ガンダムブレイカー4の感想とその他もろもろ

私は昔からガンダムが好きだ。
世界観も然ることながら、登場するメカが昔から好きだ。
そしてプラモデルが大好きだ。
これはガンダムのプラモデル、ガンプラに限らずメカ系のプラモ、戦車系のミリタリープラモ、お城などの情景プラモ、果ては美少女をモチーフにした美プラやお菓子売り場の子供向けおもちゃなど、要は自分で作る行為が好きなのだ。
そんな私が好きなものと好きなものを組み合わせたガンダムブレイカーをやらない理由がない。
1作目から発売日に購入し追っかけているシリーズの最新作が出るのだ。
もちろん発売日に即買いしてやり続けている。
今回はそのガンダムブレイカー4の感想とかその他もろもろを語ろうと思う。


忙しい人向け:買いか?

まず結論から言おう。
このゲームがは買いかどうか?
買いである。…で、あるが条件がある。
それは、キャラクリなどて何十時間もかけて再現キャラやかっこいい可愛いキャラをひたすらつくる人向け、である。
このゲームは正しくガンプラシミュレーターなのだ。

アセンブルが楽しい

パーツを組み替え自分だけの機体を作り上げるアセンブルが非常に楽しい。
これは他のゲームにはなかなか見られないオリジナル要素だが、この要素が飛び抜けて面白い。
ガンプラ界隈では見立て改造という、パーツを組み合わせてシルエットを再現したいものに見立てて組み上げるというテクニックが昔から存在している。
この見立て改造は誇張なしに一生できる遊びの一つだが、いかんせん非常にお金がかかるというのが難点だ。
(パーツを買う=キットを買うと同意だ。)
しかし、このゲームならば制限はあれどその見立て改造が文字通り好き勝手にできるのだ。
ビルダーズパーツと呼ばれる追加パーツも豊富で、かなりの物を見立てることができるだろう。

また、ペイント機能もかなり充実している。
色を自分で決めれるのはもちろん、良い配色が思い浮かばない時にはプリセットとして既存の機体の配色をセットできる。
これがバランスよく整っていて、細かく決めるのでなければこれだけで良いまである。

さらに、ここまでやって出来た自分のオリジナルガンプラを、ただ自分で眺めるだけでなく、ジオラマにセットすることでその場面場面の情景をスクショすることができる。
このジオラマ機能は今作から追加された機能で、決められたコスト内で好きなだけ小物やガンプラを配置することができ、今まで出来なかった戦闘のワンシーンを切り抜くということができるようになったのだ。
この機能は待ちに待った機能なので、私は大いに喜んだ。

さて、ここまで読んだくれた諸兄らはこう思っただろう。
「そこまでアセンが充実しているなら、アクション部分も結構進化しているのではないか?」と。

私が1000文字に渡って一切アクション部分に触れなかったのには理由がある。
アクションが全くと言っていいほど進化していないのだ

二刀流アクションが増えた

今作から待望の両手に別々の近接武器を持つことができるようになった。
これにより状況に応じた戦い方ができるようになったのだが…後述する理由により別々の武器を持つ旨味があまりない。
一応右手に鞭、左手にろうそくを見立てた武器を持つことでSMMSを作ることができるがアクション面では、なんの役にも立たない。

マスタースキル化によりどんなスキルでも使用可能

今作からパーツのレアリティを上限まで上げることで、そのパーツについているスキルを、あらゆるパーツで使うことができるマスタースキルが実装された。
これにより見立て改造でスキルが少なくなった機体でも、優秀なスキルをつけることができるようになったのだが…。
これも後述する理由で現在ジャカジャカ使っている人は少ないだろう。

このようにアクション部分はあまり褒められたものではない。
一応豊富なアビリティで特化機体を作りやすくなったという点は良いのかもしれないが、これも霞むほどの粗があるのだ。

レベルデザインの粗?
出鱈目な強さの武器

武器の強さというのは基本的にあらゆるゲームで難易度に直結する。
エルデンリングでストームヴィル城で屍山血河が取れたら、それはもう配置ミスとしか言えないだろう。
今作ではそんなミスを犯している。
このゲームの最強武器は何か?
このゲームをした人が口を揃えていう「超大型メイス」だと。
両手剣属性に分類しているため攻撃力が高く設定されているこのメイスだが、メイスとは名ばかりにマシンガンのような速度で攻撃を繰り出す。
お陰で間違いなくDPS(秒間あたりの攻撃力)はトップだが、この武器を取れるのがなんと序盤である。
強い武器を使ってとりあえずクリアしてみたいと思った人や、メイスが好きで使った人のこのゲームの賞味期限は一瞬で鰯並みに足が早くなる。
他の武器が必死に出した総ダメージ数を、瞬きする暇なく塗り替えていくこのメイスは、私はあまり使いたくない表現だが、間違いなくぶっ壊れである。
このあまりにも強すぎるメイスが存在するおかげか、目玉の一つ二刀流アクションも息を潜めている。
なんせ状況に応じて武器を変えるより、メイス一本で状況を支配したほうが圧倒的に楽なのだ。
そして処理速度も、武器変えよりメイスに軍配が上がるので目も当てられない。

勿論、「じゃー、使わなきゃいいじゃん」と思う諸兄もいるだろう。
もちろんそうだ。私もそう思う。
しかしストーリー終盤、ボスなどにはこのメイスを使ってもちょっと硬いなと思う敵も出てくる。
メイスでちょっと硬いのだ。他の武器だと硬すぎる。
ここまで来ると、メイスが強すぎるのか他の武器が弱すぎるのかボスが硬すぎるのか分からなくなってくる。

ボスの強さが「強さ」ではなく、「面倒くさい」

そして、このボスにも厄介な点がある。
ボスとはいわゆる大型のガンプラだ。
モデラーに馴染み易い言い方だとPG(パーフェクトグレード)やモビルアーマー(MA)だ。
このボスらの倒し方は少し特殊で、基本的には殴るだけいいのだが、各パーツに装甲値が設定されていてその値がゼロになったら極端に与ダメージが減る。9割以上減る。
なのでそのパーツを避けて攻撃したいのだが、ターゲットを吸うのだ。
タゲを変えてもどこをロックオンしてるのか分かりづらく、ストレスが貯まる原因だろう。

一応ボスの攻略法として、敵の攻撃直後にウィークポイントが出現して、そこを破壊することで大ダウンを取りラッシュを掛ける、というデザインになっている。
一見よくあるボスの攻略法だが、これに前述したタゲ周りの操作性の悪さと、破壊した装甲のダメージカットが加わると凶悪なシステムに組み上がる。
なんと、ウィークポイントがターゲットしにくく、破壊しダメージカットが適応された場所にもウィークポイントが出現し、ダメージが通らないのにウィークポイントを破壊しなければならない虚無が訪れる。
また、ウィークポイントを攻撃しようにも敵の攻撃ターンが早いため、1秒ほどしか出現しない時がある。
この数秒間に高攻撃力を叩き込まなければならない。
そこで選ばれるのがメイスである。
メイスならばウィークポイント気にせず高火力で叩き潰すことが可能である。

ぶっちゃけ、ボス戦がここまで面倒くさくなければメイスへのヘイトはそこまで高くないと思う。

過去作の悪夢か。バグの存在

私は基本的にバグには寛容だ。
ゲームデザインに干渉しなければ、バグ挙動でも笑って楽しむことができる。今のご時世どうせ修正されるので。
しかし、今作のバグは頂けない。
前述したマスタースキル。
これにとんでもないバグがある。
それは、特定のマスタースキルを特定の状況で使うと確定でアプリケーションエラーを吐くという物だ。
この適応範囲は狭いものの、再現性100%なうえ誰にでも起こり得ることなのですぐさま修正してほしい所だ。
また、仕様としてマスタースキルを使うと対応パーツがホログラム仕様で出現し、対応したパーツと置き換わる形でスキルを行使する。
これは悪夢のNEWガンダムブレイカーの気づいたら俺のガンダム、俺ガンじゃなくなっているの再現ではないか?
いや、ホログラムで出現するのはギリギリ許容できる。終われば元に戻るのだから。
だが、残念ながら元に戻らない場合もあるのだ。
マスタースキルを使用すると、パーツの拡大縮小や位置情報がリセットされるのか、弄り倒した俺ガンの情報がリセットされ別人に生まれ変わる。
これをうまく使えば変形機構とかに応用できそうだが、多くの人はそれを望まないだろう。
これも自分で作ったガンプラで自分が思い描いた戦い方をする、そんなゲームデザインを破壊するものなので修正してほしい所だ。

ここまででわかる通りアクション部分はかなりズタボロだ。
バグやメイスは修正すればなんとかなるかもしれないが、ボスはどうしようもない気がする。
ダメージカットやタゲ周りが解消されても、結局こちらのターンで考えずにしばくだけになりそうだ。

逆にボス以外だとどうか?
最高難易度で強武器を使わずに攻略する事は、これもバランスが壊れているのか?と言われるとそうではない。
難易度通りにちゃんと敵が硬いが、それでも面倒と思うことは少ない。
バランスが良いかと問われると首を傾げるかもしれないが、それでも問題なくちゃんと楽しめるのだ。
やはりバグの存在とボスの難易度がプレイ体験の評価に直結している気がする。

かなりガタガタなマルチ周り

このゲームはマルチに対応している。
クエストをフレンドや野良と周回しパーツを集めたり、俺ガンを見たり見に回ったりとこのゲームでやりたいマルチ要素はある程度できるようになっている。
だがしかし、このマルチ要素もかなり大味な作りになっている。
まず一番初めに思ったのはフレンド要素
PSなどのフレンドではなく、このゲーム内でフレンドになっていなければならないのは、フレンドとの初合流時に厄介な仕様だと呟いたものだ。
一度フレンドになってしまえば合流は簡単なので、ある程度飲み込むことはできるが、マルチ系のゲームで必ずと言っていいほどの物がこのゲームにはない。
フレンドリストだ。
私が確認もれしているのかどこにもフレンドリストがない。
なのでフレンドのギャラリーを見るためには、フレンドに直接会いに行くか、フレンド登録時のメッセからギャラリーを見るしかない。
これは流石に仕様としてありなのか?

また、フレンドと合流し一緒にクエストに出るときも問題が発生する。
通信エラーが度々起こるのだ。
私は発売してからほぼ毎日夜に2時間ほどフレンドとやっているが、エラーが発生しなかった事は一度もない。必ず一度はエラーが立ちはだかるのだ。
クエストに行くにしてもエラーに震えながら行かなければならない。
野良でそんなことになればちょっと申し訳ない。
と、なると野良でやることといえば一つしかなくなる。
他人のギャラリーをひたすら眺めるだけなのだ
正直私はこれだけでも十分楽しんでいるので文句はないが、このゲームを買った人が全員私みたいにひたすらアセンしたい人間だけなわけがない。
通信周りの改善も要求したい。

新要素で目玉のジオラマは神

ここまで散々酷評してきたが、先にも触れた新要素のジオラマは素晴らしい。
これどうなん?と思うような要素はあるが、それでも自分の作ったガンプラを好きに飾って写真を撮れるのは唯一無二だとおもう。
制限コスト内という縛りはあるがかなりの小物を配置することができ、考え方で様々な使い方ができる。
私はよく木の葉っぱ部分を、地面に生えてる草に見立ててジオラマを作っている。
既存の雑草よりもボーリュー厶がありお気に入りだ。
しかし、全てを手放しで喜んでいるわけではない。
私がジオラマモード触って思うところは主に3つ。
1つ目は新規配置するプラモや小物のタブいらんくね?というところだ。
実際に触ったことのある諸兄ならわかるが、新規配置→配置完了の順番でやると、タブは編集タブに切り替わっている。
あくまで私のやり方だが、まずは物を置いて構図やポーズを決めたく思う。
そうなると、物を足すたびに新規タブに切り替えるという手順が必要になってくるが、これがなかなか煩わしい。
編集タブの中に新規配置の項目をおいてもよかったのではないかと思ってしまう。
2つ目はポイントターゲットモード
これはジオラマ上をフリーカーソルで動かし、気になった点をピンポイントで修正するための機能だ。
しかし、やっていることは編集タブとほぼ一緒。
もしかしたら私のしらない使い方があるのかもしれないが、編集タブで操作できるのでこのタブの存在理由がわからない。
3つ目はカメラ
ジオラマ上のプラモや小物を動かすためには、その物体を指定して動かすのだが、作りたい構図にピンポイントでプラモを設置するのはなかなか骨が折れる。
「この構図だと、ここがさみしいからここになにか置こう」とおもっても小物を動かすとカメラごと動いてしまうので、定点位置が動いてどこが寂しかったのか分からなくなってしまう。。
サブカメラとして小窓で定点位置カメラが欲しいものだ。

総評

改めてこのゲームは買いなのか?という質問を言われたら私は間違いなく買いと答えるだろう。
しかし、ここまで上げた通りアクション部分を期待して買った人にはクソゲーに映ってしまうことは容易に想像できる。
このゲームは正しくガンプラシミュレーターなのだ。
俺ガンを作り写真を撮る、時々動かして遊ぶ。
これで満足できる人ならば間違いなく買いであろう。
実はまだハクスラとしての要素が薄いや、ボタンレスポンスが悪いなどいろいろあるのだがこれもおいおい改良されていくことに期待しよう。

だけどここ、バンナムなんだよなぁ…

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