テキサス加入3ヶ月目に自ら招いた悪夢。14話のゴリの苦悩が三上順に降り掛かる！新人脚本家、金子成人執筆の第126話「跳弾」

ゴリ、ボスに次いで新人の割には三上は拳銃が上手い。
拳銃が苦手だったジーパンとは雲泥の差。
百発百中のテキサス。
(テキサス刑事登場次回予告よりコメント拝借)
銃は左利きのテキサスが威嚇の為に発射した弾が
とんでも無い方向に飛び出した。
川を向けて撃った弾は水の中で回転し「跳弾」となって
土手上にいた歩行者に当たったのだ。

跳弾は第615話「相棒」でも発生し、
ブルースのマグナム44の弾が鉄骨に跳ね返り、
犯人に重傷を負わせた回がある。

新人脚本募集。
金子成人が脚本プロット募集で入賞され、作品化した
この一話。太陽にほえろ！は新人脚本家の登竜門であった。
「月刊ドラマ」でもあらゆる脚本プロットを募集していた。
太陽！、特捜最前線、必殺シリーズなど。

1974.12.13 放送
脚本: 金子成人
監督:小澤啓一

小澤監督はマカロニ時代、ジーパン時代の
111話中に、
第5話　48時間の青春
第6話　手錠と味噌汁　
の２本のみを監督している。
あとは石原プロの大都会シリーズに
傾注されている。

脚本家　金子成人(かねこ なりと)

長崎県立佐世保南高等学校卒業後、サラリーマン生活を
送りながらシナリオ研究所に入る

倉本聰に師事。1972年に『おはよう』（TBS）で
脚本家デビューするも論壇からは評価されず、
バーテンや八千草薫のお抱え運転手などのアルバイトと
並行しながら日活ロマンポルノなどを執筆し修行生活を送る

1974年に『太陽にほえろ!』のプロット募集に入選し、

太陽！では第126話。この一作品のみ。

翌年より『前略おふくろ様』にサブライターとして参加。
1976年に執筆した『大都会 闘いの日々』の
一篇「急行十和田2号」が向田邦子に注目され、
向田を通じて制作会社とのコネクションを築く。
その後は『大都会 PARTII』『大追跡』などの
刑事アクション物の執筆を経て頭角を表す。

↑Wikipediaから抜粋

■ストーリーダイジェスト↓

次回予告
NA小林恭治の名調子↓
Rutubeで聴けます。
「一般市民を負傷させたのはテキサスの撃った弾だと
断定された。犯人は拳銃を所持し逃げようと
必死だった。果たしてテキサスが拳銃を用いたのは
状況判断を怠っていたのか？」

井上堯之バンド♫「ホシが逃げた！アクション」

「ゴリ！奴らは初めて人を撃って動転してる。
　気を付けろ」ボスの声

ゴリとテキサスは、質屋強盗殺人事件の2人の犯人の
井上松夫（沖田駿一）と沢村伸次（藤井つとむ）を
河原まで追跡した。
川を走って渡る二人を「七曲荒くれ二頭」が追う。

二頭とはゴリと順。
※愛情をこめて二頭と呼ばせて頂きたい。
二人とも柔道有段者、テキサスは物語上では四段。
(実は三段らしい) またゴリは合気道も達者。

井上が発砲をし続けた為、
順は川の水面に向けて威嚇射撃した。

しかし、順は向こうの土手で女性が倒れ、
続いて男が駆けつけるのを目撃した。
「！」アッと思い
追跡を勝手に中止したテキサス。

しかし、もう一頭、ゴリは追跡を続ける。
また沢村は自ら転倒し、逃亡し続ける井上に見捨てられた沢村。
ゴリが水びだしになりながら逮捕確保した。
テキサスは一人は捕まえたゴリに、土手の件を報告すると
土手に駆け上がっていく。

井上堯之バンド♫「ジングル驚愕ショック」

「おいテキサース！」

着替えて二頭は一係。ボスの前。

ゴリの体育会系ジャージは
「これが青春だ！」の竜を思い出す。

鑑識から一係室に、土手で倒れた女性の大腿部から
摘出された弾丸が、順が発射した銃弾と断定された
という連絡が入る。
鑑識からの声は凖レギュラーの今井和雄。
今回は声のみ出演。

藤堂と順は、被害者の浦林広美（志摩みずえ）が
入院している国立大蔵病院に向かい、
父親の浦林（堺左千夫）と会った。
★堺左千夫は、東宝では三船敏郎と同期。

「まあどうぞ」と至って穏やかに挨拶する父親。

※ 国立大蔵病院。
この近くにあるだろうと思われる府中市の大蔵署
は、マカロニ時代第22話「刑事の娘」で
登場しています。
皆様覚えておられますか？
蘊蓄話で説明済みです。
長さんの娘、野崎良子初登場の回です。

広美は浦林の一人娘であり、来年には結婚する
ことになっていると父は説明する。
「少ししたら歩けるようにはなりますが、
　身体の傷は残りますから」と言われて
テキサスは消沈する。声も出ない。

浦林父は、府中市で広美が撃たれた土手の近辺で
小さな町工場を経営していた。

✅場面には、少しずつ婚約者の、遠くからこちらに
近づく足音だけが映像化されている。ボスと浦林の台詞の間
から靴音が少しずつ大きくなって此方に近づいている。
この演出は小澤啓一監督。見事です。

入院部屋に広美の婚約者である原健二郎（酒井修）が現れ、
藤堂と順に、
「犯人は捕まったんですか？犯人は！」

井上堯之バンド♫「サスペンス予兆〜何かが起きる」

「それは、僕です」と順が。
「なんの関係もない一般市民を巻き添えにして
　返す言葉のある訳がない」

場面が変わり署長室。
ジーパン時代二話目に本庁から赴任してきた、
三代目署長西山(平田昭彦)が
ボスとテキサスの前で腕組みをして、

「犯人は拳銃を持っていた。加えて
　必死で逃げようとした。
　その時、君が拳銃を用いようとしたのは
　明らかに状況判断を誤っている。
　万一撃ち合いにでもなったら、
　最悪の事態が起こり得た筈だ。」
「果たして、君の拳銃であの娘さんを傷つけた」

「私は川の流れに向けて撃ったんです」
「水の中に発射したんです」とテキサス。

「まだそんな事を言っとるのか？！」と西山

これが、次の発砲が出来ないトラウマに繋がる。

「我々の仕事には，市民の協力は欠かせん」
「三上君の件で警察への不信を買い、
　今後の犯罪捜査に支障をきたす事になったら
　どうするんだ！」と西山署長

ボスも一言もない。
順は誰も自分の意見を尊重してくれない事に
腹立たしさを噛み締めていた。

※テキサスは真面目、一本気なゴリに似た性格。

沢村は野崎とゴリに取り調べられていたが、
井上が発砲したこと、井上が強盗事件を計画して
射殺したのは井上であると自白した。
「あれは兄貴が」
「何でもかんでも兄貴のせいにするなよ」
と怒るゴリ。

弟のような何事も懸命にやるテキサスに
降りかかる霧もやをゴリは、怒鳴る事で振り払おうとしている。

そんなゴリを嗜める野崎。

しかし沢村はどこに逃走するつもりだったかを
ゴリの怒りに抵抗して供述しなかった。

場面変わって一係。夜の8時を過ぎている。
皆んな集まっていた。

※三ヶ月前にシンコはこの時ジーパンとの
　結婚の為に、即ち純が殉職する前に
　ボスに退職届を出していた。
　だから、テキサスはシンコを知らない。

※ジーパンと同期入署したお茶組みの久美も、
　二代目長山久子(チャコ)に代わり、
　もう彼女は定時を過ぎて退署している。
　(という場面撮影か？)
　しかし126話の今回、チャコ(浅野ゆう子)は
　クレジットに表示されているも番組欠場であ
　る。★チャコには欠場のもう一つの理由がある
　が、改めて別の機会に申し上げます。

※この時期の一係は昭和50年10月ボン登場まで
　一年間の太陽初の捜査員六人体制である。

ボン登場時に、ゴリは「やっと欠員補充ですか？」と。
※しかしもう一度六人体制となる。
その次にボン登場三年後「やっと欠員補充ですか？」と言った
のはこのボンである。ロッキー登場前に。
即ち「七曲署一係の定員は7人である」と
ボスがこの四年後、ある話の自身の台詞の中で
公言している。
★これを知っておられる方は
相当な太陽にほえろ！通です。どの回のどこで
言った台詞か？

テキサスが自信を持って言い切った状況説明に、
藤堂は、これは「跳弾ではないか」と推理した。

「！」とするテキサスを向いて

「弾が跳ねると書いて、跳弾だ」と山村

続けてボスは、
「弾っていうのは、先が丸い。
　空気中では勿論、水の中だと
　それ以上の抵抗が加わる」
「その抵抗を弾丸自身の回転、さらに水中に
　於ける色々な条件が加わって、とんでも無い
　方向に飛びだす事がごく稀にある」
長く現場を多く見てきた大卒のボスの
明快な解説は、
テキサス、ゴリも納得。その横で殿下も。

「それは私も知っています。戦争中池や川の
　近くの戦闘で、この跳弾にやられた人が
　いましたからね」と野崎も。
若い頃に戦争の惨事を目の当たりにした野崎の
体験談に反論する者はいない。
しかし、長さんは戦争に参加した経験があるのかな？

↓少し調査しました。

物語とは別に、
※下川辰平氏自身は1945年、陸軍士官学校に合格したが
すぐに敗戦。だから戦争には行ったとしても僅かな期間かな？
1945年には第二次大戦は終了。昭和天皇の玉音放送は45年8月15日。
正午。国民は涙してそれを聞いた。
此れを以て終戦とした。だから終戦記念日。
記念とは、決して国民は忘れてはいけないという
意味です。

「テキサスの言う事が正しければ、
　他に考えようがないな」と山村

だが、第三者に証明する事は難しい。と藤堂
「実験出来るシロもんじゃない」
「こいつはごく稀に、しかも偶発的に起こる」

「しかし、第三者に理解させなきゃ、
　テキサスの汚名は拭えません」と野崎。

ゴリは、じゃあこう考えられないか、と

「テキサスの銃口が水面を向いていることが
　証明できれば、テキサスの無実を
　証明することができるじゃないですか？」
「であれば、跳弾の説明もつくし、
　それが不可抗力である事も、、、」

昔のマカロニのように仲間の苦しみを何とかして
振り解きたいゴリであった。
この時マカロニがいたら、
どうしただろうか？彼は。

「ゴリよ？」「？」
「それを誰が証明するんだ？」と藤堂。
しかし、現実を直視する藤堂の眼。

「俺が居ます」指で自分を指す。
「お前じゃダメだ。刑事のお前じゃダメだよ」
ボスも少し意気消沈している感が、ある。
これで、演技か？裕次郎は上手い。

テキサスの為に、ゴリは証人になろうとしたが、
関係者の証言は、証拠にはならないのだ。
どこに出ても信用はされないのだ。
テキサスの行動を明確に目撃し
他者に示してくれる第三者の証言を探す
必要に迫られているのだ。

「あっ！」
「それなら、一人居ます。
　浦林広美（志摩みずえ）の側に
　男が一人居ました」と順

「ゴリ、お前それを見たか？」と藤堂
「い、いーや？」と答えに窮するゴリ

「居ましたよ，確かに！」とはテキサス。

テキサスだけが、倒れ掛けた広美に
駆け寄る男の姿を確かに目撃していたのだ。

それを確認しようと病室の広美を訪ねる順。
婚約者の原健二郎（酒井修）が居た。
しかし、広美は跳弾に撃たれた際に、
「貴女の側にいた方にお会いしたいんですが」
原健二郎（酒井修）は
「誰のこと？」
しかし、広美は、
男が近くにいたことを否認した。

「ピストルの音は聴きましたが、あの時は
　誰も居ませんでした。」と。
「あの時一人でしたけど」

しっかりと否定した広美。「知りません」

それがバレると自分の結婚と父親の会社への
資金援助とを、両方失ってしまうのを直感した
娘。しかしこの時はまだ広美に
とっては秘密にしておきたかった。
「それは何故か？」

しかし、相手は刑事。刑事を相手に
分かっていて嘘を付くと、偽証罪が成立するのだ。
刑事とは司法捜査官であるからだ。

井上堯之バンド♫「サスペンス予兆〜何かが起きる」

※おかしいやんか？
"上記の事情を知らないこの時の筆者の感想"

じゃあ、撃たれた後、誰が救急車を呼び、
誰が、病院での治療を手配したのか？
テキサスも刑事なら、誰が病院に連絡をとったのか？
そいつが、テキサスが見た男じゃないかと
何故自身で直感出来ないのか？
【彼女は嘘を言っている】と。
順よ、少し頭を使って考えなさい。と筆者は思う。

新人のテキサスには、まだ仕方ないか？
ゴリと同様、体育会系には頭の血の巡り方が
不足しているような感がある。
↑宗吉の親父さんなら、きっとそう言う？

体育会系の男なら、
もう少しシャッキっと発言したらどうなんや、テキやん！
「あの、その、、」は男らしくない。

しかし、明らかに広美は嘘を言っている！

婚約者である原健二郎（酒井修）は
「その男がいたとして、どうなんだ？」

「僕の様子を見ていたかもしれない」と順
原（酒井修）は
「見ていたからどうなんだ！」と再度詰め寄る。

あの、その、つまり、、、
「要は責任逃れをするつもりなんだな？」
また一言も言葉が出ない順。

一方で、七曲署取調室

※ここで、山村の右手のマジックミラーを
よく見てください。マカロニ時代には鏡の下に
小さな手洗い場があった筈。

第3話「あの命を守れ！」で描写されている。
それが取り外されている。
皆様お気付きでしょうか。

沢村は山村に取り調べられていた。
沢村は故郷の茨城県に帰るつもりはなく、
府中にいる石川実という友人から、
金を借りて神戸(方面)まで逃走する？つもり
だったと述べた。

石川は沢村の少年院時代からの付き合い
(ダチ公)であり、浦林が経営する浦林製作所に
勤務していた。

ジーパン時代から、覆面車として登場していた、
初代トヨタカリーナハードトップの無線機が鳴る。
車両型式E-TA17型 2000GT
NO.プレート15-99

もう一台同色の
NO.23-16がある。後日車両入れ替えしている。

カリーナはトヨタセリカと兄弟車である。

「テキサス！おい応答しろ」
「お前は、何やっている？」
「そんな聞き込みは後にしろ！」

順は藤堂から、広美の父が経営している浦林製作所に行って
殿下と合流し、この石川と会うように命じた。

島は石川（保積ペペ）に、井上が電話してきた場合に
場所を聞き出し、島たちに知らせてくれるように頼んだ。
「近くで張り込んでいるから」
石川は順と島に、少年院に入所していたことを
言わないように懇願した。

この時、父親の浦林（堺左千夫）が電話だと
呼びに来る。やはり、井上だった。

井上は石川に電話で10万円を要求した。
石川は井上と沢村を裏切って逃走していたのだ。
井上はまた石川を犯罪の網に落とそうとする。

島と順は浦林製作所をカリーナで張り込んでいた。
「浦林製作所は経営不振。原の実家である原産業という
取引先が無かったら、今頃倒産していた」と順。

順の説明は続く。
ボスに説明しようとして、その為に
一人で動き回っていたのだ。その途中で、
殿下との合流を指示されたからだ。

聞き込んだ情報を、優しい殿下には伝えた。
「浦林社長は広美のボーイフレンドについてかなり厳しく、
広美と一緒に映画に行って免職させられた工員もいた」という。

そんなテキサスの一所懸命さに、殿下は
「お前がいうように、裏林広美は嘘をついているのではないか」
若い女の心の本音が読み取れる島公之であった。

石川は二葉アパートに帰宅した。
しかし、あれから一時間経つ。

殿下の指示で、もう一度石川の部屋周辺を点検捜査。
しかし部屋には電気が付いているが、
石川は姿を消していた。

石川は井上と神社で待ち合わせをしていた。

井上が石川と合流し、石川は
泣け無しの3500円を渡した。
順は石川と井上を発見したが、井上は石川を歯がいじめにし、
拳銃をテキサスに向けた。

順は昨日のトラウマが自分の行動を遮り、
それで拳銃を撃つことができず、
井上に逃走されてしまった。
しかし石川は保護できた。

野崎と山村が石川を取調べる。

「お前は結果的には殺人犯人の逃亡を
　助けた事になるんだ！」と野崎

しかし何も言わない石川。
そのまま聞き出せず、頭を掻く野崎。
(これは長さんの癖)また(鼻を摘む所)も。

順はボスに謝罪。
また石川に弾が当たったらといけないと
思って、、、。
「もう何も言うな」と藤堂。
順の心を思いやる上司の優しさ。
しかし顔は顰(しか)めっ面。

藤堂は石川の釈放を決定した。
山村に「返していいが、井上の報復が心配だ」
としテキサスに送らせた。

テキサスはカリーナで石川をアパートまで。

※ここで勝野洋は運転できるか？
　どうも免許取り立ての感あり。
※勝野洋が運転している映像が確認できるのは
「今日も街に陽が昇る」で軽トラを運転している。

石川は前科がある事と
少年院に入所していたことを隠して
いまでは地道に働いていた。

しかしテキサスも、石川に、
「威嚇射撃に失敗して、その目撃者が発見でき
　ないととうとう俺も免職になること」を話した。

井上堯之バンド♫「ブルージーンの子守唄」
マカロニ時代の名曲です。

石川は自分の過去を話し出した。
2年前（すると1972年頃）に北海道の釧路に
逃走し、漁師として働いていた経験を話した。

※という事は、その頃岩城創はまだ
19.20歳頃ロッキー刑事も釧路で
漁師生活を送っていた。

テキサスも昔を回顧し、
「海はいいよ。人間を変える」
「俺も漁師だったんだ！」
※この経験を元に「海のテキサス」が生まれた。

場面変わり、
浦林社長は広美に石川の事件のことを伝えた。
石川が署に出向いたと。
広美は経歴なんてどうでもいいと言ったが、
浦林はもう少し石川の過去の履歴を
調べておくべきだったと。

さらに、
浦林は原が、広美が跳弾に撃たれた際、
「側に男がいたこと」を酷く気にしていたこと
を伝え、浦林は広美が他の男と
そんな関係が本当なら許さないと怒った。

ゴリの覆面車が、
トヨタ二世代目マークIIハードトップ。

車両型式E-RX22型

中でも人気の高かった後期型イーグルマスク。

                                                             ↑は前期型

この車から、ボスに無線が配電された。
石川が工場を早退したこと、
テキサスの跳弾事件が発生した日、煙草屋の
おばさんが浦林と石川が土手を歩いているのを
目撃したことを報告した。

広美はテキサスの前で偽証した事が確実になった。
という事は、
広美と石川には何か嘘がある！
「何かをテキサスの前で隠し通そう」としている。
石川も！
ここで明快な答えを探るべく
ボスの静止を無視してテキサスは一係を飛び出していく。

井上堯之バンド♫「衝撃のテーマ」

テキサスは柔道四段(本当は三段)のゴリ並みの
ガッツな走りで、小田急電鉄の横を走り抜く。
街中を走り回る。

※勝野洋は、太陽にほえろ！出演中、
　地球を数周回回ったと記録されている。
　マカロニ、ジーパンよりも多く走っている。

途中、テキサスの前に覆面車トヨタクラウンで
追いついた山村が現れた。

「テキサス、自分の汚名を晴らすのが、
　そんなに大事か？」
「人間誰でも他人に触れて貰いたくない領分が
　ある」

それは分かります、でも
「僕個人だけでなく警察全体の名誉を
　守る為にも」

「警察の仕事は何だ、テキサス」

「守るのは生命だけでは無いぞ」

山村はテキサスに、
「お前が考えなければならないのは
　お前が見つめにゃならんのは、
　石川と広美が隠した事実だけだということ」
しかし、
「他人の心情に土足で踏み込む権利は、
　刑事のお前にも無いという考え」を伝えた。

「強制するつもりはない」
「お前の名誉に関わる問題だから」
「自分でよく考えてみることだな」と。

山村は、以前マカロニにも同じ事を
刑事の仕事と人間にとっても大切な事を
伝授している。

一係に山村、テキサス、ボスがいる。

原が石川を連れて一係室に現れた。
原の目的は「広美と石川が土手でこっそり会って
いたこと」について知ることだった。

「よく見て下さい。貴方の不可抗力を目撃した
　男は彼じゃないですか？」
しかしテキサスは現場に広美しかいなかったと伝えた。
「自分の見間違いだと」

その後、署長室から出る藤堂。

更に、「石川は署長に真実を証言し、署長も
やっと跳弾を認めた」と山村に報告した。

石川はテキサスが原に嘘を言ったときに、
内心は「もう職探しをしないで良い」と安堵を
していたが、信頼を置くテキサスが
自分の偽証で汚名を着せられると思い、
庇ってくれた順に応えようとするのだった。

井上堯之バンド♫「ブルージーンの子守唄」

また、カリーナハードトップの車内。
「これからどうするんだ？」と順。
石川は井上から逃走することを決意し、
二葉アパートに帰るが、しかし、井上は
アパートに潜んでおり、今迄の恨みを晴らさんと
石川を強盗に引きずり込もうとしていた。

そこにテキサスが現れ、殴られた石川を擁護し、
また井上はテキサスから必死の逃亡。
七曲署に連絡するように要請した。

ボスへの石川からの連絡により、
山村と殿下、野崎とゴリが現場に急行した。
テキサスは井上を廃屋まで追い詰めたが、
井上に足を撃たれた。

井上堯之バンド♫「青春のテーマ」

しかし、井上の拳銃の弾が無くなり、井上は
テキサスにより逮捕された。

原と広美の縁談は破談になった。

✅浦林が工場の片隅で号泣するシーン。
原と広美の縁談が破談になり、経営的にも
他からの支援が見込めなくなった浦林製作所が
倒産に追い込まれたものと推察できる。

それでも広美は
一度好きになった原の人柄を理解していた。

広美は、病室で石川に対しては、
「何処に行っても手紙を頂戴ね」と。
病室を出た石川はテキサスに再出発を誓い、
また漁師になることを決意して
病院の広美からも、テキサスからも去っていく。

こういう時、メールやLINEでなく、手紙は
人の心の温かみを伝える道具としては
有効ですね。人が自筆で書いた文字には。

今の時代、手紙を書いた事がない人。若者。
手紙の書き方も知らない会社員、OL営業マンを
私筆者は何度も見てきています。

広美の婚約者はかなり頭は良いかもしれないが、
人間的には嫌味な男。権力に歯向かいつつ、
それでいて自身の基本的人権は忘れずに
通し続けて止まない男。
この縁談、結婚が破談になって
広美にとっては良かったのかもしれないね。
広美にとってはもっと人間臭さがある男が
結婚する相手に相応しいよ。(筆者)

最後は、また刑事としての成長を、また
少しは人間として逞しくなった、
そんなテキサスを見る藤堂。

CAST

■志摩みずえ
太陽！では、
第126話「跳弾」（1974年） - 浦林広美役
第170話「再出発」（1975年） - 関口充子役
のニ作品

■保積ぺぺ
飛び出せ！青春(1973)の山本大作役が有名。
太陽！では、
第126話「跳弾」（1974年） - 石川実役
第268話「偶然」（1977年） - 北川青年役※保積春大名義での出演
第323話「愛は何処へ」、第324話「愛よさらば」（1979年） - 木崎役
※殉職ではないが、ロッキーの心臓が止まった回である。
殉職前に一度死んでいる岩城創。
※後のスニーカー山下真司のカメオ出演の回。

第569話「ホームラン」（1983年） - 内藤勝役
第589話「共謀」（1984年） - 威役
第615話「相棒」（1984年） - 内藤役
※この回も犯人の逃走時にブルースが撃った弾が跳弾となり、
負傷者を出した一係。
第644話「七曲署全員出動・狙われたコンピューター」
２時間スペシャル（1985年） - 谷口康役
このスペシャル編は２時間である為Rutubeでは視聴不可。

■沖田駿一

1964年、日活ニューフェイス第7期生に、本名で映画『帰郷』で
デビュー。1967年から多数の日活映画に出演。
日活を離れ東映映画への出演を経て東宝へ移籍。
その後のウルトラマンエースTAC隊員山中を演じる。

太陽！は東宝株式会社の制作した作品であり、ここから
制作側は沖田に目を付けたのだろう。
(尚、石原プロは制作にタッチしてません、念の為)
(太陽！の制作権、著作権もありません)

沖田氏は太陽！の悪役の凖レギュラーに近い。
以下の17作品に出演した。

第18話「つかみそこねた夢」（1972年） - 貢役
第36話「危険な約束」（1973年） - 坂口清役
第104話「葬送曲」（1974年） - 花田三郎役
第126話「跳弾」（1974年） - 井上松夫役
第162話「したたかな目撃者」（1975年） - 上条修一役
※この回でテキサスと海の上で対決する。
第303話「お人好し」（1978年） - 戸川組組員役
第330話「天使の微笑み」（1978年） - 竹島役
第381話「ともしび」（1979年） - 若杉勇役
第422話「令子、俺を思い出せ!!」（1980年） - 高岡栄役
第437話「ニセモノ・ほんもの」（1980年） - 田代役
第455話「死ぬなスニーカー」（1981年） - 池永竜次役
第525話「石塚刑事殉職」（1982年） - 須賀（戸川組組員）役
第582話「犯罪ツアー」（1983年） - 相馬常夫役
第638話「危険なふたり」（1985年） - 太田（竜神会組員）役
第653話「一枚のシール」（1985年） - 刈田役
第666話「父親ブルース」（1985年） - 寺田（響組幹部）役
太陽にほえろ!PART2
第1話「悪魔のような女」（1986年） - 佐々木昭雄役

■堺左千夫

第1期東宝ニューフェイス試験に合格し、東宝に入社。
三船敏郎、伊豆肇とは同期。
太陽！では、
第126話「跳弾」（1974年） - 浦林社長役
第651話「号泣」（1985年） - 室田役

■ 酒井修、、浦林広美の婚約者役
1964年から大映に所属し、
東京撮影所では現代劇。
京都撮影所では時代劇と活躍される。

勝新太郎に可愛がられ勝プロに移籍し俳優として
勝さんにも目をかけられていたが
1978年に勝のマネージャーと共に
アヘン所持で逮捕され映画界、テレビ界から
完全に消えてしまいました。

↑yahoo知恵袋ベストアンサーより抜粋

その他
西山署長：平田昭彦
七曲署鑑識課員：今井和雄(電話での声のみ)

■藤井つとむ
文学座
所属・劇団
ing
主宰

太陽！では、
第126話「跳弾」（1974年） - 沢村伸次役
第176話「狼の街」（1975年） - 修の仲間役
第219話「誘拐」（1976年） - 阿部役
第241話「脅迫」（1977年） - 安井修役
第326話「捜査」（1978年） - ラーメン屋の出前持ち役
第364話「スニーカー刑事登場!」（1979年） - 平田役

■ 今井和雄
太陽！凖レギュラー。

目立たないが、沖田と共に17本に出演。
太陽！の代表作品には必ず登場している。
全てちょっとした役で出演している。
掠れた声に特徴があり、おじさんだが物語には
外せない役者。この声が映像から残って離れない稀有な役者である。

今回はボスに鑑識結果を電話で伝える声のみ。

第17話「俺たちはプロだ」（1972年） - 常東銀行警備員
第24話「ジュンのお手柄」（1972年） - 記者
第32話「ボスを殺しに来た女」（1973年） - 中央病院医師
第41話「ある日、女が燃えた」（1973年）
- 会議室前の男〜山村を堰きとめる数人の中の一人。
第54話「汚れなき刑事魂」（1973年） - 木下哲也役
第63話「大都会の追跡」（1973年） - 高橋写真館店主役
第65話「マカロニを殺したやつ」（1973年）
- 鑑識員役、これで逮捕状発行に繋げる重要な役どころ。
第68話「一万人の容疑者」（1973年）※欠番作品
第72話「海を撃て!! ジーパン」（1973年）
第98話「手錠」（1974年） - 目撃者
第104話「葬送曲」（1974年）
第112話「テキサス刑事登場」（1974年） - 鑑識課員役
第119話「厳しさの蔭に」（1974年）- 鑑識員役
第126話「跳弾」（1974年） - 鑑識の声
第132話「走れ! ナポレオン」（1975年） - 郵便配達員役
第149話「七曲藤堂一家」（1975年） - 鑑識員役
第173話「一発で射殺せよ!」（1975年） - 巡査役

動画は　➡︎
太陽にほえろ！第126話「跳弾」
をRutubeで次回予告付きの本編をご覧になって下さい。
予告は小林恭治。