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「効率の良い生き方とは?」対話カフェそもそも レポート#25

【開催日時】
2023年11月11日(土)
13:00~15:00
@池袋会場

第25回のテーマは「効率の良い生き方とは?」です。

先日、高校2年生に「今一番知りたいことは?」と聞いたところ、
「絶対に受験で成功する勉強法が知りたい」
と答えてくれました。

受験勉強や就活においては、
間違った選択をしたくない、
できるだけ無駄のない行動を取りたい、
という心理が強く働くようです。

ネットには
「効率の良い勉強法」
「効率の良い就職活動」
といった情報が溢れています。

「タイパの良い○○術」や、
さまざまなライフハックも、
効率を求めてのことでしょう。

私たちはいつも「効率の良さ」を求めています。
事前に情報を集めて、無駄を減らそうとします。

何にでも効率は求められる?
なぜ効率を求めるのか?

効率の良い生き方について対話したレポートです。

はじめの問い

まずはテーマについて、抱いている問いを挙げていきました。

「ここで言う効率って、何の効率?」

「なぜ効率の良さを求めるのか?」

「選択肢を増やすことと、効率を求めることの違いは?」

これらの問いが挙がりました。

今回のテーマは問いを立てるのが難しい……。
とりあえずこちらの問いから始めてみます。

選択肢を増やすこととの違いは?

例えば、目標がはっきり決まっていないので、より選択肢が広がりそうな進路を決めることは、効率を追い求めた行動と言えるのか? 言えないのであれば、何が違うのか?

「なんとなく印象は違う」

「効率的な勉強法を求めるのはまだわかるけど、なんでもかんでも効率を求めるの人の動機は何なのか」

「2通りありそうな気がします。最適解を知りたい人、無駄なことは絶対にしたくない人」

「お話を聞いていると、自分で決めたかどうかの違いが大きいと思います。何かを決めるにしても、自分で比較検討して選んだことと、他人のやり方をまるまる取り入れることの違い」

「前者は能動的、後者は受動的、というか」

「自分でやり方を考えてみることと、まずはマニュアルを欲しがることの違い」「偉人の話とかをたくさん読んだ人が、こんなとき偉人の○○だったらどうするだろう?と考えるようになった、という話を聞いて。また、師弟制度みたいなのがある職業とかで、こんなとき師匠だったらどうするか?と考えたりとか。こういうのは自分で考えていないのか、他人の考えをまるまる使っているのか? どこまで主体性があるのか気になりました」

「選択を決めるまでの、労力の違いのように思います。できるだけ労力をかけたくない人はいる」

「まったくやったことのない、新しい分野にチャレンジするとき、入念に下調べしますか?」

「さわりだけ調べます」

「かなりしっかり調べます。いまTOIECの勉強をしているんですが、事前にネットで勉強法をたくさん調べました」

「それは誰が言っている勉強法ですか?」

「TOIEC受験のコツとか、英語についての情報を発信しているブログとか」

「権威ある人とか、偉い人の発信を参考にしなかったのはなぜですか?」

「偉い人だとそもそも地頭が違うから、そう言う人の勉強法は自分に合わなさそう。普通の人がうまくいったやり方のほうが良さそうだと思いました」

「なるほど」

「語学学習とかでは、ある程度事前に下調べするのは普通のことかも」

「その気持ちの受験バージョンが、『絶対合格する勉強法を知りたい』ってことだと思うと、そこまでおかしくもない」

「調べたことをなんでも取り入れるわけではないですよね。取り入れる基準は何ですか?」

「私は科学的根拠があれば」

「自分に合いそうな勉強法、実際にできそうなものならやってみます」

「社会人が本業とは別のことを勉強する場合、できるだけ労力をかけたくないというのはわかります」

「学生は勉強が本業だけど、そこで労力をかけたくないって人もいるとは思う」

視点を変えてみれば、事前に調べたり、効率を求めるのはごく普通のこと。

効率の良い行動をしたくなるジャンル

普段の生活で何かありますか?

「テレビゲームやるとに『取り返しのつかない要素』とかは攻略サイトを先に見ちゃう」

「移動手段。時間がかかっても、安さを最優先します」

「さっきと同じですが、何かを勉強するとき」

「このジャンルが増えると、人生つまらなくなりそう」

「予想通りのことが増えるとつまらない、ってことですね」

「その人らしさ、みたいなものも無くなりそう」

マニュアルに沿うことが増えると、自分らしさがなくなっていく?

なぜそこまで効率の良さを求めるのか?

「効率を求めることそのものは別に悪くないと思うんですが、何かひっかかるというか」

「何にでも効率を求めると違和感が出てきますね」

「根底には不安があるからだと思います。不安が強いからこそ、失敗や無駄を恐れる」

「学生もそうですが、若い人ほど未知のことが多いから、不安も多いのかもしれない」

「社会人になると減りますか?」

「私の場合は減りました」

「無駄なことは実は無駄じゃなかった、と後になって気づくことはある。でもそう思えるようになるには、時間や経験が必要」

「親の影響も大きいと思います。自分は親の仕事や家庭での振る舞いを見て、自分の進路を決めた。何かを選ぶとき、親からの影響は強いと思います」

「確かに、こうなりたいとか、こうはなりたくないとか、親の影響でできたものはある」

「就活が不安だらけのイベント。就活に向かっている学生は不安が強い」

「不安が強いから、就活には『攻略法』みたいなのが世の中にたくさん出回ってるのかも」

「不安以外だと、苦手な分野では、そういう攻略法を取り入れたくなる」

「取り入れるけど、そこから模索はしていきたい」

何に効率を求めるか、その基準は?

「どこに効率を求めるかは、個人の価値観による」

「通勤1時間を普通と思う人もいれば、長くて効率悪いと思う人もいる。そこはそれぞれの価値観で、正解はない」

効率が良ければ成功率は上がる?

「効率が良いと成功率は上がるんでしょうか?」

「必ずしもそうではないと思います」

「マッチングアプリって、恋愛をしたい人が集まっているわけだから、出会いの効率は良いはずですよね。でも、効率に比例して、良い相手に出会えるのかというと、そこは微妙に思える」

「マッチングアプリたくさんやった人に聞いてみたい」

「勉強の効率化はどうなんでしょう?」

「勉強法もそうだけど、勉強をどのスケジュールでやるか、他のスケジュールをどうするか、という配分のほうが大切のように思います」

「苦手なこと、不安なことほど、攻略法を求めたがるのはわかる気はします」

「その逆で、やたら攻略法を求める人は不安や苦手が多い人ってことは成り立つ?」

「解決の糸口が欲しい、という意味で求める人はいると思います」

「ズバリと答えを言われると気持ちいいですよね」

「人気占い師の秘訣で聞いたことあります」

「ズバリと言われると不安が減るんでしょうね

このあたりで時間いっぱいとなりました。

ファシリテーターの思うこと

能動的・受動的。
労力。
価値観。
不安、苦手。
キーワードが多く出た今回の対話。

労力が必ずしも結果につながらないことや、自分ではどうにもできない要素が多いと、不安が強まる。

そんなとき、先達の見つけた攻略法を求めてしまうのかもしれません。

参加してくださった皆様、ありがとうございました。

次回の開催案内

次回は2023年11月25日(土)開催。
テーマは「いい恋愛とは?」です。
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