面接で「この会社ダメだな」と思っていたら本当に倒産した話
ども。たいろーです。皆さん、今日も急成長してますか?
今日は、2011年に僕の勤務先が倒産してしまい、転職エージェントに相談しつつ転職活動していた時の話をします。
ある日、エージェントから連絡を受けて、ある会社の面接に向かったのですが、そこで違和感というか、なぜか本能的に「この会社ダメだな」と感じてしまったんですよね。
あれから10年。先日ふと調べてみたのですが、僕の当時の直感は当たっていたようで、面接に行った日から1年も経たずに業績不振で倒産してました。
それを知った時は「やっぱりね」と合点がいったのですが、では当時、僕は面接で何を感じたのでしょうか?それは、
という感覚だったんですよね。オフィスはオシャレエリアで、複数のサイトや飲食業など複数事業を運営するグループ企業だったと記憶しています(グループ企業って言っても規模は大した事ないんですけど)。
受付の待合からオフィスが見えるのですが、空気が少し淀んでいて従業員の表情も固かったんです。
僕はイヤ〜な予感がしてきて、面接時間を待ちつつスマホでその会社のことを調べました。すると、
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やたらと社長への取材やインタビュー記事が出てきたんですよね。
メディアの記事は一様に「成功に向けて挑戦している俺たち」という感じの同じトーンのものでした。僕が知りたかったのは会社の事業と業績についてなのですが、それについて触れた記事はほとんどなかったです。
そうこうしている間に面接に呼ばれ、別の部屋に入りました。面接官は社長と役員2人の計3名で、ファッションはイケイケ。いかにも「仕事ができるオレたち」という印象。
最初に「自己PRをお願いします」と振られたので「新卒の面接みたいだな」と思いつつ、簡単にこれまでの経歴について話をしました。
次に「当社に興味を持って頂けた理由は何でしょうか?」と聞かれたので、転職エージェントに勧められた事と、メディアのインタビュー記事では事業についてあまり情報がなかったので、質問したいと申し出ました。そこで、
こういった内容を突っ込んで聞いてみたんですよね。
すると不思議なことに、現場を管掌しているはずの役員たちが、こういった戦略についての質問にロクに答えられなかったんです。明確に回答できない社長が隣の役員に「お前どう思う?説明してよ」と話を振ったり、急に話を振られた役員が、しどろもどろで不可解な説明をしたり。
今思えば、業績が芳しくないので、そこには触れられなかったし、触れてほしくなかったんでしょうね。
その結果、面接の場は僕が彼らを尋問するような感じになってしまい、どんどん雰囲気が悪くなっていったのでした。当然、結果はNG。
改めて、僕があの日感じたことを箇条書きにすると、こんな感じです。
なんと言うか「社長がカッコつけたいがために立ち上げた自称ベンチャー」とでも言うんでしょうか。
そういう会社の面接は、候補者に自社への理解を促すというより、どこか「お買い物感覚」で上から目線のものになりがちです。他の企業とシビアに比較されてる自覚に乏しく、今の自分達に満足して周りが見えなくなっていきます。
人気企業ならまだしも、知名度の低い新興企業でそれは致命的なんですけどね...。
僕はこれ以降、そういう「事業が成長してないのに、成長しているかのように思い込もうとする人たち」を警戒するようになりましたし、当時、最終的に入社を決めたのは、上記の会社とは真逆の、全然かっこよくない、キラキラした事業でもない、でもグングン成長してる会社でした。
ハゲで太ったおっさん社長が「ちょっと聞いて。これがな、うちの儲けの秘訣なんよ」なんて、楽しそうに耳打ちしてくる。そんな会社でした。
その全然かっこよくない会社による見事な戦略ストーリーと僕が得た学びについては、こちらのnoteで書いてます。
これを読んでくれてる方の中には「そもそも、そんな会社を紹介する転職エージェントは見る目がなさすぎ」と感じる方もいるかもしれませんが、うーん、でもまあ、そんなものです。
転職エージェントは通常、経営状況まで把握しているわけではないので注意が必要です。上場企業ならまだしも、未上場企業の資金繰りは外からは見えませんからね。
ただ、やり方によっては未上場企業の経営状況を知る方法もないわけではありません。ちょっとしたコツがいるのですが、それについては別途、記事を書いてみることにします。
ということで、今日も長文読んで頂き、ありがとうございました。
ではまた!
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