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<果物の宝庫・台湾>①グアバ

台湾は、果物が豊富な島です。バナナ、パイナップル、パパイヤ、グアバ、蓮霧、文旦(柚子)などの熱帯果実はもちろんのこと、中央山脈一帯では冷涼な気候を活かしたリンゴ、梨、桃、柿などの温帯果実栽培も盛んです。およそ台湾で食べられない果物は無いと言っても過言ではないかもしれません。

そこで台湾人は、自分達の住む島のことを「水果王國(果物の王国)」と形容します。

この「王國」というのは台湾人が好んで使う単語です。

かつて造船業で名を馳せた時代、台湾は「造船王國」でした。そして、TSMCが世界の半導体市場をリードする今では、台湾は「半導體王國」です。

多くのチョウ類が見られる台湾は「蝴蝶王國」であり、シダ植物の宝庫でもあるため「蕨類王國」と形容されたりもします。

このように様々な分野の「王國」である台湾ですが、「水果王國」は、その中でも特に台湾人の間で人口に膾炙したフレーズです。

さて、そんな「水果王國」台湾に滞在している間、私が個人的に一番頻繁に食べる果物は何だろうか、と考えてみると、まずはグアバが思い浮かびます。

台湾で「芭樂(バーラー)」と呼ばれるこの果物には、果汁のジューシーさは全くありません。一方で、しつこくない上品な甘さや、「ポリポリッ」と食べられる独特の食感が魅力的で、不思議と手が伸びてしまいます。

私の妻がこよなく愛する果物なので、外に出かけた時にはよく買って帰ります。そして、昼間のおやつの時間、夕食後の時間などに切って食べます。

切った芭樂(バーラー)を食卓に置いておくと、自然と家族が集まってきて会話がはずみます。食卓の果物を囲んだ一家団欒の時間は、台湾生活の中でのかけがえのない幸せな一コマです。

さて、次回の記事からは、「水果王國」シリーズとして台湾の様々な果物を独自の切り口で紹介していこうと思います。


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