![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/102951798/rectangle_large_type_2_7016e33f950d0d0282b00ee547d89573.jpeg?width=1200)
太陽にほえろ!隠れた名作編★追悼特別◎奈良岡朋子01。第192話「2・8・5・6・3」前半
太陽にほえろ!第192話「2.8.5.6.3」
第一ステージ が(前半)
最初のコマーシャルまで。
![](https://assets.st-note.com/img/1681413180273-Gj8l74ZGkd.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1681413108874-sn6iNCkU7h.jpg?width=1200)
1976.3.19放送
それは昭和51年です。半年後に
テキサスは仁王立ちの殉職をします。
その殉職編は番組始まって以来の
最高視聴率 42.5%(外資系ニールセン調査)でした。
第216話「テキサスは死なず!」42.5%※
第217話「スコッチ刑事登場!」41.5%
第218話「殿下とスコッチ」40.5%
上記のように、3週連続の40%超えの視聴率を
達成した太陽!でした。
※三上順は死んでも、テキサスは俺たちの心の中では
死なない。心の中でいつまでも生きている。の意味。
テキサスの後任スコッチ滝隆一。
当時24歳の沖雅也の人気に支えられた。
当時の宮内淳は26歳。
テキサス勝野洋は一つ上の27歳。
スコッチよりも、二人とも歳下の設定だった。実は歳上だが。
脚本 中村勝行、小川 英
監督 児玉 進
![](https://assets.st-note.com/img/1681413128513-9ijnwGl64v.jpg?width=1200)
CAST
矢島明子:木村理恵
滝田美也子:奈良岡朋子
滝田甲造:北原義郎
飯田治:信実恭介(後の信実一徳)
故買屋:松本敏男
大杉徹:戸塚孝
酒井賢太郎:小坂生男
______________________
港近く?の資材置き場。
![](https://assets.st-note.com/img/1681413257608-qfcr3Ef3yj.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681413291314-ie8hnX9iLX.jpg)
「遅くなってすまん」
「金は?」
「約束通りの5000万だ。」
![](https://assets.st-note.com/img/1681413327595-9xmj03FhqR.jpg)
滝田甲造(北原義郎)は故買屋(松本敏男)と
この場所で宝石の取引。
故買屋は黒アタッシュケースを開いて
中の札束を見せた。
![](https://assets.st-note.com/img/1681413352917-ewEvrEazn2.jpg)
滝田もアタッシュケースを渡す。
「全部鑑定書付の宝石だ。
世間相場じゃ、1億円を下らんよ。」
![](https://assets.st-note.com/img/1681413378449-TQzzeQ0jFj.jpg)
滝田はそのまま背を向け、
報酬の5000万円を入手したまま
去ろうとする。
______________________
「待て!念の為だ。」と
故買屋はそのアタッシェケースを開けた。
![](https://assets.st-note.com/img/1681413406589-6mF1sRaJyH.jpg)
しかし、中身は小石であった。
「騙したーなっ!」
![](https://assets.st-note.com/img/1681413435681-kAlJ7zDN6H.jpg)
滝田と故買屋は格闘になり、
![](https://assets.st-note.com/img/1681413456766-6fX3ocBSxb.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681413476676-5A1oZairLR.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681413498232-RbJU5TlKtw.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681413521977-sAGIes4u57.jpg)
故買屋を側の角材で五回滅多打ちにして
車で逃走。
![](https://assets.st-note.com/img/1681413549156-hvRr5KULRo.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681413569645-MOrbCpOhvC.jpg)
滝田が使用した逃走用の車は、
昭和45年型のホンダ1300クーペ7(セブン)
◆興味がある方は覗いてみて下さい。
1970年02月09日ニュースリリース
HONDA 1300クーペのご案内
______________________
※このクルマの逸話
今は懐かしき空冷エンジンです。
※本田宗一郎さんが、最後まで拘った空冷です。
その代表車両。クーペ7と共に、
ホンダ1300クーペ9(ナイン)も有りました。
______________________
この空冷エンジンの開発継続に難を示した
若い技術者たちが提案した水冷エンジン。
「社長(宗一郎さん)が続けようとする空冷エンジンは
最早、時代の長物だ!時代錯誤だ!」
「これからは水冷エンジンだー」とした
若い後輩技術者の追上げで、これからは
「若い者の時代だ!」と
「老齢は消え去るのみ」と言い残して、
宗一郎は突然に会社を去ってしまった。
______________________
「段々と若い技術者が沢山育っている、、、」
その創業者社長を追上げした 技術者の代表だったのは、
「久米是志」氏だ。後年社長になる。
三代目社長(1983~1990年)
久米 是志(くめ ただし)既に故人です。
2022.9.11にお亡くなりに。
______________________
ホンダ歴代社長
親父(宗一郎さん)と喧嘩し、久米さんは
一週間会社に出社しなかったと言う。
「あの頑固親父!もうどうにでもなれ!
この馬鹿野郎おやじ!
もう知るかいっ!」
これは、NHKプロジェクトXでも取り上げ放送された。
______________________
この「親父」とは宗一郎さんの渾名。
実際の父ではない。
技術者として全員が彼を敬った言葉だ。
しかし久米は、
「時代に即さない商品は お客様は喜ばない」
との信念を貫いた。
創業者社長本田宗一郎を 引退に追い込んだ
伝説の三代目社長です。久米さんは。
______________________
七曲署一係の体育会系ゴリ みたいな人だったから
筆者も好きでした。
顔も久米さんは本当にゴリラそっくり。
上記の ホンダ歴代社長のリンクを開いて
ご確認ください。どちら様も。
※だが七曲署一係のゴリは、ゴリ押しのゴリで、
由来は魚のゴリです。ゴリラではありません。
既に蘊蓄話で「マカロニ刑事登場!」
第二ステージで写真付きで説明済みです。
______________________
ストーリーに戻ります↓↓
現場に居合わせた走行中のトラック運転手が
車のナンバープレートを目撃していた。
尚も1300クーペ7の左側後部を当てて
凹ませてそのまま逃走した。
![](https://assets.st-note.com/img/1681413710351-XJI3z3zVl7.jpg?width=1200)
ナンバーは「練馬56 せ79-50」
______________________
事件は七曲署捜査一係に即座に通報される。
![](https://assets.st-note.com/img/1681413729885-aSE6BjII65.jpg)
「は、ふん、了解」
「殺しだ!」
「行ってきます!」とゴリ。
![](https://assets.st-note.com/img/1681413757238-VLMkihYIHD.jpg)
「あっ。長さん、現場付近で不審なクルマを
見たものがいるんだが、ナンバーはこれだ。
ボンと一緒に所有者洗ってくれ!」
![](https://assets.st-note.com/img/1681413792339-nrBioESonT.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681413808191-zAY1N9p14r.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681413820751-RaOnmWii88.jpg)
滝田はクーペ7で自宅の団地に戻ったが、
団地には野崎とボンが
既に待ち構えていたのだ。
______________________
この車は昭和45年型とした、その意味合い。
放送日は1976.3月だから昭和51年。
つまり、新車だったとしたら6年間
ずっーと同じ車を使っている事になる。
これが、このあとの妻を演じた奈良岡朋子さんの
台詞で出てくる「豊かではない生活」を続けている夫婦。
その豊かでない生活を彷彿させたことの
視聴者に事前に用意した「前振り」が1300クーペ7 なのだ。
◆またこのあとのボスの一言。
「真面目な係長が何故?
こんな犯罪を、、」との疑問の解は
事件捜査の経緯で、徐々に解明に導かれる。
______________________
![](https://assets.st-note.com/img/1681413856416-gr3X1lwXhE.jpg)
「滝田さんですね。
ご同行願いますか?」と長。
井上堯之バンド♫
「アクションのテーマ」
滝田は団地の屋上に向かって逃走したが、
ボンと野崎は 階段を追いかけて、追う。
鈍臭いボンは階段を踏み外し転ける。
「大丈夫か、ボン」
しかし、ボンは滝田を抑えて逮捕。
![](https://assets.st-note.com/img/1681413885992-JqjWmI7daR.jpg)
______________________
一係に戻り、ボス席では
山村、殿下、ゴリ、テキサスが居る。
![](https://assets.st-note.com/img/1681413924576-d50oVNr3tJ.jpg)
「殺されたのは、潜りの貴金属ブローカー。
つまり故買屋です。」と山村。
「背後関係は?」と鬼
「組織の人間じゃありませんね。
全くの一匹狼です。」と山村
殿下、そっちは?
![](https://assets.st-note.com/img/1681413972798-tjYmgeta6z.jpg)
「ええ、滝田は小さな貴金属輸入商社の
販売係長で、勤務ぶりは真面目一方だった
ようです。」
![](https://assets.st-note.com/img/1681413994979-0eM7EONEyl.jpg)
「うーむ。そんな真面目な奴が何故だ?」
______________________
![](https://assets.st-note.com/img/1681414029718-1jPszn3f46.jpg)
野崎が部屋に、
タバコを咥え入ってくる。
ボンも一緒に調べ室から。
![](https://assets.st-note.com/img/1681414067552-g4Pd4If73m.jpg)
「どうだった?」
「ええー。完全黙秘ですわー」と野崎
「うんとも寸とも言やしません」とボン
![](https://assets.st-note.com/img/1681414093073-c6rPOPirMF.jpg)
「これが、滝田の所持品です。」
既に、現場で押収した石ころを詰めた
アタッシュケースがボス席に置かれてある。
______________________
![](https://assets.st-note.com/img/1681414116753-OR0gYie8Vy.jpg)
「問題は奴がブローカーから巻き上げた金
の行方だ。」と
クーペ7のキーを取り上げ見る鬼。
「滝田のクルマからは発見されませんでした。」
![](https://assets.st-note.com/img/1681414140873-hx0K8sVFuN.jpg)
続けて、滝田の手帳を捲り、
![](https://assets.st-note.com/img/1681414164098-yAgqP7RnmM.jpg)
「目撃されたのを知って、
咄嗟に何処かに隠したのかも知れん。」
![](https://assets.st-note.com/img/1681414189473-KuaB6AlyxC.jpg)
「この数字は?」
![](https://assets.st-note.com/img/1681414214158-ytyhYZL0qB.jpg)
「ああー。それも聞いて見たんですが、
兎に角一言も、口を聞かんのですから。」
![](https://assets.st-note.com/img/1681414236700-G6TdBozSug.jpg)
そこには、
「2.8.5.6.3」という謎の数字の走り書きが。
______________________
翌日の朝。
テキサスが歩いて出署。
![](https://assets.st-note.com/img/1681414262633-EjeIN34lyK.jpg)
そこにボスが 公用覆面車クラウンで出署。
この時の覆面車クラウンは、
マカロニ、ジーパン時代使用の
4世代目クジラからバトンタッチした、
5世代目のクラウン。車両型式が
E-MS80-HE型スーパーサルーン2000cc。
昨年2022年にトヨタから発表されたクラウンは第16世代目
に当たる。兎に角バカデカ過ぎるクラウンだ。
狭い京都市内では如何かと思うが。
![](https://assets.st-note.com/img/1681414278654-BfCcKmGKg1.jpg)
「おはようっーすぅ。」とテキサスが上司に。
「おはよう!」と鬼。
ここまで、次回予告開始から6分01秒。
______________________
![](https://assets.st-note.com/img/1681414305278-m8wCDBUKmA.jpg)
「昨日の数字なんですが、
メモ用紙の一番最後に書いてありますし、
例の金の隠し場所だと思うんですが。」
◆その通りや!テキやん。
駐車場で、玄関前にて。
![](https://assets.st-note.com/img/1681414342278-3YzUMCiydO.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681414360880-tus8CjYYuO.jpg)
「あのおー」と呼びかける女。
それが、滝田美也子(奈良岡朋子)であった。
![](https://assets.st-note.com/img/1681414384354-9Pi6qu7rGu.jpg)
「何でしょう?」と鬼
![](https://assets.st-note.com/img/1681414408674-IupHWSFHfm.jpg)
「わたくし、此方に留置されております、
滝田の妻でございます。」
![](https://assets.st-note.com/img/1681414439511-tiy0huSPx7.jpg)
「捜査一係長の藤堂です。」
![](https://assets.st-note.com/img/1681414462391-zFZDTxrrgA.jpg)
「あのお、
主人に会わせて頂けませんでしょうか?」
![](https://assets.st-note.com/img/1681414480717-Fwv3K6OQey.jpg)
「生憎ですが、今取調べ中なんで、
面会は出来ません。」
![](https://assets.st-note.com/img/1681414532118-NpNJ9aulQ1.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681414500229-utThMOXw1y.jpg)
「主人は何をしたんでしょうか?」
![](https://assets.st-note.com/img/1681414580510-gjzzyFTg17.jpg)
______________________
◆場面は変わり、近くの喫茶店?か。
またはホテルのBARラウンジなのか?
![](https://assets.st-note.com/img/1681414945188-awgPogXP6i.jpg)
「ご主人には、大金を強奪した容疑も掛かってる。」
![](https://assets.st-note.com/img/1681414971773-XP2itWaWHI.jpg)
「そんな?信じられませんわ?」
「その金の行方はまだ解りません。
ご主人の手帳に数字の走り書きが
あったんですが、何か心当たりは
ありませんか?」
![](https://assets.st-note.com/img/1681414991172-LJHJYZ0BPi.jpg)
「へぇーっ?」と美也子。
「でも主人は何故?
何故、そんな恐ろしい事を、、」
![](https://assets.st-note.com/img/1681415021328-Zm2HCfZYEg.jpg)
「いや、、奥さん。」
美也子には、何も分からない。
しかし、そんなふりをしていた、、か?
![](https://assets.st-note.com/img/1681474220986-dSISYvxvGt.jpg)
「御免なさい、ちょっと失礼します、、」
______________________
鬼は美也子がトイレに行ったと思い、
女性だから、かなりの緊張から用足し、
だと思っていた?
◆かなり時間が経過。
![](https://assets.st-note.com/img/1681474254214-typUJG6d9U.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681474284123-aZscsjchAD.jpg)
空の灰皿に
二本の燃え滓マッチ棒の残骸。
二本のタバコの吸い殻。
その二本目を鬼が吸い、消したところ。
![](https://assets.st-note.com/img/1681474323556-wDFVUO845Q.jpg)
※これをライターを用いると
視聴者に経過したその時間が伝わらない。
だからボスや山村、はいつもマッチで
タバコに火を点ける。
![](https://assets.st-note.com/img/1681474353061-AyZ9gqBVbr.jpg)
一本吸うのに通常3-4分掛かるから、
ここでは、7-8分は経過したことを
映像では示している。
太陽!マカロニ時代 第48話と同様の
撮影手法を取る東宝の撮影スタッフ。
______________________
![](https://assets.st-note.com/img/1681474392072-x3gtByW2aB.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681474412457-GuhE334vaj.jpg)
なかなか、美也子が席に戻ってこないことから、
美也子のマフラーを手にとり、
女性トイレを確認したが、
美也子の姿は見つからない。
女子トイレを少し覗く鬼。
![](https://assets.st-note.com/img/1681474474347-FmsFpsVHQp.jpg)
鬼は2階喫茶店から階段を急いで降りる。
1階フロアで、美也子のハンドバッグを拾う。
※どうもやはりホテルのロビーのようだ。
______________________
そこで見た光景は、
2人の男に拉致されかかる美也子だった。
どうも、美也子は、うまく歩けないようだ。
足を引き摺っている。
![](https://assets.st-note.com/img/1681474493978-yNMMw7OUZw.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681474510215-vBgix9YPsI.jpg)
そして、自分も。
鬼も、別の男に背後から拳銃を突きつけられた。
「振り向くな!」
ここまで、8分22秒経過。
______________________
場面は一係室。
![](https://assets.st-note.com/img/1681474530451-Xfr00Pn86a.jpg)
「ボス、遅いなー」とテキサス。
![](https://assets.st-note.com/img/1681474556468-ExbePqi8qz.jpg)
時間は午前10時6分を示す。
![](https://assets.st-note.com/img/1681474578147-V2Yvu0a7JD.jpg)
「ちょっと見て来たらどうだ?」と山村。
「ボン?!」と、良に一緒に来い!と
二人は部屋を出て行く。
![](https://assets.st-note.com/img/1681474599167-iD4oKCTM9A.jpg)
井上堯之バンド♫
「ボンのテーマII ギター&ハモンドオルガンV」
______________________
◆この時テキサスが着ている
茶色のジャケットに、皆さんご注目を。
テキサス殉死後に、ボンも着用します。
その後年、ドックやラガーも着用していきます。
東宝衣装部は同じ衣装を
何年も長持ちさせてます。
これは太陽!ファン豆知識です。
この時の撮影と同じ時期の
太陽にほえろオリジナルサウンドトラックの
LPレコードのレーベル撮影に用いたphotoが↓
![](https://assets.st-note.com/img/1681412479784-viD7lxJdKC.jpg)
______________________
場面は、新築マンションに入る
日産プレジデント。
![](https://assets.st-note.com/img/1681474624333-q9iOPOpwdC.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681474643644-vaJvplxyxL.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681474660181-uVftVLPqWl.jpg)
「ホテルライクマンション
キャッスル新宿」近日分譲開始とある。
![](https://assets.st-note.com/img/1681474686547-W4hzgJZj11.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681474709000-2LRSr2AusU.jpg)
鬼と美弥子はアイマスクを付けられたまま、
歩かされる。流石に警察官だけに、
手で壁を触りながら、犯人の手掛かりを
掴もうとする鬼係長。
俺たちは何処に連れてこられたのか?
ここで登場する犯人の顔。
飯田治(信実恭介)と
部下の大杉徹(戸塚孝)と
酒井賢太郎(小坂生男)によって、
![](https://assets.st-note.com/img/1681474739227-PAaWmPKCot.jpg)
上記のモデルルーム公開中の
702号室に監禁されてしまったのだ。
______________________
![](https://assets.st-note.com/img/1681474767657-vM2AXsgXD9.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681474784939-lD0c5HjgSF.jpg)
「外しても大丈夫ですよ」
![](https://assets.st-note.com/img/1681474845197-4734l25sbo.jpg)
「何処なんでしょう?」
とアイマスクを取った美也子も
部屋の外から下界を見る。
![](https://assets.st-note.com/img/1681474919348-yE4H5uBjuQ.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681474942194-SjutZ10D0X.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681474889545-3reJYKS42p.jpg)
その時、足を引き摺った美也子に
「どうしました?足」と鬼。
「車に押し込められたとき、ちょっと、、」
「痛みますか?」
![](https://assets.st-note.com/img/1681474962906-avoGsYTWNY.jpg)
「それより、何故こんな所に
閉じ込めたんでしょう?
何故係長さんと私を、、」
______________________
![](https://assets.st-note.com/img/1681475002810-84GHW1fteL.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681475026431-suct2YUXuo.jpg)
702号室の
テラスに通じる扉は施錠されて
窓も開かない。鬼は、ここは、
完全なシャットアウトだと認識する。
![](https://assets.st-note.com/img/1681474985835-XD39AEr7VO.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1681475069741-saxmpngLCT.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681475184168-aUC9LYan0f.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681475090863-F2pRHp5bn5.jpg)
「電話は切られているし、
外部との連絡は完全に遮断されてますね。」
![](https://assets.st-note.com/img/1681475115413-ld3vkbLADP.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681475139687-3OJ908Xuak.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681475157867-ywvq0pTr3H.jpg)
「下には、人もクルマもいるのに。」と美也子。
鬼は浴室を確認する。
「出来上がったばかりのマンション
のようですね。目的が何であるにせよ、
ここが無人である時間は
あまり長くない筈です。」
![](https://assets.st-note.com/img/1681475251035-mocBnqgwJs.jpg)
「それにしても、何が目的で、、、」
「心当たりは何かありませんか?」
「いいえ。まるで、!」と頭(かぶり)を振る。
![](https://assets.st-note.com/img/1681475296604-Gdun897QZl.jpg)
「とすると、、、
今度の事件に関わりがある
のかも知れないな。」
______________________
そこに突然電話のベルが。
![](https://assets.st-note.com/img/1681475322080-ZIifIVyeaE.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681475339242-ADCxSzZetH.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681475361695-BIBVJTRc8O.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681475375418-GRgKeMxl1u.jpg)
不通になっていた筈の電話が
突然に鳴り出した。
![](https://assets.st-note.com/img/1681492213453-SenXNAhyAP.jpg)
「電話は切られている筈なのに。」
電話で、若い男の声が通る。
![](https://assets.st-note.com/img/1681492239118-uTDjZ8CyV1.jpg)
「そろそろ本題に入りましょうか。
滝田が手帳に書き残したメモ。
我々はその内容を知りたいんだ!
![](https://assets.st-note.com/img/1681492266973-67WMm6xY6i.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681492289559-Dgb9Gtjsi2.jpg)
奥さんを人質に七曲署を脅す腹だったが、
係長のあんたまで一緒だとは、
こんなに美味い話はない、
さあ、生きて其処を出たかったら
教えて下さい。
知らないとは言わせませんよ。」
![](https://assets.st-note.com/img/1681492305414-sIq1Az3QN0.jpg)
「生憎だが、忘れたね。」
![](https://assets.st-note.com/img/1681492321954-sAqrGN0pva.jpg)
「良いですか?其処が完全に無人なのは、
今日の夕方までです。
ギリギリのタイムリミットを
午後四時としましょう。
それまでメモの内容を思い出して
貰えなかったら、お二人とも
其処で死ぬことになります。」
そして、勝手に切れた。
![](https://assets.st-note.com/img/1681492342447-uCtUNo3cnr.jpg)
「受信専用の電話です。」
![](https://assets.st-note.com/img/1681492361978-nwwBOkayhh.jpg)
「今の電話、さっきの人たちの?、、」
![](https://assets.st-note.com/img/1681492387397-4JuJEkQoUa.jpg)
「奴らの目的は、ご主人が隠した金だ。
その隠し場所を聞き出す為に
我々をここに監禁したんです。」
![](https://assets.st-note.com/img/1681492415141-uuU5PtnI0T.jpg?width=1200)
「そんなお金なんて、私は欲しくないのに、、」
※これは、本音ではない・・・・
![](https://assets.st-note.com/img/1681492450464-WYpacCNdPo.jpg)
「奴等は午後四時がタイムリミットだと
言ってます。兎に角、奥さん。
ここを脱出することを考えましょう。」
______________________
![](https://assets.st-note.com/img/1681492481002-LQp2u3ruvF.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1681492499324-hyvOF9JPTn.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681492514111-SpUmSLGkQb.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681492528142-yLo8ykW8E0.jpg)
鬼は部屋中を探し回り、やっと見つけた
ブレーカーの電源を入れた。
冷蔵庫に電気が来て繋がったこと
を確認した鬼、藤堂。
さらに美也子に、
![](https://assets.st-note.com/img/1681492552548-7XhBk8PVUh.jpg)
「奥さん、大きい声が出せますか?」
![](https://assets.st-note.com/img/1681492573249-QSCzK4EVB2.jpg)
「えっ?」
![](https://assets.st-note.com/img/1681492591862-JlYvozMb68.jpg)
「このガラスを割ったら、
大声で叫んで下さい。
女の声なら聞こえる筈だ。いいですねー!」
![](https://assets.st-note.com/img/1681492623991-ccCWV1mMZ6.jpg)
左腕を「く」の字にして、
割ろうとする。その時。
![](https://assets.st-note.com/img/1681492678029-GKUnXPyWMR.jpg)
突然、向かいビルからライフルで
窓に向けて発砲してきた。
「伏せてっ!」
![](https://assets.st-note.com/img/1681492700228-PzTmt04gry.jpg)
井上堯之バンド♫
「サスペンス2#2」
![](https://assets.st-note.com/img/1681492724883-3FtlCbRQdn.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1681492738664-yNFfggCdkl.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681492768737-nk7sL8dCmb.jpg)
「あたしたち、監視されているんでしょうか?」
![](https://assets.st-note.com/img/1681492809243-17EzI3pILy.jpg?width=1200)
「恐らくスコープ付きのライフルでしょう。
ここからでは、相手が何処にいるのか?
判らない。」
![](https://assets.st-note.com/img/1681492829843-9vV2OHqxJZ.jpg?width=1200)
美也子は、愕然となり啜り泣く。
______________________
場面は変わり
七曲署取調室
滝田は山村から
美也子に、何かあったことを聞かされた。
![](https://assets.st-note.com/img/1681492851839-xDbzVufD9p.jpg)
「何ですって?女房が?」
![](https://assets.st-note.com/img/1681492870048-O5B40brZSc.jpg?width=1200)
「確証はない。」
![](https://assets.st-note.com/img/1681492887106-3h0NnOMNzP.jpg)
「しかし、何かあった事は確かなんだ!
この辺で何もかも喋ったらどうだ。」
この時、テキサス時代から
取調べ室にまたマジックミラーが
備えられている。
マカロニ時代の調べ室には、
マジックミラーがあったり無かったり。
「吐くんだ!」
![](https://assets.st-note.com/img/1681492930545-cCVLzp95Ny.jpg)
「金の隠し場所は何処だ!」
「手帳にメモしてあったあの数字は
何の事だ!」
これでも、滝田はそれでも黙秘を通していた。
______________________
またマンションでの藤堂の場面。
![](https://assets.st-note.com/img/1681677860574-jRPzpzZOUD.jpg)
扉をピッキングで開錠しようとしていた。
![](https://assets.st-note.com/img/1681677884454-oIduxjdgcG.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681677921530-XmpnYvqNPd.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681677936817-7MmaFLIVe0.jpg)
「磁気を利用した鍵です。
どんな名人でも、これ(ヘアピン)じゃあ
開きませんよ。
![](https://assets.st-note.com/img/1681677973433-jtj4iUdg7c.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681677992414-I3yPLfy3Cj.jpg)
時間はまだ充分ある。
奥さん。ここを動かないで下さい。」と鬼
![](https://assets.st-note.com/img/1681678078655-cMkseqTCU9.jpg?width=1200)
美也子は、唾をごくりと飲む。
◆上手い演技をする奈良岡朋子さんだな。
とても若い女優では無理だな?
人生経験を重ねていないと。
______________________
その時、美也子から離れようとする
![](https://assets.st-note.com/img/1681678020289-jLhF7LA4pR.jpg)
鬼と美也子の間の空間に
またライフルの弾がガラスを破り、
飛び込んできた。
![](https://assets.st-note.com/img/1681678044012-q3oYFXHuLw.jpg?width=1200)
「キャあー!はあーーっ」と
美也子の悲鳴。
![](https://assets.st-note.com/img/1681678113769-dErGSsAdqF.jpg?width=1200)
この狙撃で、電灯が破壊され、
美也子は激しく動揺していた。
![](https://assets.st-note.com/img/1681678130033-zxEoVubKgZ.jpg)
井上堯之バンド♫
「恐怖の現場★」および
「サスペンス2#1」
「奥さん、しゃがんで!」
「しゃがんで!」
![](https://assets.st-note.com/img/1681678152229-lHDJ365WmB.jpg)
「今度はあのビルかー?」
![](https://assets.st-note.com/img/1681678180029-L22TmYytiW.jpg)
そこに、犯人たちから二回目の電話。
![](https://assets.st-note.com/img/1681678198429-jLoI1PWM8V.jpg)
「もう一時間経ちました。
そろそろ思い出した方がいいと
思うんですが、、」
![](https://assets.st-note.com/img/1681678217614-xaTbxEKi3G.jpg?width=1200)
鬼は、天井を見上げて、
![](https://assets.st-note.com/img/1681678234069-wVbIeIhekj.jpg)
何か此方の行動を探っているモノが
あるか否かを確認する目線を遣る。
![](https://assets.st-note.com/img/1681678336528-FZZ3IEYbN2.jpg)
「リミットが来れば、予告通り
我々は貴方がたを殺す。
貴方がたは時限爆弾を
抱えているんですよ。」
![](https://assets.st-note.com/img/1681678352960-ExFXUprOGl.jpg)
やはり、天井からぶら下がる電灯の上に
盗聴器が仕掛けられていたことに
電話中に気づいたのだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1681678261724-Du8FUOXWKt.jpg?width=1200)
電話が勝手に切れ、鬼は
![](https://assets.st-note.com/img/1681678372918-f9fNyU7by7.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681935894490-V5jwetEf7g.jpg)
飛び上がり、天井近い所に設置されてあった、
盗聴器をもぎ取り、手で折り破壊した。
![](https://assets.st-note.com/img/1681935967336-CyW9Q0LSry.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681678395228-WgydSDG79x.jpg)
「何ですか?」
![](https://assets.st-note.com/img/1681678422289-GddqrBaBsg.jpg)
「盗聴器です。
これで全部聴かれていたんですよ。」
![](https://assets.st-note.com/img/1681678439517-uBYfKvza5J.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681678466021-mS4Qx76Bf4.jpg)
「それに奴等は時限爆弾と云った」
「えっー!」と美也子
![](https://assets.st-note.com/img/1681678486676-hyOtzI6mPJ.jpg)
「どっかにまだ、必ず何かが
仕掛けてある。
奥さん、もう一度戸棚を探して下さい。」
![](https://assets.st-note.com/img/1681678504038-DO5mXJls0H.jpg)
「私は他を探します」と鬼。
![](https://assets.st-note.com/img/1681678518358-c99JAQ3Nag.jpg)
「はい」と美也子。
______________________
そこに3度目の電話がかかった。
![](https://assets.st-note.com/img/1681936023372-05UmIQacxP.jpg)
ホワイトベージュの受話器を
取り上げる鬼。
「今度は何の用だ!」
![](https://assets.st-note.com/img/1681936046899-ynvP988wKV.jpg?width=1200)
「えっ?
あんた誰だよーっ?
俺ん家に何しに来たんだよ?
うーん?
![](https://assets.st-note.com/img/1681936072800-1WwKrpjNJJ.jpg)
ハツエを呼んでくれ、ハツエを?
俺の女房のハツエぇーだよぉ。
うえぇーっ!」
![](https://assets.st-note.com/img/1681936107360-zQWHdJarab.jpg?width=1200)
「もしもし。私は警察のもんだ!
七曲署の藤堂と云うもんです。」
ここで電話は切れた。
![](https://assets.st-note.com/img/1681936134649-A8AxAFkt97.jpg)
「もしもし!」と鬼が二回呼びかけるも
折角訪れた、外部への連絡のチャンスは
失われた。
昼間から酒で酔い潰れている
酔っ払いであった。
______________________
「酔っ払いの間違い電話ですよー」
![](https://assets.st-note.com/img/1681936314142-m8OOTGabqM.jpg?width=1200)
「はあー!?」と
ため息の美也子。
![](https://assets.st-note.com/img/1681936193848-dhJhUyINp5.jpg)
場面は一係。
お茶汲みアッコが一人で部屋にいる光景。
![](https://assets.st-note.com/img/1681936254341-odbkEdsm4O.jpg)
時間は昼前の11時35分を
壁時計は指している。
アッコも、居なくなったボスが心配で、
電話待ちの様子だ。
![](https://assets.st-note.com/img/1681936293355-dEP2Lgde5Y.jpg)
「ボス、どこ行っちゃったのかしら?」
と独りごつ。
ここまで18分53秒。
七曲署職員が出署する時間は
朝の8時半が通常。
だから実は、ボスの姿が消えて3時間30分が
経過しているのだ。
______________________
![](https://assets.st-note.com/img/1681936373775-N2o18i4gWu.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681936405087-0yOPOapP4z.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681936461608-B7Vh1l7Hnj.jpg)
浴室の天井を開けて捜す鬼。
「そっちはどうですか?」と
冷蔵庫を詳細に探している美也子に問う。
![](https://assets.st-note.com/img/1681936498406-MQGejH8iJO.jpg)
「何も有りませんわ?やっぱり。」
![](https://assets.st-note.com/img/1681936528777-qrPXlpLRrM.jpg)
「あらっ?」
変な黒っぽい瓶を見つけた美也子。
「何ですか?」
瓶にはラベルが。
![](https://assets.st-note.com/img/1681936580749-cSlLRhtr7V.jpg)
nitroglycerinと言う貼り紙。
「ちょっと見せてください。」
「何です?」と鬼。
![](https://assets.st-note.com/img/1681936689424-CEy7WD8epN.jpg)
「ニトロです」
![](https://assets.st-note.com/img/1681936720662-NVwxnetYZX.jpg?width=1200)
「ニトロって、あの?」
![](https://assets.st-note.com/img/1681936743290-pUYFb7vqCC.jpg?width=1200)
「ニトログリセリンです。
僅かな衝撃、摩擦で爆発する。
この瓶一本で、この部屋の二つや三つは、
吹き飛ばしてしまいますよ。
![](https://assets.st-note.com/img/1681936797369-cbDtR8PWb1.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681936777063-bxJYIDm1qR.jpg)
美也子は、その鬼の解説で
後退りしていく。
![](https://assets.st-note.com/img/1681936822485-U3SeWTGrll.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681936874650-d5CqeCnDTd.jpg)
「最後には、戸棚の中のコイツを狙撃する。
それが時限爆弾の意味だったんですよ。」
「どうしてそんな事まで、、」
______________________
場面は一係。
![](https://assets.st-note.com/img/1681936914524-iWF3xgXP7J.jpg)
今度は、無線機の右側に立っている山村。
外を見て、恐らく、どうやってボスの所在地を
確認していけるかを思案中なのだろう。
![](https://assets.st-note.com/img/1681936939775-I8aBiknn9v.jpg)
そこにアッコがお茶を出してくる。
「山さん、、」と渡す。
![](https://assets.st-note.com/img/1681936966509-YXAZRJelpv.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681936987970-tKRLU1DpUl.jpg)
しかし山村は無言で受け取り、その茶を啜る。
電話が鳴る。
![](https://assets.st-note.com/img/1681937022325-9yhIrvGHBN.jpg)
静かな部屋に鳴り響く。
![](https://assets.st-note.com/img/1681937044654-JlaHNZNK0g.jpg)
「はいぃぃーー。一係。
おおう、どうだー?」と山村
良からだった。
![](https://assets.st-note.com/img/1681937069735-w7k1JS11u9.jpg)
「駄目なんです!
ボスが居なくなった辺りを
もう一度調べてみたんですが。」
これといって成果に結び付いていない事を
山村に報告したボンだった。
![](https://assets.st-note.com/img/1681937104621-wSC4LziBpu.jpg)
ボンが電話を借りて連絡してきた
派出所の壁時計は
正午を過ぎて、12時17分を指す。
行方不明からもう4時間以上。
「はい、続けます。」
電話を切ったボンに、派出所の中から
怒鳴り声が聞こえてきた。
![](https://assets.st-note.com/img/1681937131724-06kc0tKBLG.jpg)
「なーにぃ?
な、な、ま、が、り、しょ、だあ?」
「何処かで、聞いたぞー?
ななまがりしょ、のとうどう?、って」
![](https://assets.st-note.com/img/1681937182829-zZbgrvFIl8.jpg?width=1200)
交番には居たのは、保護された酔っ払い。
その大声を聞いたボンは、
警官用の当直宿泊部屋を覗く。
![](https://assets.st-note.com/img/1681937151881-enWK6NUufv.jpg)
その声を発した酔っ払いに、
![](https://assets.st-note.com/img/1681937213764-cR3iP3IUd1.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681937231554-EnCbAb4hHr.jpg)
「藤堂!?
七曲署の藤堂って云う名前を
何処で聞いたんですか!?」
______________________
変わってまた、例のマンションの一室。
鬼は、
![](https://assets.st-note.com/img/1681937276413-7IX3rJ7UB1.jpg)
ニトログリセリンを染み込ませた布を
ドアノブの鍵穴に通した後、
![](https://assets.st-note.com/img/1681937321325-QgygQkRjTi.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681937337505-MzTZqZCTjf.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681937363072-aEcu7IyeZt.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681937384862-RZ13MR1Q7S.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1681937399937-Gmgj4F1t2F.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681937417483-pbz4Pn1qYP.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681937432562-O396pw7Lsr.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681937448841-219kzRjyRy.jpg)
静かに、そっと、そのニトログリセリンの瓶を
冷蔵庫の製氷機に保管した。
![](https://assets.st-note.com/img/1681937469242-UQT2lMVb5d.jpg)
「ニトロは摂氏8度以下になると氷結し、
危険度が薄らぐんです。」
![](https://assets.st-note.com/img/1681937490263-wOLJ3UodHa.jpg)
◆かなりの爆薬知識を持つ藤堂俊介。
なのに、警部になれないなんて。
本人は出世主義ではない。また、
上層部、本庁にも頭が斬れるだけに
長い間、睨まれている役柄。
実は、ずーっと警察機構内では
山さんと同じ階級の警部補なんです。
ボスは。
こう云う理由で。
※192話の3年後。1979.10月に
放送開始された西部警察の木暮警視とは違います。
だが視聴者の皆さんは、石原裕次郎が
演じた役だから、全て階級は同じと
思っている方が多いのです。
ちゃい(違い)ますよー。太陽にほえろ!は。
______________________
鬼は、いつも持っているマッチを出して、
ニトロで濡れた布を鍵穴に押し込む。
![](https://assets.st-note.com/img/1681937520246-iTsCAag0Jn.jpg?width=1200)
それを恐る恐る、見守る美也子。
![](https://assets.st-note.com/img/1681937578960-eQl1lRZ8Bz.jpg)
その時、また電話が鳴り出す。
![](https://assets.st-note.com/img/1681937701280-6M7tZTxOZo.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681937725005-wKZlXMfnNU.jpg)
電話の突然のベル音に、
もうビクつくことをしない二人。
![](https://assets.st-note.com/img/1681937754360-LrkAmMfrNG.jpg)
「放っときましょう!」と。
※この電話の主は誰が、鳴らしたか。
全く不明。この部分のみ、
番組としては視聴者に説明なし。
![](https://assets.st-note.com/img/1681937783921-dfC23JjEdY.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681937848141-28solSO1lI.jpg)
布をマッチで燃やし、
![](https://assets.st-note.com/img/1681937904682-hgBydBBmNi.jpg?width=1200)
とうとう扉を爆破出来た。
鬼と美也子は即座に、
部屋から脱出しようとしたが、
脱出寸前に、美也子が足を痛めて
転倒してしまう。
![](https://assets.st-note.com/img/1681937968527-hyDeIVrRyH.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681938004690-qbVAplMNdK.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681938020748-gKwvHvHhNx.jpg)
「奥さん、どうしました?」
「駄目だわ。足が、、(痛んで動けない!)」
「立って!早く!」
![](https://assets.st-note.com/img/1681938043923-HxAEiZ68RM.jpg)
脱出まであと僅か1メートル手前なのに。
![](https://assets.st-note.com/img/1681938060571-f1viKYjh44.jpg)
だが、先程の爆発で
目の前の防火シャッターが自動で
閉まろうとしていた。
鬼は美也子から離れて、
僅かな空間に、美也子が匍匐前進で
来てくれる事を願って。
シャッターの動きを身体で止めようと
身体ごと滑り込むが。
![](https://assets.st-note.com/img/1681938080304-cwDORY8Jwr.jpg)
手と腕で閉まろうとするシャッターを
止めようとしたが、
![](https://assets.st-note.com/img/1681938098588-5wfpklfHd7.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681938116024-81rGUMEmdY.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1681938130441-Sd8HujZo4D.jpg)
流石のボスのチカラでも、
最新マンション(76年当時)の
コンピュータでコントロールされた
防火装備(機械の力)には勝てず、
![](https://assets.st-note.com/img/1681938152031-jPJdZAST9p.jpg)
とうとう脱出に失敗してしまった。
鬼が折角作ったチャンスは、
活かせなかった。
ここまで、24分51秒。
ここで初めてのコマーシャル。
第一ステージは終わり。
後半部 第二ステージは次回。
9510字