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「今後の不安とは?」対話カフェそもそも レポート#19

【開催日時】
2023年8月5日(土)
12:45~14:45
@池袋会場

第19回のテーマは「今後の不安とは?」です。

今後を考えて不安になったことはありますか?
先のことを考えていくと、じわじわと湧いてくる不安。

何について、不安に思うのでしょうか?

なぜ不安に思うのでしょうか?

不安の正体はなんなのか?

不安は減らせるのか?

「不安」について対話したレポートです。

はじめの問い

まずはテーマについて、抱いている問いを挙げていただきました。

「不安を無くすことはできるのか?」

「友人と話しているときに、『いつかは結婚も考えるよね』と言われた。恋愛をしたら、その先には当たり前のように結婚がある、という姿勢に少し戸惑った。恋愛の先に結婚があるって当たり前?」

「よく年長者から、『将来を考えたら、今のうちにたくさん遊んでおけ』と言われる。一方で、「今のうちにたくさん苦労しておけ』と言われることもある。真逆のアドバイスが引っかかる。この先のために○○しておいたほうがいいと言われる、その根拠は何なのか?」

「不安をできるだけ無くすために、どうすれば最適な生き方になるのか? 最適化を目指したいけれど、具体的に何を目指すのか、いま何をすべきかがわからない」

「なぜ、不安になるのか? どこから生まれてくるのか?」

これらの問いが挙がりました。

はじめの問いからひとつ選ぶ前に、少し考えやすくするため、各自が抱く不安を少し掘り下げてみることにします。

今、何について不安がありますか?

「フリーランスなので、この先も働いていけるか、健康でいられるかが心配」

「お金について不安があります」

「具体的にはどんな……?」

「この先、うまく収入と支出を管理できるか、が不安です」

「さっきの結婚の話と繋げると、夫婦間でのお金のやりくりがうまくできるか、とか」

「仕事についてだと、この先収入を増やせていけるか、不安です」

「仕事で地方に配属されて、遠距離恋愛になったら、うまくやっていけるか。配属先の人間関係とか、地元の仲間との繋がりがどうなってしまうのか、とかも心配」

お金、仕事、恋愛、人間関係についての不安があがりました。

「遊んでおけ」と「苦労しておけ」は、実は似ている?

「『遊んでおけ』と『苦労しておけ』は、真逆のこととだと思っていたけれど、似たようなアドバイスとも言えるな、と気づきました。どちらも『今のうちにいろいろな経験をしておいたほうがいい』という意味では同じですよね」

「確かに、いろいろなことをやっておいたほうがいいよ、とアドバイスする年長者もいますものね」

真逆なようで、実は近い内容だった……という気づきはおもしろいですね。

では、はじめの問いからピックアップして立ててみます。

なぜ不安になるのか?

「他者と比べてしまうから、だと思います」

「比べることで、自分が劣っていると感じる、ということですか?」

「劣っているというよりは、うらやましいのほうが近いかも」

「みんなキラキラして見えますものね」

「じゃあもしSNSを一切見ない生活になったら、今より不安は減りそうですか?」

「減ると思います」

「不安になる理由は、自分の中では明確で、知らないから、わからないから、やったことないから、不安になる」

「自分の場合は、『損するんじゃないか?』という気持ちというか……。言い換えると、得をする保証がないと、不安」

「その、『損』って、具体的にどんなことですか?」

「お金のこととか、人間関係で、うまく最適化できないこと……かな。例えば、結婚なら『この人と結婚したら幸せになれるの?』って不安があって、最適の相手を選べなかった場合が損になる」

「もっといい相手がいたかもしれない、と思うわけですね」

「お金のことはある程度自業自得だからあきらめはつくんです。でも、他人のことってわからないじゃないですか。どれだけ努力しても、人の気持ちは本当にはわからない。人間関係は他人と絡むことだから、どうなるかわからないことが多い」

最適な選択ってあるの?

一度、整理を兼ねて、最適化について、各自の認識を確認してみます。

「最適化できないことが不安、という意見がありました。それはつまり、『人生には最適な選択がある』と信じている、ってことになりますよね」

「ですね、そうなります」

「他の皆さんはどうですか? 何かを選択するとき、最適な選択があると思いますか?」

「自分は無いと思います。何が最適かわからないから、選択したものがベストになるよう努力する」

「私も同じです。選んだものでがんばっていく」

「もし、良くない選択をしたとしても、多少の改善はできると思います」

「ベストかはわからないけど、いくつかあるなかで、より良い選択はあると思います。お金や仕事では、数字で判断できたりするのでわかりやすい。人間関係は難しいです」

「とくに結婚は難しそう」

「ベストな結婚、しあわせな結婚ってなんなんでしょうか?」

しあわせな結婚って?

「子どもと手をつないで、家族で買い物に行くイメージ」

「イオンとか」

「子どもはイオン喜びますよね」

「仕事を通して、たくさんの夫婦と接していますが、裕福だからといって夫婦円満とは限らないんだな、と知りました。ただ、父親が子育てに協力的なところは穏やかに見えます」

「いろんな夫婦を見れば見るほど、しあわせな夫婦って何なのか、よくわからないです」

「それでも、夫婦仲が良いのは絶対条件だとは思います」

「夫婦仲が良いって、どういうことですか?」

夫婦仲が良いとは?

「きちんとコミュニケーションが取れる」

「相手を思いやった対話ができる」

「相手を理解しようとしている」

「二人でのトラブルの対処が上手い」

夫婦も対話が大切、なようです。

新たな問いを立てます。

「いろいろ経験しておくといいよ」の根拠は?

「自分自身、年下や後輩にいろいろ経験しておくといいよ」と言いたいですか?」と問うと、皆さん「言いたい」とのこと。

その気持ちになって考えてみると、わかってくるかもしれません。

「年下や後輩に、『いろいろと経験しておくといいよ』と言いたい理由はなんですか?」

「自分はいろいろなことにチャレンジして、より未来がよく見えるようになった。自分のこともよくわかった。何が得意で、何が不得意か、など」

「一度、切り分けて考えてみましょうか。まず『今のうちにたくさん遊ぶべき』と言いたい理由は?」

「社会人になると、物理的に自分の時間がなくなるから」

「結婚したらもっとなくなるんでしょうね」

「ちょっと違う視点なんですが、これを言ってくる大人って、自分が大学のときとかに遊べなかったことを後悔してて、自分みたいな後悔はしてほしくない?、という意味で言ってるときもありそう」

「では、『いまのうちに苦労しておくべき』と言いたい理由は?」

「その苦労が社会に出てから役立つから」

「こっちも同様に、本人が苦労しておけばよかったと後悔してるパターンがありそう」

「あと、こちらのほうは、年長者によくあるマウントのような……」

「具体的に、どういうことですか?」

「年長者から見て、『考えが甘い、苦労が足りない』と感じた年下に対して言う印象が。遠回しに『おまえは考えが甘い』と指摘しているのでは?」

脅しのように聞こえてしまうと、タチが悪いアドバイスですね。

序盤に、「不安をできるだけ無くすために、どうすれば最適な生き方になるのか? 最適化を目指したいけれど、具体的に何を目指すのか、いま何をすべきかがわからない」、という問いがありました。
改めてピックアップしてみます。

最適な生き方とは?

「そのときは最適だと思っても、結果的に成功したり失敗したり、はあると思います」

「後悔がない選択をすることが大切。自分が納得できていれば最適」

「少しずれるんですが、普段から不満が多いタイプの人って、受け身の生き方の人が多い。受け身の生き方だと、最適から遠ざかると思う」

「だから、結果はどうであれ、『自分で決める』ことが大切だと思います」

不安を生むものとは?

「まず、さきほどあがった、『知らないから、わからないから、やったことない』はあると思います。まとめると『未知』と言えるかな」

「知らない、わからないは不安になって当たり前ですよね」

「ここまで聞いてきて思ったんですが、不安は何もしていないときに感じやすいんだな、と」

「確かに、何かに向かって行動しているときは、先の不安がゼロにはならないまでも、減りますね」

「何かに向かって動いていることが、つまり『経験を積む』ことになる」

「これまでの内容と繋がってきましたね」

「何かに向かう行動が不安を減らすんですね」

「でも、向かい続けていると、『これでいいのかな?』って別の不安も湧きますよね」

このあたりで時間いっぱいとなりました。

「今後の不安とは?」の板書

ファシリテーターの思うこと

よくわからないから、不安に思う。
不安という敵と戦うには、不安をよく知ることが大切なんですね。

そのために、経験という武器を揃えておくと、不安が減らせるのかもしれない。

対話であがったさまざまなワードがリンクしていて、とても刺激的な対話となりました。

参加してくださった皆様、ありがとうございました。

次回の開催案内

次回は2023年8月26日(土)開催。
テーマは「優秀な人材とは?」です!
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