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【キューバ】ハバナ・トリニダ・ビニャーレス - 成功したのか社会主義

 メキシコからはキューバに飛ぶ。キューバはかねてからずっと行きたいと思っていた国だった。
興味を持ってチェ・ゲバラ伝も読んだし、マルクス資本論の説明本も現在読書中。
そんなキューバに念願叶って渡航することに。


メキシコシティからカンクン・パナマ経由でハバナへ

色々調べたのだが、やはりメキシコからはカンクン発着で飛行機を予約するのが安そうだった。
ということで、現在いるメキシコシティからまずはカンクンまで移動する。
メキシコ国内は飛行機が割と安く、メキシコシティからカンクンまで荷物を入れて10,000円程度で向かうことができた。

メキシコシティからは新空港であるフェリペアンヘレスから出発する。この空港はアクセスが悪いということであまり評判が良くない。
しかし安かったので仕方がない。
とりあえずメキシコシティの北バスターミナルへと向かう。そこから目星をつけていたバス会社に聞くと、フェリペアンヘレス行きのバスが出ているという。
料金は80ペソとか。1時間に1本くらい出てるようだ。

フェリペアンヘレス空港は新しいこともあってめちゃくちゃキレイ。

そして広い。その割に人がいない。たしかに、メトロ一本で行けるこれまでの空港に比べたら利便性めちゃくちゃ悪いもんな。

トイレ
無駄に広い

カンクンに到着したのは23時頃、本日はこのまま空港泊をする。ターミナル2は少ないけれどベンチがある。
ただ、やはり狭いので寝心地は良くない。というか一睡もできなかった。
読み返したチェ・ゲバラ伝もすべて読み直すことができたよ。

早朝にハバナ行きの飛行機にチェックイン。今回はコパ航空で、パナマ経由となる。
キューバ行きに必要なツーリストカード(ビザ)は、パナマからハバナへ行くときのボーディングゲートで購入することができるとのことだった。

パナマに到着して、短い乗継時間の中ラウンジに駆け込み朝食を平らげ、搭乗ゲートへと向かう。

大々的にツーリストカードの案内をしている感じではないが、ゲートの前にいる係員に聞いたら普通に購入できた。20USD。

ビザゲット

これはキューバ出国時に回収されるのでそれまで大事に保管しておく必要あり。
飛行機はキューバに到着し、そのまま入国審査へ。
何聞かれるかなと少し身構えながら向かったのだが、旅行だとだけ行ったらそのまま通過させてもらえた。あまり詳しいチェックはされていなかったと思う。

入国したら、予約していた宿まで向かう。この時点で14時過ぎ。まだまだ時間はある。
一般的にはタクシーで市街まで向かうのが定番らしいが、標準価格で25USD。かなり高い。
15USDで行ってくれるという兄ちゃんもいたが、それでも…うん…

ということで事前にリサーチしておいたローカルバスに乗ることに。15USDを提示してくれた兄ちゃんにこのバスの存在を確かめると、しっかりと案内してくれた。
バスに乗るためにレートの悪い空港で1USDだけ両替した。110キューバンペソになった。
そうと決まれば、バックパックを背負ったまま2km程度歩く。これだけでもキューバ感を感じることができる。

バス停に向かう

バス停までたどり着いて、あとはバスを待つのみ。バス番号は12らしい。
ただ、このバスが待てども待てども来ない。まぁキューバだしと思って待ち続ける。

でも全然来ないので、横にいたおばさんに尋ねてみる。どうやら12番のバスは来るには来るらしいので、そのまま待つ。

かなり待った後に、12番ではないが大きめのバスがやってきた。おばさんはそのバスに乗るらしい。
そこでそのおばさんがこちらを振り返り声をかけてきた。どうやら「私もそっち方面だから、連れて行ってあげるわよ」と言っているようだった。

ということでこのバスに乗り込んでみる。このバスは、路線バスというよりは長距離バス的な作りで通路がかなり狭い。そしてその狭い通路にも人がびっしりといるので、バックパックを持って入るべきバスではなかった。
申し訳ない気持ちになりながら道を譲ってもらう。
それに見かねたのか座席を譲ってくれる人が。キューバ人優しいな。

少ししてから、最初のおばさん(別の席に座っていた)から声がかかり、どうやらここで乗り換えが必要とのこと。
乗合タクシーみたいなのを探してくれていたのだが、なかなか目的方面に行くタクシーが見つからないらしい。
すると15分くらいして、元々待っていた12番のバスが現れた。このおばさんもこのバスで良いらしく、一緒に乗り込んだ。
結局待っていたバスに乗ったので、最初のバス停で待っていればそれに乗れていただろうが、見かねて助けてくれた現地の人がいてくれたというだけで嬉しい思いでいっぱいだった。
おばさんはこのバスを途中下車するらしい。降りる前にも、「終点まで行けばセントロだからね」というようなことを念押ししてくれた。

そんなこともあり、予約していた宿に無事たどり着くことができた。
バスは一回5キューバンペソだった。
空港レートだと1USD=110キューバンペソ。
宿のレートだと1USD=305キューバンぺソ。
空港で変える場合は最小限で、ローカルバスに乗る場合でも1USD両替すれば十分。(ただ、タクシー乗ったほうが安全楽確実)

ハバナ散策

さてさて、その日は到着が遅くなってしまったが、ちょっとだけ外に出てみよう。
感想は、暗い。街灯的なものはほとんど無く、暗い。なんだかけっこう怖い雰囲気が漂ってしまう。
とりあえずということでオープンになっているバーでビールを飲む。ジョッキいっぱいで300ペソとかだから1ドル。これはビールをたくさん飲んでしまう。

ジョッキビール旨し
ビールは書いてないが300ペソらしい

写真は撮らなかったけど、対面販売しているパン屋で手渡しでパンを受取その日の夕食に。
けっこう疲れていたのだろう、早めに就寝した。

次の日は、川をわたってチェ・ゲバラの邸宅に行くことにした。
とりあえずは宿の無料朝飯。結構豪華。

まずは旧市街を通りフェリー乗り場へ。フェリーの時刻を聞くとだいたい1時間半後。
ということで、フェリー乗り場内部にあるバーカウンターでビール。350ペソ。

時間になったのでフェリーに。5ペソと聞いていたが、10ペソを渡すと何かグーサインされてそのままお釣りが帰ってこない。他の人を見ていると、5ペソしか渡していなさそう。詰め寄ったら5ペソお釣りくれた。やっぱりこういう微妙なボッタクリはあるんだなぁ。
5ペソぐらいくれてやってもいいのだけれど、このおつりが帰ってこなかったら帰りのフェリーに乗るときに大きな札しか無くなってしまうのだ。

監獄のようなフェリー

対岸に到着し、丘を登っていきまずはキリスト像。どこにでもありますなぁ。

そしてその向かいにあるチェ・ゲバラ邸宅へ。本当の門番かよくわからないところに座っている人に、入場料を支払うよう促される。ただこれは本当に必要らしい。
200ペソを支払いチェ・ゲバラ邸宅内部へ。ゲバラがカバーニャ要塞で執務していた時代に実際に使われていたらしい。
当時の写真や部屋の再現などがされている感じ。

喘息で寝込んでた場所らしい

見終わったら、その後はカバーニャ要塞の方に向かっていく。途中ミサイルやら航空機の展示を眺めつつ、

カバーニャ要塞へ。ここも入場料が必要。中にはいってみると、ひとっこ一人いない。まぁ何があるって感じの場所でもなく、小さな町のようになっている要塞を散策しつつ、城壁からハバナ市内の方を眺めたりする。夜になったらここでラッパが吹かれたりするみたいだから、日中はあんまり人気が無いのかな。

時間の合っていない日時計

それにしても暑い。暑いと言うか日差しがかなり強いので体力をかなり持っていかれる。正直散策しているのも辛い。
ということで、これ以上は身体のことを考えてハバナの方へともう帰ってしまうことにした。来た道を引き返し、フェリー乗り場まで。

ここにも待っている人がいない。おそらくフェリーが出てしまって間もないのだろう。仕方がないので待つ。
すると、ひとりのおばさんが入ってきた。彼女はかなりフレンドリーで、スペイン語を話せない私にも積極的に話しかけてきて、持参の扇子でずっと私を扇いでくれたりもした。
意味はわからないながらも、そんな彼女と話をしていることで時間も潰れフェリーが出発するまで退屈せずに過ごすことができた。おばちゃんがフェリー代5ペソも払ってくれた。ありがとう。

戻ってきてからは、おばちゃんの案内もあり旧市街を散策してから宿に戻ることにした。

クラシックカー撮ったつもりだったんだけど写ってないな

宿で休憩し、夜はまた旧市街へ。前日も行ったバーがやはり安そうだったので、ここで夕食も食べることにした。安めのメニューの中から鶏肉をチョイス。画像ではわかりにくいけど、かなりの量が出てきた。これはコスパが高い。
キューバ滞在中に食べたものでこれが一番美味しかった。
そして、せっかくのキューバなのでキューバ発祥のカクテルもいただく。モヒートやらダイキリやら。リキュールを多めに入れてくれていたようで、これまた好み。かなりいい店を見つけた気分になった。

モヒート
ダイキリ

翌日は革命広場まで。宿からは少し距離があるのだが歩いていくことに。
旧市街から逆方向に歩いていくと、途端に増すローカル感。歩いているだけで楽しい。一応安全には気をつける。

革命広場に到着すると、これまた人が全然いない。キューバといえば有名なチェ・ゲバラはとカミーロの顔が建物の壁に描かれている。カストロはそういうのが好きではなかったらしいので不在。

チェ・ゲバラ
カミーロ

ここでは重要な演説とかが開かれて、その時はめちゃくちゃ人が集まるのだとか。
せっかくここまで来たので、広場に面するビルにも入ってみる。ハバナが一望できるらしいし。

展示の一つ
演説のときにこんなに人が集まったらしい

展示はすべてスペイン語でいまいち詳しくわからなかったけど、最上階までいくと見れるハバナはなかなか乙なものでした。

ハバナ

ここに登るエレベータに、エレベータガール的な人がいた。こんなに人が少ない場所で、地上階と最上階、開閉しか押すボタンがないのにこんな役割の人がいるなんて。こういうのが社会主義の職の構造なのだろうか。基本スマホいじりつつ人が来たらボタンを押して、収入が変わらないのであればそれは生産性は伸びていかないかもなぁ。

そこを出たらまた来た道を引き返し宿まで。途中でピザを食す。

ピザが0.5USD程度で色んなとこで食べれる
美味しさは場所による

次の日は移動であり、一旦ハバナも最終日である。ということでいつものバーに。と思ったのだが、ライブミュージックがやっていて落ち着ける雰囲気ではない。なんかチップ払わなきゃならなくなったら嫌なので適当に見つけた食堂で食事。ここの食事は前日に比べてテンションが上がらなかったので写真を撮っていない。

食事も終えてもう一度バーを覗いてみると演奏も終わっており、落ち着いて飲めそうだったので最後のビールを楽しむ。この日飲んだカクテルは前日に比べて美味しくなかったな。つくる人にやはりよるのだろう。

トリニダー散策

キューバ国内をどのように回るのかはかなり悩んだのだが、まぁ行きたいと覆っていた場所に最初に行ってみようということで、トリニダーというところにまずは向かうことにした。
トリニダーまでは宿泊していた宿から30USDで乗合タクシーを予約した。
出発は14時とかで結構遅め。
すこし時間があったので、ハバナ旧市街で少しカクテルでも飲んでみよう。
ヘミングウェイの行きつけだったとかいうバーにせっかくなので行ってみる。有名なモヒートを注文。

値段高い割にそうでもない

ツアー客も受け入れているとかでかなり客が多く、一回でかなり多くのモヒートを作っている。
実際に飲んでみると、これがそんなに美味しくはない。昨日まで行っていたバーのほうが量も多いし美味しいし安いし。
700キューバンペソくらいしたと思う。ただそこまでの値段を払う価値は無いかな。まぁ観光の場所と思って支払う。

飲み終わったら宿に戻り、時間までタクシーを待つ。タクシーは時間通りに来たのだけど、なんだかよくわからんが誰かを待っているとかで結局ハバナ市内で1時間くらい更に待った。そんくらいなら1時間後に宿に来てほしかった。

そんなこんなで出発も遅くなり、トリニダーに着いたのは19時くらいだった。

今回はairbnbで予約したCasa。使える時はWiFiも使えるし、何より値段に対して部屋が広くてきれい。キューバ最高。(写真撮って無いや)
ただし、ハバナ以外は本当に電気の供給が悪くてほぼ毎日停電する。
この日も着いたときは街中が停電していた。停電すると、レストランとかも安いところは閉まったりするからその点はマイナス。

停電真っ暗、発電機を持っている場所だけ灯りがつく

それでも、少し待っていたら電気の供給が戻ったらしいので、適当なレストランに入る。

全体的に安そうな食堂が見つからなかったので、ハバナのお気に入りになったバーに比べて少し高め。
まぁでも思ったよりもポーションも大きくて満足かな。3USDとかだしな。

翌日はトリニダーの街を散策。とはいっても小さな街だから割とすぐ回りきれてしまう。
そして何より暑い。いつも通り暑い。その割に何事も起こらない。平和そのもの。
ゆったりしつつ周り周り、名物というはちみつの酒カンチャンチャラを飲み、夜はレストランに入ってから停電したがギリギリでご飯にありつくことができ、トリニダーも終わり。

街角
街角
ここのピザは美味しくなかった
エアビーのテラス
おしゃれ
停電中
学校帰りの方たちかな
なかなかきれいな公園
なかなかきれいな公園
おしゃれな公園
こんな車いっぱいよ
街角
中心の教会
街角
街角
少し街を外れると貧しそうな感じ
名物カンチャンチャラ、そうでもない味

ヴィニャーレス散策

トリニダーからはサンタクララに行こうかとも思っていたのだけれど、残り日数やら、移動が多くなればなるだけ嵩む移動費やらを考え、来た道を一気に引き返してヴィニャーレスという場所へと行くことにした。
ハバナで会った人みんな行くって言っていたし、ハバナのホステルの人もビニャーレスがおすすめって言ってたし。
Casaのオーナーに頼んだら、ヴィニャーレス行きの乗り合いタクシーを手配してくれた。45USD。少し高いけど仕方がない。

タクシーは、一旦ハバナ近くで別のタクシーに乗り換える必要がある。タクシーの運転手にもテリトリーがあって、おそらくハバナを中心に大きく東西で分かれているのだろう。
朝8:30くらいに出発して、ビニャーレスには15時位についただろうか。ここでもairbnbで予約したCasaに。

出迎えてくれた御夫婦はあまり英語は喋れなかったけど、ホスピタリティあふれる優しそうな感じの人。
本当にキューバは人が良い。

田舎町って感じ

ここは、自分の好きなときにWiFiつなげることができたし、扇風機もクーラーも部屋に完備で、一泊5USDとかで良かった。
まぁ停電してたらクーラーもWi-Fiも使えないんだけど。(発電機に電気が残ってれば扇風機は少しの間使える)

サンタクララに行かなくしたので、ヴィニャーレスは滞在日数に余裕がある。
ということでゆったりゆたーりと過ごすのだ。

Special Offerでカクテルがお得に飲める店にこれから毎日入り浸ることになる。2024年のはじめに行った人のブログを見ると、モヒートが100ペソだったらしいが、ここにも値上げの波が。

夕ご飯は少し豪勢に、4USDほど。量が少ない。

着いた翌日はヴィニャーレスでの定番アクティビティらしいホースライディングを予約していた。
これもエアビーで予約しておいた。
馬に乗るのは初めてだったが、なんとも可愛かっこいい。馬って良いね。
地元の農園を見学し、洞窟に行ったりしてヴィニャーレス渓谷を回るツアーだったのだが、前日にスコールが降って川が増水したとかで洞窟の方に行くことはできなかった。こればっかりは仕方がない。
ツアーガイドにも、「今日観光しているのは君しかいないよ」と言われる始末。だって予約してたんだもん仕方がないじゃんね。
馬に乗って美しい自然の渓谷をゆったり回るのはなかなかに楽しかった。

農家のおじさま
チキン
自家製コーヒーも作っている
コーヒーいただく
色々作っていらっしゃる
ゲバラさん
タバコリーフ
タバコリーフも場所によってグレード分けがなされているらしい
こちらのが生産者さんです
雄大なり


お馬さん
自然
いつも草食べておる

翌日は崖に絵が書いてあるという場所まで行ってみる。
朝昼兼用でチーズスパゲティなるものを注文。出てくるまでにかなり時間が掛かるが、これがキューバの過ごし方。
私も負けじとビールなんか昼から飲みまくる。

思い返せばヴィニャーレスではけっこうビール飲んでたな。

のどかな道
ここらへんも世界遺産か
Road to どこか
前歩いているおばさまも良い人だった
そして壁画へ
入場料かかるから遠くから

最終日はかなりゆったり。ヴィニャーレスを一望できるという展望台的なところに行き、宿でゆったりとし、キューバ最後の食事を食べる。もっと地方のいろんな街にも行ってみたかったなぁ。

なんかリゾートホテルっぽいとこの中にあったからこっそりと
こんな商店がたくさんあって、ビール飲める
ある日の夕食
3USDくらい
結局鶏肉が美味しいな

キューバを出国する日。飛行機は15時発とかだったので、ヴィニャーレスから直接ハバナ空港に行く乗り合いタクシーをエアビーオーナーに手配してもらった。25USD。
空港では通常のプロセスで発券をしてもらえた。バイバイキューバ。ほんとはまた来たいよ。

あとがき

キューバに行ってみたいという夢は一つ達成された。
そしたらもっと地方に行ってみたいという欲が出てきた。まだ死ねないかなぁ…


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