「白磁のアイアンメイデン外伝 タイーラとデンダ〈外伝〉(#AKBDC 参加作品)」 ライナーノーツ
ドーモ、タイラダでんです。よくいらっしゃいましたね。
さて、このたび無事に新作をアップいたしました。今回は生まれてはじめてのその作品の「ライナーノーツ」なるものに挑戦すべく、こうして筆をとっているしだいです。したがってネタバレ前提の記事になります。未読の方は、下のリンクよりぜひお読みください。面白いですよ。
はじめに
さて。
この作品は、akuzumeさん主催の「AKBDC(アクズメバースデーカーニバル)」なるイベントに参加するために書いたものです。
どういうイベントかと言いますと、akuzumeさんがご自分の誕生日を記念して「自分を題材になにか作品を作ってほしい」と呼びかけられ、それに応えた諸氏が作品を投稿しあって……という、まあ身内同士での内輪受け重点イベント――の皮を被った、創作を趣味とする皆さんの本気(ガチ)の殴り合いです。
各エントリー作品を読んでみると、そこに込められた熱量の多さに驚かれるのではないかと思います。身内のお祭りにも関わらず、誰も彼もが一切手を抜かず、本気の作品を叩き込んできていました。参加自体は早いうちから決めていたものの、そんな先行作品を読んでいるうちに、自分でも意外なほどにプレッシャーがかかってきているのを感じていました。「コイツは、半端なものはお出しできないぞ」、と。
構想段階
しかしながら、先行作品を読んでいくうちになんとなくイベントの方向性が見えてきました。
すなわち、「自作の舞台にakuzumeさんを放り込め」。
これはおそらく最初に投稿されたslaughterclutさんからの流れで自然とそうなったのでしょうが、正直かなりうまいやり方だと思いました。勝手知ったる自作の世界ですし、akuzumeさん自体がかなりキャラの立った方ですので、放り込めば勝手に話を転がしてもらえそう。
akuzumeさんがどんな方か知りたければ、彼の作品を読んでることをおすすめします。めまいがするほど面白いakuzumeワールド。ハマったら抜け出せませんよ?
さて、そうすると今度はどの作品に彼を放り込むか、となるわけです。
やはりここは一応の代表作である「白磁のアイアンメイデン」だろうか……。
いやしかし、本編の時系列的にどのタイミングで起きたことにすればいいのかが難しい。1年近く連載していて何なのですが、作中の時間はまだ2日しか経っていないのです。なおかつ作風的に日常パートが作りにくい。やれるとしたら夢オチですが、果たして令和の時代にそんなもの送り出して大丈夫なんだろうか……?
……お祭り企画だからそんなこと気にせずにやればいいじゃない、という声も聞こえてきそうですが、そうはいかない。やるからには本気。趣味だから、お祭りだからこそ手を抜きたくはない。
さて、このように悩んだとき、僕は一度思考を真っ白にして、一から考え直すことを心がけています。天啓が降ってくるのは大抵の場合、悩み続けたときではないことを経験的に知っているからです。
僕の一年足らずの乏しい経験がもとなので間違っているかも知れませんが、およそ創作的思考は連続的にするものではなく、断続的にしたほうがいいひらめきが起きることが多いです。
悩んだら考えつづけるのを一度やめる。だがふとした時間の隙間、思考の隙間で考えることは心がける。これを意識するだけでいいアイデア(※個人の感想です)をバンバン思いつけるようになりました。
そのうえで、考えた結果良さげなアイデアが産まれたときは遠慮なく自分をホメホメするようにします。俺は天才だファハハハハ!! そうすることで脳内に報酬系が出来上がり、次のアイデア出しに結びつくというものです。
とまあ、そういう思考法ですので、当初の構想と書き始めてからの展開が大きくずれてしまい、結果早い段階での大幅書き直しを迫られるなんてこともしょっちゅうですね。
閑話休題。そんなこんなで「白磁のアイアンメイデン」世界に放り込むアイデアはお蔵入りになったのですが、そのときふと思いついたことがありました。僕の作品には「白アメ(白磁のアイアンメイデンの公式略称です)」よりももっと自由度を広げられる作品があったじゃないか。
そう、「白アメ」の外伝たる「タイーラとデンダ」です。
このシリーズは僕がプリキュアのことを語る際の、正直に言えば照れ隠しのために作り上げたものなのですが、その分プリキュアに関連させれば大抵のことは織り込める懐の深さも持っている。うん、ちょうどいいじゃないですか。
akuzumeさんもプリキュアシリーズをいくつか見ていて、プリキュアネタの作品を書かれたこともある。彼をサッガの森(※作品の舞台です。佐賀県とはあまり関係がありません)に放り込んであげれば面白くなりそうだ。ついでにアクズメさんの作品から登場人物を客演させて、そのうえでタイーラやデンダと絡ませれば良いのでは? これはイケる。俺は天才だファハハハハ!! よし、この案でいくことにしよう。
akuzumeさんのプリキュアネタ。サミーとクレイトン(男性です)のふたりが「Pre-cure」となって街の悪を討つ! 笑えて泣ける名作です。
執筆開始~流転
そんなこんなで書き始めようとしたのですが、ここで早速大きな壁にぶつかります。
――人様のキャラを上手く動かせない。
akuzumeさんはともかく(?)、サミーとクレイトンがうまく動かせないことに早々に気づきました。具体的には彼ららしい行動やセリフを全然思いつけない。変な話ですが、なんだか妙に気を使ってしまって彼らを生き生きと動かせない。生き生きと動いてくれない。こりゃだめだ。
ということで、2000字ほど書いたところで早々にこの案は頓挫してしまいました。まあよくあることです。
頓挫したアイデアにいつまでもしがみつくことは良くない。これも乏しい執筆経験上痛感していたことでしたので、一旦このアイデアは廃棄することになりました。
そうなると、別の方向性を考えないといけないが、さあどうすべきか。
生まれてはじめての二次創作がこういう形で没になったことに少なからずショックを受けていたのですが、ここで「二次創作」というキーワードがキラリと輝きます。
「二次創作」……そういえば、二次創作をすると約束していたシリーズがもう一つあったなあ。
「パルプスリンガーズ」。
ボンズ殿こと遊行剣禅さんが毎日更新(!)されている、実際の小説書きを主人公としたスーパーロボット小説シリーズ。僕もT・Dというキャラで主役の話を一シリーズ書いていただいています。
akuzumeさんもA・Kとして主役回があります。作中屈指の胡乱濃度高めの、読む劇薬。
ふむ。だったらT・DとA・Kのふたりをサッガの森に放り込めばいいのでは? なんといってもT・Dは人のキャラとは言え僕の分身みたいなものですし、うまく動かせそう。うん? まてよ? 二人……ふたり……「ふたりはプリキュア」。
そうか、いっそ彼ら二人がプリキュアに変身してしまえば面白いのでは? いや、絶対に面白い。ほら来たぞ天啓。俺は天才だファハハハハ!!
とうわけでアイデア第2弾を採用し、再び執筆開始です。
大きな形が決まったならば、あとは細かい設定を埋めていくのみ。敵である「CSI」こと「チャーチ・オブ・スター・イリュージョン」などは書きながらその場で考えました。思いつきばんざい。宗教団体になったのは、おそらく書籍版「異修羅」と一緒に届いた「新訳クトゥルー神話」第4巻が目の前にあったからでしょうね。
ちなみに作中では拠点を壊滅させられたCSIですが、当然のように生き残りがいます。カルトはしぶといのです。もしかしたらどこかで再び敵として立ちふさがってくるかも知れませんね。(要約:思いつきにしては魅力的な敵になりそうなので、どこかで使い回させてください)
その他、「エルフの王子がプリキュアにはつきものの妖精になる」「敵は怪獣」「プリキュア、および浄化技の名前」「読者に語りかけ、応援を促す展開」「最後のBL臭いオチ」など、全てPCに向かって手を動かしていく中で思いついたものです。俺は天才だファハハハハ!!
事前にプロットをしっかり立てて書かれる方などからすると卒倒ものでしょうが、まあ今のところこの形が一番性に合っているので仕方がありません。
そんなこんなで無事完成&公開にこぎつけることができました。手を付けてから一週間ほどで約15000字。じつは「白アメ」本編の第1話より長くなっています。なんてことだ。まあ、ノリノリで書いちゃったので仕方ありませんなあ!
未来へ
ということで、ここまでお読みいただきありがとうございました。生まれてはじめてライナーノーツ(いや、あとがきですかねこれ?)を書いてみましたがこんなもので良かったのでしょうか。
改めて、こんな面白いイベントを企画していただいたakuzumeさんに感謝いたします。締切のあるイベントに参加してなにか書くという事自体、経験が殆どなかったのでどうなることかと思いましたが、書き上げてみれば楽しかったという印象しかなかったです。
何より、基本的に自分が楽しむために小説を書いている僕が、生まれてはじめて一から十まで人に読んでもらうための作品を書くことができました。得難い経験だったと思います。
また、遊行剣禅さんの作品、その魅力的なキャラ立てがなければ、途中で頓挫したまま書き上げることはできなかったでしょう。最大の感謝を。
さらに、僕の作品を読むのに時間を割いていただき、スキをつけてくださり、あまつさえツイッターで感想を言っていただける皆様方、いつもいつも本当にありがとうございます。
自分のために小説を書いていると公言しているとは言え、やはり人に読んでもらって楽しんでもらえているのがわかるのは最大のモチベーションになります。あなた方のおかげで僕は小説を書き続けていられます。
それではこの辺でお別れです。外伝にかまけて「白アメ」本編の続きに全く手がつけられていませんが、いよいよ大きな山場を迎えつつありますし、気合い入れて書いていこうと思います。
そのときはぜひ、またお読みください。期待に添えるよう、全力を尽くしますので。
◆いじょうです◆