「犯罪者」にならなかったのは、たまたまに過ぎず、、幸運なだけなのです。
「ああ、ああ、天下に大きな災いが張り巡らされていて、君は真っ先にそれにかかったのだ。
「盗みはするな。人殺しはするな。」と人は言うが、栄誉と恥辱の区別が立てられてのち、人々の憂苦はあらわになり、財貨が蓄積されてのち、争いごとが生ずるようになった。
いまや憂苦のもとになる栄誉と恥辱の区別を立てて、争いごとのもとである財貨を集めて、人々の身を休む間もないほどに窮迫させている。
{死刑になるような}こうした窮地に陥るまいとして、それがどうしてできようか」
{荘子 雑篇 則陽篇}