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プレゼンで使うQ&Aサービスの普及活動をしていく中で感じた良い質問とは何か

久々の投稿でございます。


今日は、良い質問とは何か、どうすれば良い質問ができるのか、について自分が思うことを書きたいと思います。


ここ2, 3ヶ月の間、イベントで利用できるQ&Aツールの開発をしていたこともあり、イスラエルと東京の様々なイベントに私は参加しました。小規模な勉強会のようなものからビッグイベントを含め、30以上のイベントやセミナーに参加しました。その中でも特に質疑応答の時間に注目していましたので、それなりに良い質問とはどのような質問なのかについて、自分の中で考えが固まってきたところです。

順を追って説明していきたいと思います。




そもそも質問とは

まず一般的な「質問」というものについてググってみました。

一番上に出てきた回答によると、質問とは「わからないところや疑わしい点について問いただすこと」だそうです。


まず私が最初にお伝えしたい点は、「質問」と「疑問」は違う、ということです。


「疑問」というのは、モヤモヤと感じる何かであり、自分の中でうまく言語化できずに感情のレベルで止まっている状態であると私は考えています。


それに対して、質問はというと、分からないところや疑問点に関して論理的に誰かに伝えることができ、具体的な解決に繋げることができるような問いであると言えるでしょう。

つまり、疑問 → 質問となるため、疑問で止まっている状態はまだ自分の中で噛み砕いている途中であるということです。この点については後半部分でもう一度触れたいと思います。


たまに質疑応答の際に、質問している途中で何が言いたいのかよく分からなくなっている人を見かけますが、あれは思考が途中の段階で発表しちゃった(もしくは話している最中に新たな疑問が生まれてきてしまった)状態であると考えられます。私も結構よくやっちゃっています。


また学校とかで、質問が出ないのは話を全く聞いていないことと一緒だと言われたりしますが大方その通りで、質問が出ないというのは仮に話を聞いていたとしても思考停止してしまっている状態といえるでしょう。

中には全て知っていることだから質問が無いと言う人がいるかもしれませんが、果たしてそのようなことがあり得るでしょうか。むしろ頭が良いとされる人ほど絶対の真実や正解がないことを知っているため、常により良い方法や懸念点がないか等について考えており、他の人達が気づかなかったような着眼点を見つけます。


そのため質問とは、思考停止から脱却する手段と言い換えることができるでしょう。




良い質問とは

では、良い質問とはどのような質問なのでしょうか。


結論から申し上げますと、モヤモヤした状態から一気に解決に向かう方向へ動き出すような質問が良い質問だと私は考えます。

その場にいる誰もが何となく違和感に感じていることに対して、ズバッと前に進めるような質問、出た瞬間にあーそうそうまさにそこが知りたかったんですとなるような質問です。


また、その視点は無かった、というような新たな問題提起を起こすような質問も非常に良い質問だと言えるでしょう。世界を変えるようなイノベーションも、きっかけはささいな問題提起から始まるものです。

後者の問題を提起することについてはパッと思い付くにはかなり難易度が高く、質問というレベルを超えているようにも思われますので、良い質問については基本的に前者を指すこととしたいです。


話は少し変わりますが、日本人は他国の人に比べて質問することが苦手であるとされています。

理由は様々考えられますが、まず質問してきた数が不足していると思われます。というのも、質問すること自体が自分が理解していないということを自白するような行為、と認識されてしまっている一面があるからではないかと考えています。そのため、手を挙げて質問することが恥ずかしいこと、のようになってしまい質疑応答の場面でシーンとなることが多いのではと思われます。

また、教育そのものが問題を解くことに特化していたため、問題を提起する能力はそこまで向上しなかったとも考えられます。


いずれにせよバンバン質問するような文化がないことが大きな要因なのでしょう。



さて話を元に戻します。

では次に良い質問と悪い質問について例を挙げながら考えていきたいと思います。

まず先に悪い質問とは一体どのようなものか、について考えてみたいと思います。


悪い質問(悪いというか限られた時間において適切でないもの)について私は、そもそも質問になっていないもの、が該当すると考えており、私が聞いてきた中では、

・ただ自分の意見に同意を求めるだけのもの

・相手の知識を確認したり、問い詰めるだけのもの

以上の2パターンがよくある悪い質問の例なのではと思います。


それ以外にも、

・すぐ調べれば分かるようなことや正解を聞くような質問

・どちらか回答を選ぶような質問

はあまり良い質問ではないような感じがします。


悪い質問については、私が昔父親によく怒られていた質問がおそらく良い例であり、「世界で1番すごいサッカー選手って誰なん」といった質問ですね...

そんなもんは誰にも分からんのや、そもそもそれを聞いてどうするんや、といった流れになってしまい、これはイケてない質問の典型的な例だと私は思っています。

もちろん普通に会話する場面においては全くもって問題のない質問なのですが。


では反対に、私が良いと感じた質問を挙げていきたいと思います。要素を抜き出してまとめるとやや抽象的な表現にはなってしまうのですが、

・その場の空気を変えるような質問(良い意味で)

・相手の経験に関する質問

・本心に気づかせたり、方向性を問い直すような質問

といった質問かなと思います。


ひと言でまとめてしまうと、良い質問はボヤッとした部分に対して、次のアクションが決まるような具体的な問題に置き換えることができるような質問だと考えます。ここはほぼ前半部の結論の繰り返しにはなりますが、やはりこの点が重要であると思います。




良い質問の仕方

ではどうすれば上記のような良い質問ができるようになるのでしょうか。

ポイントは最初に述べた疑問 → 質問の部分にあると考え、ここの転換で重要になってくるのがおそらくメタ認知です。


良い質問をするためには、自分が何となく分かっていないところ、納得していない点がどこにあるのかついて客観的に認識し、そこを掘り下げていく作業が必要になってきます。そうすることで、モヤモヤとした部分が明確になっていき、具体的な質問をすることができるようになります。

余談ですが、イチローはメタ認知のプロらしいです。


それ以外にも、とっさに使えそうな良い質問をする方法として、以下の3つ

時間、目的、手段

について聞いてみるというのは有効だと思われます。上のどれかの要素を盛り込むことで、自然と具体的な質問ができあがるような感じがします。



当然ですが良い質問をする上で、簡潔に伝えることや聞きたいことは一度に一つにすること、前提条件を一致させることなど、大事なことはたくさんあると思います。ですが、今回はあえて内容オンリーに突っ込んで良い質問が何なのかについて考えてみました。



質問するという能力は、生きていく上でもなかなか重要なスキルだと思っています。

自分自身の状況について色々な質問を投げかけてみることで、現状を変えるような行動に繋げていくことができると思います。

つまり、質問力とは人生を変えてしまう力を秘めており、言ってしまえば人生そのものなのです。

フランスの有名な哲学者パスカルの名言の中にも、人間は考える葦である、とあるように、思考するからこそ人類は偉大なのです。

そう、人として生きることとは、問い続けることなのです。

質問とは人生そのものなのです。



とまぁ近頃の哲学ブームに軽く乗っかりながらも、思考停止がビジネスになる現代だからこそ、質問することの大事さを強調してみました。


次は良いと思う回答についても書いてみようかな、Q&Aという瞬間の芸における。

また書こうーあーとでい。

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