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【時事抄】 久々政治に腹が立つ、植田総裁が今なぜ日本に居るんだよ!

7月末に0.25%の利上げを決めた日銀の植田総裁が、その直後に起きた為替・株価の乱高下を受けて、国会に呼び出されることになっていました。史上最大の株価下落を起こした日の翌日6日、浜田靖一(自民党)・安住淳(立憲民主党)両国会対策委員長が国会内で会談し、衆院財務金融委員会の閉会中審査を”月内に”開くことで合意した、と報じられていました。

しょーもなっ、と思いその後は特にフォローしてませんでしたが、植田総裁を呼び出す「閉会中審査」の開催日が8月23日だったとは!

だって8月22日~24日まで開催される、世界中の金融市場関係者が大注目する「ジャクソンホール会議」の”ど真ん中”の日じゃないですか!いや、ちょっと待ってよ。なに、植田総裁はジャクソン会議に出ないの? 何もそんな日に「閉会中審査」設定しなくてもいいじゃない。来週だってまだ「月内」でしょう!

今朝ニュースを見てビックリでした。涙が出そうになりましたよ、日本の政治家たち(その多くは野党政治家)の無知さ狭量さに。

大事な国際会議を棚上げしてまで出席した(させられた)国会の模様を報じた、日経新聞の記事を要約しました。はあ〜、ため息😩。

<要約>
日銀の植田和男総裁が23日、要請に応じて衆院財務金融委員会の閉会中審査に出席、乱高下著しい直近の為替市場や株式市場を含めた、金融市場動向について言及した。

7月末の金融政策決定会合で政策金利を0.25%引き上げを決め、市場関係者に「サプライズ」を呼んだ。直後に発表された米国の7月雇用統計が悪化を示して米国株が急落したことで、ドル円は1ドル=141円台にまで円高が進み、日経平均株価は8月5日に過去最大の下げ幅(4451円安)を記録した。

植田総裁は市場の乱高下について、米経済指標の下振れが「米国の景気減速懸念が急速に広がったのを機に、世界的なドル安や株価下落が進んだことが大きかった」述べた。ドル円相場は「世界的なドル安と、我々の政策変更もあって一方的な円安の修正が進んだ」と説明した。

前日3万8000円台を回復した株価について、植田総裁は「米経済についての過度な悲観的な見方が後退し」「企業収益力が評価された面もある」との認識を示した。

今後の金融政策運営について「我々の経済や物価に関する見方、政策への考えについて幅広い層に丁寧かつわかりやすく説明することが極めて重要だ」といい、2%物価目標のもと「その持続的安定的実現という観点から、市場とも丁寧に対話し、適切に金融政策を運営したい」と語った。

(原文1122文字→651文字)


ジャクソンホール会議とは、もともと学術的な経済政策論などを交わす場で、カジュアルな服装で集まった中央銀行幹部や経済学者が、世界経済や金融政策を議論する米カンザスシティ連銀が主催するシンポジウムでした。しかし、ときに金融市場に激震をもたらす発言がたびたび起こり、例えば2010年、当時のバーナンキFRB議長が量的金融緩和第2弾(QE2)に踏み切ることを示唆する発言が出て、市場を激しく動揺させました。

今年のジャクソンホール会議でも、FRBパウエル議長など各国中央銀行の幹部をはじめ、各国政府の財務大臣級の行政トップ、著名経済学者などが参加しています。開放的な空気に包まれるためか、経済金融のプロ同士だから知的共通言語が操れるからか、ときにホンネ混じりの腹のうちを伺うこともできるという貴重な機会になっています。

超絶な秀才である植田氏は、英語にもメチャメチャ堪能な御仁で、昨年の同会議での討論会ではジョークを連発して会場を笑いに包み、「ウエダは中国について鋭い洞察を披露していた。とても議論がかみ合っていた」と参加者の一人はこんな感想を漏らしたと報じられています。

2023年ジャクソンホール会議での一コマ。会議の合間に散策する3人。何と豪華な。
(日本経済新聞 2023年8月27日の記事より)

主要各国が大きな政策転換を模索する中、植田氏っていうのはこうした国際会議で経済金融のキーパーソンや専門家たちと深い議論が交わせて本音を聞き出せ、日本の立ち位置と政策意図を広く発信できるという、ありえないくらい稀有で有能な人物なんだよ!

それを金融に疎そうな国会議員らに向けて、金融政策と将来展望についてのありきたりな講釈をするために、年に1度の貴重な機会というべき「ジャクソンホール会議」を欠席して日本に残ることになってたとは。

日本が被る損失は計り知れない。
なんちゅー無知!なんちゅー器の小ささ!
こんな立憲民主党なんかに国の舵取りを任せることなんか絶対できないわ!自民党もこんな日程にへらへら同意すんな!まったく、ほんっとに久々に政治に腹がたった💢💢💢💢💢。

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