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ものを「作る」と「売る」話

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地場産業・伝統工芸・量産品の「作る」と「売る」に関する記事をまとめています。
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2022年2月の記事一覧

なぜ価格と価値に差が生まれるのか。

ものづくりを知れば知るほど、市場にある商品が安く感じてきます。手間暇かけて工夫を凝らしたものが、何故こんなに安い価格で売られているのかと心配にもなってきます。 価格と価値の違いについてそもそも価格と価値とは何なのでしょうか?世界的に有名な投資家ウォーレンバフェット氏の言葉がわかりやすいので、引用してみます。 価格とは、自分が支払うもの。 価値とは、自分が得るもの。 つまり価格とは、商品につけられた値段のことで、商品やサービスを得るために、対価として支払うお金のことです。

商品製造の最終工程が日本であれば「日本製」と表記できてしまう。

商品を購入する時に、日本製と表記してあれば高品質だと安心するかもしれません。実際、何をもって日本製としてのか気になりませんか? 日本の法律だと、商品製造の最終工程が日本であれば「日本製」「made in japan」と表記できてしまいます。 ただこの定義が曖昧なので、境界線が緩く、一般的に日本製とは呼べないものまで、日本製という表記がついていたりします。 例えば、日本産の素材を使用して製造過程のすべてを日本国内で生産したものは、紛れもなく日本製だと言えます。ただ海外産の

規格外の商品を販売しだすと価格破壊が起きるのか?

最近農家さんから、規格外の商品を販売しだすと価格破壊が起きて、規格品も安くせざるを得ない状況になり、結果全体の売り上げが落ちるという話を聞きました。 プロダクト業界でも規格外品を販売したり活用しようという流れになっており、共通している部分も多くあり、個人的には色々と納得がいきました。 まず作り手側からすると、廃棄予定である規格外品(B品)を安く買ってもらうより、規格品を高く買ってもらう方が嬉しいということが分かります。 つまり、規格外品がたくさん売れたからと言って、儲か