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「フェアトレード」という言葉の意味

先日、山口絵理子さんの本を読んだ。

バングラディッシュなどの発展途上国で現地の雇用を生んで革製品(バックなど)を作り、日本を始め、今では世界各国で店舗を構えるマザーハウスというブランドを立ち上げた人。

百貨店などにも入っているブランドなので、これまでも見たことはあり、テレビでもブランドストーリーを見たことがあったけど、立ち上げたご本人の波乱万丈なストーリーを本で読むとこれまでの何倍も感動して、何倍も感銘を受けた。

本の中で、よくマザーハウスはソーシャルビジネスというけど、そういわれることやフェアトレード、という言葉には違和感がある、あくまでビジネスの形で目指しているものを実現したいと思っているという話があった。

マザーハウスは質で勝負していて、事実通りがかりでブランドストーリーを知らない購入者も多いとのこと。本当に素敵だし、私もこれまでずっとかかわってきた障害者の就労支援にもつながる話で、想いの量と、現実的な成果の実現が両立されていて本当に素敵だった。

そんな考えに触れて、ふと思った。

私個人は、フェアトレードという価値観、取り組みは好きで、むしろよく選んでそういう商品を買っている。例えばコーヒー。コーヒーの消費は先進国がほとんどで、生産国で安く労働力やできたコーヒー豆を買い叩くのではなく、現地も持続可能な営みができるように取引をするという意味で、その取引がされている商品が「フェアトレード」という印がつく。

今では「SDGs」のマークもそういった取り組みに使われる。「エコ」という言葉もそんな文脈で使われると思う。

でも、こういう言葉が広がると、そんな言葉に乗っかる形で、実はフェアではない「ビジネス」も生まれている気がする。エコバックなんて最たるもので、無料のノベルティで大量に配られたりすることがあるけど、それが生み出すエコって何なんだろう??

フェアトレードマークの商品は、誰と誰にとってフェアなのか。
SDGsは何のために実現しないといけないのか。
まだペットボトルを買ってしまうのはなぜか。

そんなことをぐるぐると思ってしまったのでした。

ビジネスであろうと、ソーシャルビジネスであろうと、フェアトレードでもSDGsでも、ほんとうの「ストーリー」を知った上でかかわりたい。




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かずみ|Mental Health Socialworker
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