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【エンタメ横断ニュース】スパイク・チュンソフトの認定コミュニティ、吉本がWebtoon参入、吉本の配信番組がNetflixとPrimeVideo独占同時配信、ソニーがKADOKAWA筆頭株主に(24/12/22)

こんにちは!マンガIPのライツを担当している村田です。

今週は下記の4つのニュースを紹介します。


スパイク・チュンソフト、動画配信者の認定コミュニティを開設

ニュースサマリ

スパイク・チュンソフトは、動画配信者向けファンコミュニティ“スパチュン・パートナーズ”を開設。12月16日(月)より第1期メンバーを募集。
“スパチュン・パートナーズ”にエントリーする応募者は、すでに『ダンガンロンパ』関連の実況動画を公開している場合、その動画もエントリーすることができる。

分析、所感

KADOKAWAの連結子会社のスパイク・チュンソフトが動画配信者向けの認定制のコミュニティを開始します。特典は下記の通りです。

01
「SCPS」TOPページ(本ページ)で、SCPSメンバーの動画チャンネルをご紹介いたします。
02
スパイク・チュンソフトのゲームタイトルの動画配信時、当社SNSから告知サポートいたします。
03
一部タイトルにおいて、一般向けとは異なる特別な配信を許諾する場合があります。
04
一部タイトルにおいて、ゲームをダウンロードできるゲームコードをご提供する場合があります。
05
当社が主催するイベント(オフライン/オンライン)がある場合、優先的にご招待いたします。

ゲーム実況・配信をゲームメーカーが許可することはありましたが、このようにゲームメーカーが自ら配信者を認定、さらにフックアップする流れはなかったのではないでしょうか?

ちなみにスパイク・チュンソフトはコミュニティマネージャーも募集中で、恐らくスパチュン・パートナーズの運営に携わるものと予想されます。

海外ゲームではコミュニティマネージャーはよく聞く(一般的な)ポジションでして、業務とは下記の通りだと『サイバーパンク2077』などで知られるCD PROJEKT REDのコミュニティマネージャーである櫛引茉莉子氏が紹介しています。

基本業務は「発信する」と「聞く」の2種類。画像や動画を使いつつSNSでゲームに関するメッセージを発信し、ユーザーがそれに対してどのようなメンションやコメントを行ったか収集する。インプレッションやエンゲージ率を含めユーザーの反応を見つつ、コミュニティを形作っていくのが日常業務となる。

自社ゲームを遊んでもらうために配信者の認定制を設ける流れは今後増えるかもしれません。

吉本傘下のFANYがWebtoon事業開始

ニュースサマリ

吉本興業グループの株式会社FANYと株式会社Libalentが共同開発を行った読み物・縦読みマンガWebサイト「FANY Story」がサービスを開始。
「FANY Story」はFANY IDプレミアム会員であれば無料で読める縦読みマンガ作品や、吉本興業所属タレントが書き下ろした小説やエッセイなどの読み物作品を提供するプラットフォーム。

分析、所感

どんなサービスかはぜひ下記のURLから実際にサービスを触ってみてください。

下記がスクショなのですが、Webtoon、エッセイなどのコンテンツが読めるサイトです。

Webtoonだと品川ヒロシさん原作の「Zアイランド」、怪談家のありがとう・ぁみさんが原作のホラー短編集『レイワ怪談』を原案の「レイワ怪談 解呪」が公開されています。

吉本の芸人さんは本当に多彩で様々なコンテンツがあるわけですが、きちんとWebtoonの相性のいいホラーで展開しています。

ライト層がライトに楽しめる作品が多いので、ウケているジャンルもまだ狭いです。列挙すると「異世界ファンタジー」「バトルもの」「ロマンスファンタジー」「悪役令嬢もの」「青春恋愛もの」「不倫もの・復讐もの」「サスペンス・ホラー」「バイオレンス」「エログロ」…などなど。出版関連の方はこれらのジャンルを見てピンと来る方もいらっしゃると思うのですが、ほぼ電子マンガの売れ筋と一致しています。

Webtoonとマンガ、企画の考え方はどう異なるのか?(前編)|ムラマツ

上記は元講談社、現在サヒロシイバーエージェントの村松さんのnoteからの引用なのですが、ホラー以外でWebtoonと相性いいジャンルに「バトルもの」とのことで、品川ヒロシさんの不良モノ「ドロップ」もWebtoon化されそうです。

ただ、芸人のコンテンツをWebtoon化するというコンセプトだけの展開ならネタは枯渇しそうです。どのような作品が展開されていくのか楽しみです。

吉本の配信番組「ザ・コメデュアル」、NetflixとPrimeVideoで独占同時配信

ニュースサマリ

デュアルエンターテインメント番組「ザ・コメデュアル」がNetflixとPrime Videoにて独占同時配信。

分析、所感

番組の内容も勿論気になるのですが、NetflixとPrime Videoにて独占同時配信という座組が滅多にないので気になるところ。

吉本が番組を作って、NetflixとPrime Videoの2社だけに配信することにしたということではあるのですが、なぜその判断をしたのかが気になります。

Netflixは元テレビ東の佐久間さんがプロデュースする「トークサバイバー!」、Prime Videoは元テレ朝の芦田さん、元日テレの橋本さんコンビによる「THEゴールデンコンビ」など元テレビプロデューサーによるバラエティ番組に積極的です。

NetflixとPrime Videoはバラエティ番組に積極的なので、ライバル配信会社の単独配信にさせずに「ザ・コメデュアル」の配信権を買った可能性があります。ぜひ、なぜこの座組になったのか担当者の方の声が聞きたいですね。

KADOKAWAとソニーグループ、戦略的な資本業務提携

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ソニーとKADOKAWAは戦略的な資本業務提携契約を締結。ソニーが約500億円でKADOKAWAの新株式12,054,100株を取得することに合意、ソニーは2021年2月に取得済みの株式とあわせてKADOKAWAの約10%の株式を保有する筆頭株主となる。

分析、所感

業界を騒がせたニュースですが、ひとまずソニーがKADOKAWAの筆頭株主になる形で収まりました。現時点の大株主のTOP10が以下の通りでして、ソニーは大株主の中では10位だったわけですが、一気に筆頭株主になります。ちなみに、他のエンタメ系の大株主はバンナム、サイバーエージェントがいます。

https://kabutan.jp/stock/holder?code=9468

ソニーのニュースの後のKADOKAWA夏野社長の単独インタビューは必見です。

今週のニュースは以上です。分析、所感は間違っている理解や知識があるかもしれませんので、もし気づいたらご指摘ください・・・。それでは、また来週お会いしましょう!


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村田泰祐
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