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言葉と問いで、事業の切れ味を良くする"toishi"になりたい。

フリーランスのコピーライターになって1年と少し。今さらながら屋号を決めました。

その名も「toishi」。

たくさん考えて、たくさん気持ちを込めて、この屋号をつくったので紹介させてください。

①”砥石”として

その読み方の通り、toishiには刃物を研ぐ「砥石」という意味を込めています。

もともと僕は「クリエイター」とカテゴライズされることが苦手で。
僕にとって「クリエイト=create」という言葉は、「無から有を生み出す」イメージ。

その観点で言うと、無から有を生み出しているのはクライアント側で、僕はすでに生み出された「有」の価値を磨く役割。

魅力を掘り起こして、輪郭を明らかにして、ちょっと視界をクリアにしたり、今まで届かなかった人に価値を届けられるようにしたりする。
その結果、会社や事業、商品・サービスの切れ味がちょっと良くなるのが理想。そんな仕事をしたい。

また、料理人にとって、砥石は長く使い続ける相棒のようなもの。脇役だけど、必要なときにはそばに居て、なくてはならない存在。クライアントさんにとって、そんな役割になれたらいいなという気持ちもあります。

そしてそして、これは、デザイナーさんとの対話で気づかせてもらったんだけれども、僕の名前「拓水」は、「手」と「石」と「水」でできているこれって、まさに砥石じゃないかと。

自分が気に入っている、自分の名前を屋号に込められるのもとても大きいです。

②”問い師”として

僕の仕事には、必ず「問う」という工程が入ります。

方向性をヒアリングする、
取材でインタビューする、
社員の方とワークショップをする、

この「問い」がなかなかに奥深い。この「問い」を上手く設計して、遂行できるかどうかで、紡ぎ出される言葉の精度はめちゃくちゃ変わってきます。むしろ、書くこと自体よりも、いい問いができるかどうか、いいインプットを設計できるかどうかで、コピーの8割は決まってくるような感覚がある。

あと、人に問うだけでなく、自分に問うことも大事。

そもそも解決するべき課題は何なのか、
なぜこのことをやらねばならないのか。

もともと若手時代は、先輩から「出たよ、小林のなんでなんでタイムw」と呆れられていたほど、超絶めんどくさいなんでなんで人間でした。

今は少し丸くなってしまったけれど、、僕の思考の原点はここにある気がしている。

このそもそもを問う姿勢もコピーをつくったり、価値を磨いたりするときには必要だと思う。

良い書き手であるために、良い問い手でいたい。
そんな想いもあって”問い師”という意味を、屋号に込めました。

③”意志”を込めて

toishiには、”ishi”=意志という言葉も込められています。

最近は、VMV(ビジョン・ミッション・バリュー)の策定をお手伝いさせていただく機会もあります。そういった"意志”を言語化して、可視化して、少しでも企業、事業、商品・サービスの推進力になったらいいなと。

僕は、派手に目立つ鑑賞用の言葉よりも、地味でも使われ続ける実用的な言葉の方が興味がある。その方が、価値を磨く砥石の役割を全うできると思うから。

そんな”意志”に寄り添うコピーライターになりたい、という想いもここに込めています。

ロゴについて

そして、こんな”toishi”に込めた想いをロゴにしました。

素敵なロゴをつくってくれたのは、秩父で活動しているmalme designの吉田さん。

「吉田さんこそ真の”問い師”なのでは??」と感じるほど、丁寧な対話で僕の想いを引き出して、かたちにしてくれました。

「研ぐ」という現象と「問う」という営みを再定義して、情報や思考を研ぎ澄ますことで「言いたいこと」や「本来の価値」が削出されたり、見えてなかった領域に思考が及ぶようになったりしていく中で、だんだんと輪郭を持っていくさまを可視化してくれています。

また、「拓水」が石と水でできていることから、カラーリングもそのイメージでつくっていただきました。

総じて、めちゃくちゃ気に入ったので、このロゴに見合うtoishiになれるよう、精進していきたいです。

さいごに

さて、フリーランス2年目は屋号をつけて新たなフェーズに入ります。

まだまだこのtoishiの思想を体現するには、まだまだまだまだレベルアップしないといけないことだらけだけど、自分のスタンスをこうしてかたちにできたことは大きいと思っています。

よりよいtoishiになれるようにガンバルぞ。

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