僕と俺。(5) [一話完結]

「好きな100円ショップってある?」

「ないな。」

「そっか。」

「おん。」

「じゃあ…好きなゲームセンターは?」

「ないな。」

「ふーん。」

「おう。」

「じゃあ…。」

「ちょい待て、好きなものを聴く質問の中でもクセ強めじゃない?こだわり持たれないものばかりじゃない?」

「そうかな?」

「じゃあ、好きなカラオケ店はどこ?」

「まねきねこ。」

「あそうか。」

「うん、まねきねこ。」

「じゃあ、好きな四国地方の県は?」

「香川県だね。」

「どして?」

「うどんが美味しいからだね。」

「まそうね。」
 
「じゃあ好きなセブンイレブンのおにぎりは?」  

「鮭だね。シンプル・イズ・ベストだよ。」 

「めっちゃ答えられるなー、しかも理由まで。じゃ俺が物事へのこだわりが薄いのか。もう一度俺に質問してみろ。」  

「好きなセブンイレブンのパンは?」

「ねーよ。やっぱ質問がわりーわ」

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