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『ランボー』――ひとりぼっちの戦争から学ぶ採用の天国と地獄。

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こんにちは、採用コピーライターのたいすくです。
このnoteは、俺のオススメ映画紹介でありつつ、その映画から学べることをまとめた、読み物としてそこそこ楽しく、実務に役立つ学びもあるコンテンツになります。気が向きましたら、どうぞ最後までお付き合いください。
 

今回紹介する映画

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『ランボー(原題:First Blood)』
1982年
監督:テッド・コッチェフ
主演:シルベスター・スタローン

※Amazonプライム会員なら、下記から無料で字幕版を視聴できます。


『ランボー』とは、どんな映画なのか

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アメリカのある山間の田舎町に、一人の男がやってくる。その男は、どこかぎこちない様子で「知り合いを探している」と町の人たちに聞き込みを行なっていた。見知らぬ男が街で不審な行動を取っている。保安官が観察をすると、その男はトラブルを起こしそうな身なりを顔つき。こういうのを野放しにしておくとろくなことにならないと思った保安官は高圧的な態度で威嚇。しかし、言うことを聞かない男の所持品検査を行なうと、使用目的が不明のサバイバルナイフが出てくる。保安官は無理やり罪状をつくると男を連行するのだった。

「この男は何かある」と感じた保安官は、取調室で尋問を行なう。男の発する不穏な雰囲気に気押され、強引な取り調べを行なう保安官たち。すると男はいきなり暴れ出し、没収されたサバイバルナイフを取り戻し、山の中に潜伏する。「おそれていた事態が起こった!」と保安官は援軍を呼び、大規模な山狩りが開始された。やがて男によってヘリは撃墜され、怒りに駆られた保安官たちは男に発砲。しかし、男は超人的な体術で次々と保安官たちを制圧していく。

たった一人の男によって大勢の保安官たちが無力化された知らせを受けて、州警察と州兵が動くことになった。その中の一人、サミュエル・トラウトマン大佐は、ベトナム戦争時代の男の上官だという。トラウトマン大佐は語る。男の名前はジョン・ランボー。グリーン・ベリー仕込みのゲリラ戦の名手であり、ベトナム戦争の英雄だという。ランボーの性格をよく知るトラウトマン大佐は、彼が自らこのような事件を起こすとは考えられない。何か食い違いがあったはずだと主張するが、威信を傷つけられた警察はトラウトマンの意見を無視し、ランボー抹殺へと動いていく。

いよいよ大戦力をもってランボーを殺そうとする州警察と州兵たちだったが、それらはすべてランボーに突破され、州警察と州兵は戦争で戦い慣れているランボーの戦闘力に恐怖。より強大な武器を用いた戦いへと発展していき、いつしか平和な山間部の街は戦争さながらの様相となっていく…。
 

『ランボー』の面白いポイント

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このようなストーリーを解説すると、「超人的な戦闘力を持つ主人公が無双の戦いを広げるアクション映画か」と思われてしまいがち。しかしそれは、半分正解で、半分は間違いです。

本作のポイントは、主人公ランボーが「ベトナム帰還兵」というところにあります。ベトナム帰還兵というのはベトナム戦争に参加して帰ってきた兵士のことです。ベトナム戦争とはいろいろ細かい戦いがあるのですが、ざっくり話すと1955年~1975年にわたる長い戦争で、第二次世界大戦後の初となるアメリカとソ連の代理戦争でした。アメリカは当時、世界の警察を気取って世界中の紛争に首を突っ込んでは国益を上げていたんですね。ゆえに、ベトナム戦争も初めのころはアメリカ国内では賛成派が多かったのです。

ところが、テレビ普及後の初の戦争だったこともあり、戦争の様子が連日テレビで放映され、その悲惨な現状に人々の熱狂は冷めていきます。加えて戦争の長期化。アメリカはのべ250万人以上の兵士を派遣して30万人以上の人的損害を被ったそう。自国のために国民が死ぬのは分かる。なぜ他国のために死ななければならないのか。そんな気運が高まっていき、後半では国内で大規模な反戦運動が起こるまでに。「戦争反対」が世論となり、戦争推進派がやり玉に挙げられ、ついには戦争参加者にも非難が向けられるようになってしまいます。

で、ベトナム帰還兵です。

彼らは、国の命令によって戦争に行って、必死で戦って、命からがら母国に帰ってきただけ。にもかかわらず、帰ってきたら周囲の人たちは自分のことを指さして「人殺し」と罵られる。意味分からないですよね。しかも、戦争での過酷な体験からPTSDを患っていても、周囲に理解されない。非難ばかりされる。だから自殺者も多かったと記録されています。

ランボーは、自ら事件を起こしていません。周囲の人たちが「ベトナム帰還兵だろ?」という偏見を持って接した結果、ランボーは敵に捕まって受けた拷問の記憶がフラッシュバックしてパニックを起こしただけ。しかし、それは悪意ある行動と受け取られ、ランボー本人が望まないカタチで騒ぎは大きくなり、ランボーは極悪人として扱われてしまいます。時代に翻弄され、一般人としての平穏な暮らしを送ることも許されなくなった。そんな悲しみがこの映画の核。ゆえに、アクション映画なのですが、ランボーが自分の思いのたけをかつての上官トラウトマン大佐にぶつける後半の展開は、ボロボロと泣けてしまいます。

ちなみに、原題の『First Blood』は「先制攻撃」という意味であり、「先に攻撃を仕掛けてきたのはアイツらだ」というこの作品の強いメッセージでもあります。
 

『ランボー』からの学び

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「適材適所」ということですね。

作中でランボーがトラウトマン大佐に語ります。「ベトナムでは100万ドルの兵器を乗りこなした。でも、アメリカでは駐車場の係員の仕事も与えられない。惨めだよ」。このように、ランボーは優れたスキルを持っていたのですが、彼を取り巻く環境は彼のことを理解できず、彼のスキルに見合った仕事を与えませんでした。

この話はもう少し深くてですね。「適材適所」というのは採用の大原則ですが、これを実現するためには、(1)この職務を遂行するにはどんな採用要件が必要かを採用担当が理解していること、(2)求職者が採用要件を満たしているか見極める選考ができていること、(3)所属部門内で入社者とのコミュニケーションが図れていることが求められます。特に(3)が大切です。社員の活躍は、所属部門の上長がその人のことをどれだけ理解しているかにかかっています。

優秀ではないマネージャーにありがちなのは、「使えない新人ばかり入れやがって!」と文句ばかり言って社員を辞めさせている本人が、実は新人の真価を分かっておらず使いかたを知らなかっただけ、というもの。意外とそういう人って多かったりするので、新人がすぐ辞めてしまう組織は、マネージャーの育成能力を一度は疑ったほうがいいと思います。

『ランボー』の場合も、保安官がランボーのことを最初から「不審者」と決めつけずに理解しようと接していれば、また違った未来があったかもしれませんね。


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