意外と多い消防士の転職 共通資格制度の導入に期待
今回は先日私がしたツイートについて関連する内容です。
転職といっても、消防から民間への転職ではありません。消防から別の消防本部への転職です。
これって実は結構多いです。
消防関係者以外の方には消防界隈の転職事情をお伝えします。
消防関係者の方にはこれと併せて、現在検討されている共通資格制度の話を盛り込みながら今後の展望をお伝えします。
消防士の採用は自治体ごとに行われる!
これは意外と知らない方も多いかもしれませんが、消防士の採用は自治体単位で行われます。
警察の場合は県単位
自衛隊なんかは国単位ですよね。
例えば、自衛隊の場合は自衛隊に入ったら日本全国どこで働くかは人事次第
南は沖縄から北は北海道まで幅広い範囲で働く可能性があります。
消防の場合は自治体ごとに採用が行われており、組織としてそれぞれ独立しています。
イメージ的には全国の消防本部は消防という看板を背負ったフランチャイズ経営のようなイメージです。
ちなみに数でいったら、約730本部あります。
めちゃくちゃ多いですよね。
意外と多い!消防経験者の転職
そして、今回のメインテーマである消防から消防への転職ですか、これ意外と多いです。
かくゆう私もそうなのですが、首都圏の消防から地方都市の消防に転職しました。
逆に、首都圏の消防にいた時には、元々福岡の消防にいたけど、都会で消防士をしたくて転職してきたという人もいました。
私が今働いている消防本部でも県内の別の消防本部から転職してきた人は複数名いますね。
なので、意外とこのパターンは多いです。
色んな理由があるんでしょうが、都会の環境が合わずに地元に戻るケースや本当は地元の消防がよかったけど、その当時は受からなかったから、別の消防で働きながら採用試験を受けるケースなど様々です。
採用試験を再び受けることが弊害に
消防士の採用試験って意外と倍率が高いんです。
人気の自治体なんかでいうと30倍ぐらいになったりもします。
そして、採用試験には教養試験といわれる筆記試験もありますから、サラッと受けて合格するみたいな人は少数でほとんどの人はしっかり準備して受験することが一般的です。
これが、学生やフリーターなど時間的に余裕がある場合は良いのですが、社会人をしながら試験勉強をするというのがなかなかのハードワークです。
私も仕事をしながら「絶対に受からなければ」という精神状態で勉強していたことを思い出しますが、やっぱり辛かったですね。
このあたりが弊害になって「ほんとは別の本部に行きたいけれど、現実的に難しいな。」と考える人がいることも現実問題としてあると思います。
個人と組織どちらにもメリットがある制度
現在検討されている公務員共通資格の制度は個人にとっても組織にとってもメリットがあるものだと感じています。
採用試験受けずとも経験者として入ってこれるようになれば、転職のハードルが一気に下がります。
また、組織にとっても即戦力な人材を確保することに繋がりますし、人材育成にかけるコストも下がります。
つまり、双方にメリットがあるいい制度だと思います。
公務員(消防士)はその土地でしか働くことが出来ない、汎用性の低い仕事という側面がありますが、この共通資格制度が導入されれば、職業としての価値も高まるのではないでしょうか。
今後の展開に期待したいです。
記事を読んでくださりありがとうございました。