自分を守るためのあの行為
リストカットはよく「病んでいる人がする行為」って思われがちだけど実はそうじゃない。助けてほしくても助けてもらえない、頼り方が分からないって人が最終的に行きつくのがこの行為なの。誰かに頼れないなら自分でどうにかしようって思ってやってしまうの。決して自己を犠牲にしているわけではなくて、自己を守るためにやってしまう。
リストカットは「生きる力」をくれる。
噂では「血が出る温かさで生きてるって実感してるらしい」とか聞くことがあるけど少し違う気がする。あくまで個人の感想だけど血液が流れ出てきたとき、「自分にはまだ生きる力が残ってる」「もう少しだけなら頑張れる」って実感した。
皮膚から染み出て来る血液を見た時、自身の体内からあふれるエネルギーを感じた。そのエネルギーが「まだ頑張れるよ」「力は残ってるよ」って伝えているようで自分に生きる力と勇気をくれた。
だから何とかここまで生きてこれた。
周りに尋ねられた時は、「木登りしたときに枝でひっかいた」ってごまかした。一人で完結させたかったから。誰にも迷惑をかけたくなかったから。弱い自分を見せる事ができなかったから。弱い自分が何なのか分からないし、なんでこんなにみじめに感じるのかも分からなかった。自分さらけ出すってどういうことなのか想像もつかなかった。
こんな過去があってもなぜか今は楽しめてる。自分でもなぜ変われたのかいまいち分からない。何とかなるってこういうことなんだろうね。
そんなこと言ってるけど、今頑張って耐えてる人、限界な人はどうすれば良いのって思うよね。
まず初めにして欲しいのは、気持ちの整理かな。今の感情を全部ノートに書き出してみて。多分初めはペンが動かないと思うな。思うように文字で表せないもん。
「くやしい」
「何で自分ばかり?」
「もっと良くなりたい」
「どうしたら…」
こんな抽象的な言葉ばかりが出てくるんじゃないかな?そしたら次に「なぜ」そう思うのか、具体的にどうなりたいのかを少しずつ書き出してみよう。書きながらも途中で無理だとか、恥ずかしいなって気持ちが湧き出てくると思うけどしっかりその文字と向き合ってみよう。
これで少しだけ自分の本心に気付けるようになるだろう。ちょっとした作業だけど、気持ちには大きな変化を感じると思う。書き出した文字を見て「ふ~ん…」って思えたらそれだけでようやく自分の気持ちに気付けたってことだから。今まで自分の気持が分からなかった自分から、気持ちを知った自分に変化できた。
大きな大きな成長だ。
あともう1つお願いがあるとしたら、傷跡が残るまでリストカットをして欲しくないってことかな…。
「止めて!」とは正直言えない…。だけど、出血がひどくて病院に行ったり、傷跡が残ったりするような事は止めて欲しいな。皮膚って数枚切れるだけで血が出てくるんだから。それ以上は傷つけないで。
自分が生きている実感が欲しい。自分を勇気付ける力が欲しい。
そんな時は、心臓に手を当ててみて。そして心の中で「大丈夫。」「まだ頑張れる。」って唱えてみて。
苦しいよね。辛いよね。分からない未来に期待して生きるよりも今を何とか乗り越えたいよね。
本当に無理だったら、メッセージ送ってほしいな。
いつでも待ってるね。
未来のためじゃなくて、今のためにお話を聞かせてね。
一緒に辛い時を乗り越えよ?一緒に気持ちを探してみよ?まだこれからの人生があるんだからなんて言わない。今一瞬の人生に前を向いて欲しいから。
ここまで読んでくれてありがとう!