関西生コン弾圧事件の解析:労働者の権利と国際人権
2023年12月3日名古屋の東別院会館で開催された「国際人権から見た関西生コン弾圧」講演集会で、エセックス大学人権センターフェローの藤田早苗さんは以下の主要なポイントを語りました:
藤田さんは特定秘密保護法案(2013年)、共謀罪法案(2017年)を英訳して国連に通報し、その危険性を周知しました。また、2016年の国連特別報告者(表現の自由)日本調査の実現に尽力しました。
本年7月28日に国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会の専門家2名が連帯ユニオン関生支部事務所を訪問し、「国連ビジネスと人権の作業部会ミッション終了ステートメント」中で関生弾圧を念頭に「労働組合員の逮捕や訴追の事例などについて、懸念を抱いています」と指摘されたことの意義などを解説しました。
藤田さんは、日本では人権は「思いやり」のように言われるが、国際人権基準では、人権は人間らしく生きるのに不可欠なもので、政府は尊重・保護・充足の義務を負うと考えられている、闘争的な側面があることも認められているとしました。
日本は憲法98条で条約順守義務を規定しているが、日本政府が様々な機関・報告者から勧告を受けながら、不誠実な対応を続け、国連人権機関の「クリティカル・フレンド」としての役割を理解してこなかった等、解説しました。
今回の「ビジネスと人権」作業部会の関生支部訪問は、日本政府も「ビジネスと人権」原則の受け入れを対外的に表明する中で迅速に進んだ経緯があり、様々努力が実を結んで実現したと思われると解説しました。
以上の発言は、藤田さんの視点から見た関西生コン弾圧と国際人権についての深い洞察を示しています。
彼女の講演は、国際人権の観点から見た労働問題についての理解を深めるための重要な資料となります。