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へ~加持祈祷と科学と。


法力という現象の謎に正面から取り組む試みは、前例がほとんどない。
本書は、ユング派の精神分析家である著者が、深層心理学の立場から法力の核心を照らし出そうとする、尖鋭的な研究の成果である。
その桁外れの法力ゆえに「今空海」と呼ばれているひとりの高僧の協力を得て、数十回にのぼるインタビュー、関係者への取材、現地調査を行なうとともに、みずからに起きた出来事の考察もまじえて、堅実に事象に切り込む。
心理臨床の事例研究の手法を応用したそのアプローチは、客観性が担保できる距離を忘れず、深い主観的な経験も切り捨てることがない。現実の多層性を捉えるその姿勢が、法力を狭量な科学的因果論と頑迷な魔術的因果論から解き放つ。
そこに顕れ出たのは、ごく稀な例外的事象も不可欠な構成要素とする、いわば反自然的な「ほんとうの自然」だった。法力の不思議は、人間の意識による「ほんとうの自然」の経験にほかならないのである。
【目次】
はじめに
第一章 鉤召
第二章 X阿闍梨のこと―青年期まで―
第三章 X阿闍梨のこと―青年期以降―
第四章 教えと行
第五章 ユング心理学に照らして―布置と共時的現象―
第六章 治病
第七章 透視
第八章 浄化
第九章 再びユング心理学に照らして―ほんとうの自然―
おわりに

>そこに顕れ出たのは、ごく稀な例外的事象も不可欠な構成要素とする、いわば反自然的な「ほんとうの自然」だった。法力の不思議は、人間の意識による「ほんとうの自然」の経験にほかならないのである。

そのことは、そもそも空海先生も指摘していた。

私の様な素人でも、密教の本や空海先生の著作を読んだら、「きっとそうだよね」ってうすうすわかっていた。

でも、まあ素人だけどね。

でもそれでないと「意味の無い呪い」など1000年以上残るはずもない。自然は天地宇宙は、そのような空言を野放しにするほど甘くない。
いま「天皇」という詐欺師にも断罪が下ろうしているのにね・・・


南無大師遍照金剛


弘法大師 空海 {金剛峯寺}



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