「親子とは?」対話カフェそもそも レポート#30
【開催日時】
2024年1月27日(土)
13:00~15:00
第30回のテーマは「親子とは?」です。
多くの人が経験している、親子のという人間関係。
友人や同級生、先輩や先生とも違う。
限られた人数しかおらず、自分では選べない。
特殊な人間関係とも言えます。
親子だからこそのモヤモヤすることはある?
親子だからこそすべきことってある?
親子関係について対話したレポートです。
はじめの問い
まずはテーマについて抱いている問いや、思うこと挙げていきます。
「親子は仲良くあるべき?」
「子は親を敬うべき?」
「子は親を超えられないのか?」
「子は親の影響をどれくらい受けるのか?」
「『親として失格』と言うけど、合格・失格って何?」
「親の『養ってやってるんだから言うこと聞け』は有り?」
これらの問いが挙がりました。
まずはこちらの問いから。
子は親の影響をどれくらい受ける?
親の影響が強いのはどういうところ?
「まず大前提として、あらゆることを100%受け継ぐことはない、と思います」
「影響が大きそうなものを聞いてみたいです」
「では深く考えずに、親の影響が大きそうなことを挙げてみましょうか?」
「倫理観」
「タバコ、酒、ギャンブルをやるかどうか」
「一般常識とか、一般教養とか」
「マナーや所作も、一般常識に含まれるかな」
「学歴への考え方。高卒でじゅうぶんとか、大学は出て当たり前とか」
「住まいへの考え方も似ていると思います。家族を持ったら戸建てを新築して住むのが一人前、みたいな」
「持ち家が一人前で、賃貸だと低く見られるとかは地方だとありますね」
「広い意味での、価値観」
「逆に、親の影響が小さそうなことは?」
「音楽の趣味とか」
「音楽の趣味の差は単純に世代の差もありそうな気がします」
「本とかマンガの趣味」
「好きなものとか好きなこととか」
「向き不向きみたいなこと」
「職業の選択。親の仕事を継ぐのがもっと当たり前だったら、農家とか酪農家とかはもっと残ってると思う」
「好きになる相手のタイプ」
「似たところで、友人の選び方や、交友関係とか」
「酒・タバコ・ギャンブルは年齢制限があるので、大人になってからやるかどうかは親の倫理観の影響が大きいと思う」
「影響が小さいものは親以外の関係、友人や兄弟、学校からの影響で決まるものが多い」
「若いときほど友人や学校の人間関係から悪い影響を受けやすい。10代でタバコを吸うのはそういう交友関係に身を置くからだと思う」
「親が『タバコや酒はおいしいもの』というメッセージを子どもに伝えていると、子ども手を出しやすい」
毎晩親がお酒を飲む家の子は、大人になるとお酒の習慣がつきやすい?
子は親を超えられない?
「子の人生は、親の人生を大きく上回ることはできない」という言説を、ネットでときどき見かけますが……。
「とりあえず、大谷翔平のようなキャリアは超レアケースなので、そういうのは外して考えましょう」
「影響が大きい要素も、大人になってから変えられると思います。だから、親を超える可能性はじゅうぶんある」
「何を持って超えるとするか、ですけど……年収においては職業の選択次第では?と思います」
「価値観の影響が大きいと、ある一定の範囲からしか選ばない。サラリーマン家庭はサラリーマン、公務員の家庭は公務員の意識が強くなる。大きく離れるのは難しそう」
「低い倫理観、悪いマナー、乏しい常識や教養の子どもの場合、子どもが親を上回るには努力が必要。本人の常識や価値観を大きく変化させないといけないから」
「○○してはいけないとか、○○するべきがしっかり身についているかどうかの差は大きい。とくに社会人なってからは」
「そういうのを大人になってからアップデートするのはなかなか難しいと思う」
「自分にとっての当たり前を、当たり前じゃないことに変えていかないといけない」
「意識せずにいたことを意識しないといけないのは、なかなか気づけないし、難しい」
乏しいところからの高めていくのは難しい……?
親の失格・合格とは?
何によって決まるのでしょうか?
「とりあえず『私は親として失格』というのは聞くけど、合格のほうは聞いたことがない」
「これって、子育てには正解が無いから、それの表れなんだと思います」
「子どもにやったほうがいいことはよくわからないけど、子どもにしてはいけないことは明らかにある。虐待とか。だから、失格についてのジャッジはやりやすいんだと思う」
「カッとなって子どもを叩いてしまった、だから親として失格、みたいなことですね」
失格の判定はとてもやりやすいけど、合格はそうもいかない?
養ってくれていることに子は報いるべき?
「いわゆるギブアンドテイクみたいな考え方ですよね」
「私ははっきりと『報いなくていい』と思っています。子どもを産むと決めたのは親なんだから見返りは求めるな、と言いたい」
「養うのは当たり前のことだから、『養ってるんだから○○しなさい』は筋が通らないと思う」
「報いるかどうかは、子どもに自由がある。決して義務ではない」
このあたりで時間いっぱいとなりました。
ファシリテーターの思うこと
若い世代での対話らしく、子から視点で見た親子関係を中心に語られました。
いわゆる「自分らしさ」のようなことがどれだけ親の影響を受けるのか、少し掘り下げられたと思います。
親目線の意見が混ざった場合、どのように対話が展開するのか……とても興味がわきました。
参加してくださった皆様、ありがとうございました。
次回の開催案内
次回は2024年2月10日(土)開催。
テーマは「いじりといじめとは?」です。
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