関連図例「患者A 90歳 男性 気管支肺炎」
気管支肺炎とは、肺の空気の通り道である気管支の末端や、肺でガス交換の役割を担う肺胞に、細菌やウイルスが感染し、炎症が起こる状態となります。主な症状としては発熱、咳、痰などがあり、風邪と間違えられることもあります。
肺炎には様々な分類法がありますが、肺炎を起こす場所による分類の中には「大葉性肺炎」と「気管支肺炎」があります。大葉性肺炎は1つの肺葉全体が侵されている状態となり、一方、気管支肺炎は、肺に入った気管支が枝分かれを繰り返し、内径が1mm以下になった部分から先の細気管支を中心に起こる炎症で、炎症が肺胞にまで及ぶ状態となります。
気管支肺炎の原因はウイルスや細菌による感染となりますが、喫煙や高齢などの要因も関与します。特に、タバコを吸っている人は、気管支肺炎になりやすいと考えられています。これは、喫煙によって肺の働きが低下し、免疫細胞や免疫抗体の働きも低下するため、病原体が増殖しやすくなるからです。
また、糖尿病などの生活習慣病のある人や、心不全、腎不全、肝硬変などの持病を持っている人も、肺炎のリスクが高まります。糖尿病で血糖値の高い状態が続いていると、細菌やウイルスの侵入を防ぐ働きが低下し、免疫機能全体もうまく機能しなくなります。
気管支肺炎の治療には抗生物質の投与が必要となります。若く健康で軽症の人であれば通院し、内服薬や場合によって点滴をして治療を行いますが、肺炎は基本的に入院治療となります。
予防には、手洗い・うがい、栄養と睡眠、ワクチンの接種などが重要です。
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