな目に遭わされたか、
知った時貰った50万円は
もう無くなっていました」
「私は、もう生きているのが嫌になって」
それを聞いた山村は、苦虫を噛み潰す顔に
変わる。山村の怒りが静かに燃え始める。
一転して取調室。
この自供を元に、アートデザイン研究所所長
菊地は取調室に引っ張られ、山村が尋問!
「菊池!っ」今までになく鋭い追求。
横で調書を取るシンコが、ビックリする。
「何処までシラを切る気だ!
緒方は何もかも喋ったんだぞ」
「自殺未遂の頭のおかしな男が何を言おうと
私には知った事ではない」と菊池
「あんたと後ろ暗い付き合いの男が、柳田と
名前が判明した以上、いずれ此方の手に
堕ちる。そんとき認めても格好が付かんのじゃ
ないか?」
「話し合いに応じない中尾文治を柳田に
襲わせた。中尾さんは死ななかったが、
記憶喪失に罹った。」
「随分大事そうなカバンだな?
ちょいと見せてもらおうか?」
山村は菊地の鞄を強引に開けようとしたが、
菊地は、これを徹底して抗議。
「これが民主警察のする事か?」
「これが参考人へのする事か?」
ドアを開けるタイミングで、鬼が登場。
調書を取っているシンコは、初めての
プロの取り調べにおっかな吃驚の連続。
《これが、大先輩山村の取調べなのだ》
《落としの山さん、の所以だ》
《山さんの台詞より、シンコの唖然仰天が
多く描かれている》このシーン。
ここからは鬼の台詞
「そんな台詞はこんなかじゃ通用しないよ」
「こん中に何も無かったら、告訴でも何でも
する事だな?」そして一通の通帳を取り上げ、
「ほう?派手に引き出してるなあ」
デザインが入選した去年の9月に100万円。
同じく昨日に100万円。この金は何に使った?
「中尾の口封じの為に、柳田に支払ったん
じゃないのか?中尾は既に記憶喪失に
罹っている。
しかし、お前にしてみれば、中尾は時限爆弾と
同じだ。中尾が記憶を取り戻したら全てが
終わりだ。だから、夕べもう一度ヤクザ柳田に
100万円支払ったんだな?」と。
山村は
「やってしまってからじゃ遅いぞ」
「殺人と殺人未遂ではどれくらい
罪の重さが違うのか?知っているのか?」
「死刑になりたいのか?」
両警部補の追求には最早逃れようがない。
ちょっと休憩🌉蘊蓄太陽にほえろ!38-H
※藤堂俊介は、実は警部補なんです。
(警部ではありません)山さんと同じ。
警部だとすると一所轄署の係長である訳がない。
もっと出世してます。
また出世したくない理由が二つあります。
一つは既に語られています。
ボスの台詞に出て来ています。
もう一つは、
後世のストーリーで徐々に語られていきます。
どの回で語られたか?第一話からもう一度見て
見つけてください。
山さんと違いは、管理者、管理職だという事。
全体の捜査会議には、一係代表でボスが行きます。
また全国捜査係長会議に出張しています。
これは、テキサス、ボン時代に。
西部警察の木暮警視とは役の設定がまるで
異なりますのでご注意を。
同じではありません。
太陽にほえろ!は1972年7月放送開始
西部警察は1979年10月放送開始です。
1972.7.21生まれの太陽にほえろ!
この年2022年、満50歳になりました。
菊地はヤクザ柳田が今日中に
中尾を殺害すると聞いて、これは
山村の尋問が効き始めた。
「刑事さん。止めて下さい。柳田の犯行を
止めるように」と。
「中尾の今居る処は?、、」
◆尾行するのは柳田。尾行されるのは中尾。
その二人の行方を尾行して突き止めようとする
二人の刑事。
通常の逆シチュエーション。
ヤクザ柳田がこれから追跡されるとも知らずに
中尾を追っている。
ゴリと殿下は中尾のアパートを尋ねたが、
中尾は行方知らず。
鬼はシンコに、子供が何かを知っているかもと
「定子園」に向かわせる。
フィアットでボスとの連絡をしていた時、
殿下からの聞き込みで
「中尾は自分には、進という名の子供がいた
ことだけを思い出していた」と。
しかも、それを柳田に聞かれてしまう。
柳田はゴリと殿下の捜査を尾行し、
中尾の居場所を掴もうと必死。
更にゴリと殿下は、中尾の知人(辻シゲル)に
居場所を尋ねたところ、肝心な情報を得た。
「なかなか進の顔が思い出せないが、
思い出した時には玩具を渡してやりたい」
と、買ってあった玩具を持って、凄い勢いで
飛び出していたと。
ゴリと殿下は
「もしかして中尾さんは、
子供が定子園に居ると分かったんだ!」
中尾は玩具を抱えて定子園に到着していたが、
実はゴリと殿下の掴んだ情報で
柳田もタクシーで、
一方二人はフィアットで追跡。
「定子園」にはシンコが、張り付いて進を
遠くから見守っていた。
その時、「定子園」に近づく中尾。
其れを見た柳田。拳銃を手にする柳田。
シンコもそれを見て、
「逃げて!逃げるのよ!」
シンコが柳田の拳銃を力ずくで抑え、
女の力で迎撃。第一段階では
シンコが発砲を何とか阻止した。
覆面車フィアットが、後ろから接近、停車寸前。
車を降りた殿下が、墓に投げ出されたシンコを
庇い助ける。
ここから第二段階。
「あの男よ!あの男が犯人!」とシンコが叫ぶ
「ゴリさん!」と体育会系に指示する殿下。
井上堯之バンド♫「マカロニ行動のテーマ」
墓に向かって、数秒後には
墓の中を激走するゴリ。
体育会系の走りは勢いがある。
ラガーの長さんならもっと速いかも知れない。
柳田を追撃し、右足でキック。逮捕した。
※大概幼稚園、保育園の近くには
お寺、墓地がありますね。
「まだ記憶が戻りませんか?」と殿下
「何故私は襲われるのでしょうか?」と中尾
「おとうちゃーん」と走り出す進。
井上堯之バンド♫「幸福のテーマ、トライアングルバージョン」
中尾が進と対面し、進の顔を見て
かつての親子の情愛で育んだ家族の記憶を
やっと取り戻したのだった。
「進。進なんだな!」と父は抱き締める。
「良かったね、進くん。お父ちゃんに会えて」
「おねーちゃん、どうもありがとう」
「ありがとう」と言われて涙ぐむシンコ。
「いけない。またボスに叱られちゃうわ」
「良いんだよ、シンコ。俺たちには
これがあるから刑事は辞められないんだ」
「なあ、ゴリさん?」
体育会系も、涙ぐむのを隠して、鼻を啜る。
場面変わって、飯屋宗吉。
「内田伸子。刑事課 捜査第一係勤務を命ず」
※刑事課となってましたね。
「シンコ、母さんに見せなくっちゃ!」
と辞令を父親宗吉に見せたあと、
シンコは二階の亡き母の霊前に見せに上がる。
「よーし!今日はじゃんじゃん呑んでくれよ」
「全部俺の奢りだからな」
「ひゃーっ!こいつはいいや」体育会系
「そうこなくっちゃ!」と殿下
「ついでに俺のツケを全部消してくれたら
良いんだけどな」チンピラ刑事淳
「馬鹿、そーは行くかっ!」宗吉
「ああ、やっぱりだめか?」とチンピラ刑事
一係全員が伸子の刑事昇進祝いで
「宗吉」で宴会をしていたが、
ここに署から呼び出しの電話。
「はい宗吉です」と鬼
「藤堂は俺だ、何?、、」
「二丁目で殺しだ」
「よーし、宴会は打ち切りだ」山村
最後の二杯のビールを腹に収めるゴリ。
あーあ、と重たい腰を上げるチンピラ淳。
◆刑事が仕事前にビールを飲むんかいな?
これはあかんやろ?ゴリやん。
「事件ですか?」とシンコ
「ああ、君はいい」
「ボス!今日から私も正式な刑事ですよ」
「行って来ます!」と笑って父親に。
「おい俊さん?」宗吉
「まあまあまあ」と鬼。
これが、七曲署捜査一係藤堂一家の
ヘソ曲がりの自分流行動術。
「新刑事としての一面」を見せる
活き活きしたシンコ笑顔の復活。
あの五歳児から前進する勇気を貰ったのだ。
CAST
内田宗吉:ハナ肇
七曲署署長:南原宏治 署長の名前は無い
菊地正嗣:川合伸旺
緒方正一:天田俊明
緒方の妻:国睦子
中尾の知人:辻シゲル(現:辻三太郎)
中尾文治:綾川香
アパートの住人:大泉滉
ヤクザ柳田:戸塚孝
次回は
殿下と美女シリーズ1回目
第51話「危険を盗んだ女」