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【スコットランド】ダンディー - 麻と海と船

年末のスコットランドは混んでいた。そんな感じに疲れてしまった自分。次の目的地はグラスゴーにしようとしていたのだけれど、きっと混んでいるだろうという考えのもと急遽行き先を変更。エディンバラから少し北側にあるダンディーに行くことにした。ダンディーへはエディンバラから1時間半ほど。バスに乗っていれば着くので楽々。


ダンディー散策

ダンディーに着いたときにはすでに夜。晩飯でも食べに行こうかと思うが、なぜだか街が静まり返っている。でもスーパーがまだ開いている時間だったので、lidlを物色。なるほど、スコットランドとものなると地元のビールも売っていたりするのか。さらに、冷凍食品のハギスもある。本日はそれで夕食とすることにしよう。

スコットランドビールも買い込み宿で食事にすることにした。やっぱアメリカンエールよりイングリッシュ(スコティッシュ含む)エールのほうが好みだな。

翌日。天気も良い。体調も悪くはない。よし、ハイキングだ。

ダンディーにも上から景色を眺める丘があるので登ってみる。まずはそこまで向かわなければ。このダンディーはスコットランドで4番目の都市らしいのだけれど、すごくこじんまりとした感じで全然混んでなくて良い感じ。

上から眺める景色はかなり好き。世界いろいろな街に行ったけど、やはりこのくらいの規模感のほうがなんだか落ち着く。

ただ、この日の天候のせいか高いところにいるからなのか風が強すぎて超寒い。下山しよう。

足取りは軽い。こういう場所を巡ってみたかったんだという感じがふつふつと湧いてくる。

と入っても豪華な見どころがとても多いわけではないダンディー。有名どころと言ってよいだろうジュート博物館に向かう。

その当時、ダンディーは麻工業でかなり栄えていたらしい。インドから麻を輸入してダンディーで製品化して出荷する。ただ、時間が進むに連れて生産地であるインドの方がやはり安く作れるようになっていき段々とこの工業は衰退していった。今ではこの工場跡地が住宅として使われたりしているのだが、その当時ここで働いていた人の賃金から考えるとかなり高額の家賃になっているらしいというのも皮肉である。

愛知県にトヨタ産業技術記念館という面白い博物館的なものがあるのだが、ここは綿工業の技術が主に学べる場所になっている。このジュート博物館はジュート産業の技術とこの街の歴史が学べるということで、テイストが近いのかなといった感じ。なんにせよ興味深い展示であった。

その後は美術館とか巡って、またスーパーで晩飯を買ってビールと共に食すといういつもの旅スタイル。正直あまり覚えていない…

さらに翌日。この日はマンチェスターに戻る日。残しておいた見どころであるディスカバリー号の見学に行く予定である。このディスカバリー号はグレートブリテンの威信をかけて南極に降り立った船である。それが100年以上も前の話。前日に訪れたジュート博物館との共通チケットを購入すれば少し安く入ることができる。しかも1年間入り放題。なんてオトクなんだろう。旅行者が1年以内に再度行くかと言われると行かないと思うが。

ディスカバリー号への道はまず展示物から。残念ながら怠惰担当の私なので写真を撮るのを忘れていた。この船そのものの歴史や、乗組員たちの情報、南極での生活がすべてわかりやすく展示されていた。

奥の建物はV&Aミュージアム

そして展示の最後で外に出て実際のディスカバリー号の中へと見学に入る。感想としては、30人くらいの乗組員がいたという割にはなかなか小さいよなという印象。そして寒い。この時のダンディーの気温は一桁台だろうがプラス。それでも結構な寒さを感じる。これが南極での生活拠点になっていたなんて考えるだけでも脳が震える。

でもなんかそういう生活に憧れるところもある。小さな談話室で使命を持った男たちが夜な夜な語りながら南極を目指す。ロマンじゃないか。命の危険を顧みず航海をする。いろんな生き方があるよな。

ある程度いろいろな経験を積んできた今だからこそ、過去を見て色々と思うことがある。そしてあのときにああすればと思ってしまったりする。今からだと遅いんではないかと思う。そしてそれはおそらく10年後にも同じこと思っているんだろうな。10年前にあれをやっておけばとか。そんなことを思うことをやめたい。

ディスカバリー号の船長は帰還後10年くらいしてから、南極を忘れられず再度行き、南極点への初到達争いでスウェーデンに負けて、その南極点から戻るときにお亡くなりになったとか。なんともまぁ。

ディスカバリー号を見終わってからは、V&Aミュージアムへと向かう。この建物は日本人建築家隈研吾がデザインしたのだとか。経年劣化が隠せなさそうな外観がまた味を出している。

中の展示は割とこじんまりとしている。さらさらっと見て退散。

さて、やることがなくなった。ということで、貧乏旅でも飲みたい人の味方Wetherspoonに行くことに。ランチDealで食事が割と安くできる。飲み物もつけれる。例によって写真は忘れたけど、そういえばイギリスに来てから初めてフィッシュ&チップスを食べた。フィッシュとチップスの味がしたね。ここでビールを2パイントいただき、適当に時間を潰してからダンディーバスターミナルに向かい家へ帰ることに。

グラスゴーで一回乗り換えマンチェスターへ。マンチェスターに到着したのは深夜の1時過ぎ頃。暗いし安全に気をつけることにして、これまた深夜に初めて路上で借りれるレンタサイクルで家まで帰る。少し落ち着いてからの小旅行完。

あとがき

旅欲が高まる。

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