木桶サミットでの醤油カエシの修正について…

こんばんは。

毎年この時期に小豆島ヤマロク醤油さんで行われている木桶職人復活プロジェクト。
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このプロジェクトの木桶サミットに今年も参加してきました!

参加する度に知り合いが増えていくこのイベント。
毎年この場でお会いするのが楽しみでもあります。

もう参加して何年になるのだろう…

今年もラーメンを200食提供してきました。

最初の頃は人数も少なく、その場で手打ち麺やチャーシューなども前日入りして夜中に煮込んだりしていましたが、今は200食ほどの提供なので仕込みをしたものをヤマロク醤油さんに送って作っています。

くろ喜で提供するのは醤油らーめん。

くろ喜の醤油のカエシをベースに、ヤマロク醤油さんの黒豆で作る醤油、【菊醤】のしかも加熱処理をしていない、搾りたての生の超!超!貴重な菊醤を少し譲っていただき、ブレンドしたカエシを使った一杯を提供しているのです。

菊醤の非加熱のものは販売していないので、正にここでしか食べれない一杯なんです!

毎年、くろ喜のカエシ3くらいに対して菊醤1〜1.5の割合でブレンドしたものを使って作るのですが、今回はかなりな量の菊醤を譲っていただいたので、そんな貴重なものを割合でブレンドするなんて、失礼だ!と思い、全てブレンドしてしまったのですが…

試食したらバランス崩れまくりで、キレがなく、もったりした仕上がりになってしまったので、今回は調整しました。

リンゴ酢、砂糖、塩を加え、○度まで火入れをして調整をしました。

菊醤は素敵な香りと、さっぱりとした旨みが特徴の、黒豆醤油なのですが、塩分をちょうどよくらーめんに使うと、醤油の感じが前に出過ぎてしまい、その分、キレもない一杯に…

リンゴ酢でキレと、甘み、砂糖で少し深みを与えつつ、塩で塩味を上げて、一杯に使う量を減らすという調整をしました。

再度味見をすると、菊醤の香りが鼻をとらえて、最後まで深みのある醤油感の一杯に仕上がりました。

スープは鶏と豚からとった清湯スープ。
脂は丹波黒どりの鶏脂


具材は
豚シキンボの藁焼き
鶏ムネ低温調理
くろ喜の細めんま
小豆島の朝取れの春菊に長葱
小豆島産の焼き海苔


毎年手伝ってくれている、くろ喜出身の高知県、鶏と魚の店主高橋侑成と、今年は奥様もお手伝いに来ていただいてくれました。
(後ろ姿が高橋侑成店主です)


仕込み中は高橋店主の質問タイム。
色々な事を質問してきて、吸収していきます…
職人として、大事な事ですね。

今回はカエシが想定と違う所からのスタートで、それを調整していく工程を見て、違いを体験した事が、侑成にはかなり貴重な体験になったのかなと…

料理はその食材の味を知り、特性を知り、組み合わせによる相互関係を知り、自分の思う到達点(完成品)にいか持っていくか、という楽しみがあります。

そこに生産者様の想いや苦労を汲み取り、自分というフィルターを通して美味しい料理を作る。

美味しい料理ができた時、料理人はこの時がたまらない瞬間ですね。

それではまた。



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