左伝の良さげな言葉

左氏春秋伝 岩波文庫

 
上記文抜粋
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「道ありとは、民に対して忠{誠実}、神霊に対して信なること。上の者が民の利をはかるのが忠であり、祝・史{祭祀官}が、祭文を正直につくるのが信であります。ところが今、民は飢えているのに
国君は勝手に{出兵を考え}、祝・史は嘘を並べて祭ってます。これではとてもいけません」

・・・・・中略・・・・・

「民は神の祀り手なので、聖王は先ず民を安定させてから、神を祀ることにつとめられました。そこで犠牲を供える際に「博セキ肥トツ」と申すのは、民力が肥えて博く蓄えられ、家畜がおおいに繁殖し、病気もなくよく肥え、トツであることを指すのです。穀物も供える際に「潔しは豊盛」と申すのは、三時{春夏秋}も無事に打ち過ぎて、民は和らぎ稔りも豊かなことを指すのです。酒レイを供える際に、「嘉粟の旨酒」と申すのは、上も下も嘉き徳そなわり邪心なく、香り芳しい邪意なきことを指すのです。三時{春夏秋}の政につとめ、五教を修め、九族に親しみ、もってまつりを行なう、それでこそ、民は和らぎ神は福を降し、よって何事も成就するのです。ところが今、民はそれぞれ異心を抱き、鬼神に祀り手もいない有様。君ひとりが豊かでも、なんで福が得られましょう。」

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抜粋終わり

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