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Visit Japan Web 時代の酒税納税
現地でお土産を購入して持ち帰ることは旅の大きな醍醐味の一つではないでしょうか。そのお土産に現地のお酒を買う方も多いと思いますが、「免税範囲に抑えないと多額の納税が必要になる」と心配される方もいらっしゃるのではないでしょうか。実際には旅行客が手持ちの量で少量を輸入する場合には納税額は少額で済むことがほとんどです。実際に私も過去何度か超過分を申請して免税範囲を超えた酒を輸入しています。
税関申告はこれまで、紙(帰国便で渡されてたあれです)や税関アプリでの運用がされていましたが、令和6年の1月にはVisit Japan Web経由での申告に一本化されました。そのタイミングもあり電子申告が導入されてから納税をしたことがないことに気づいたので、先日の台湾旅行が受託手荷物の許容量が多かったこともありビールをたくさん購入して納税を試みました。その結果無事納税することができたのでその記録をメモします。
酒税納税✌
— ₍₍⁽⁽ かんちゅさん ₎₎⁾⁾ (@tainakanchu) September 30, 2024
記事の内容の性格上写真撮影可能なシーンが少なく、画像が少ない記事になってます。録音とかもしていないので、紹介している会話の細かい表現とかもあいまいです。
免税範囲のシステム
ここでまず、免税範囲についておさらいします。計算方法は以下のページにまとまっていますが、基本的なルールは以下を押さえておけばよいはずです。
2280 ml (760 ml x 3本)までは非課税
税率の異なる複数の酒類が混在する場合、税率が高いものが非課税範囲として優先
総量から前述の 2280 ml を引いた量に対して、種類ごとに税率を計算しその和を計算する
最終的な値を足し、100円未満を切り捨てる
この3つ目の条件が肝で、せっかく酒税を納税しようとしても免税範囲超過分の計算量が100円に満たない場合は切り捨てられてしまいます。例えば、一般的な缶飲料の容量である 350 ml 缶を7本(=2450 ml) を輸入する場合、課税対象の量は 2450 - 2280 = 170 mlですが、この量に対する税額は 200円 x 0.17 = 34円となり切り捨てられ、結果的に課税は発生しなくなってしまいます。
以上を踏まえると、ビールのみを輸入して酒税を納税するためには
2280 ml + 500 ml = 2780 ml
以上を輸入する必要があることがわかります。
Visit Japan Web で申告した場合の酒税納税
ここからは、今回行った操作を順に紹介します。とはいってもこれまで運用されていた紙や税関アプリでの申請方法がブラウザ上での操作になったのみで基本的な流れには大きな違いはないです。
Visit Japan Web 上での申請
帰国の前にVisit Japan Web上で申請を行います。普通に申請するときはすべて「いいえ」を選択しますが、今回は4ページ目の「免税範囲を超える品」のページのみ「はい」を選択します。
![](https://assets.st-note.com/img/1729562320-pgMBcQunksNXToiUEFZRfYDJ.png?width=1200)
一連のページの中には「はい」を選択しただけで明らかに法に触れる選択肢だったりして非常にドキドキしますが、悪いことはしてないので勇気をもって選択してください。
![](https://assets.st-note.com/img/1728233088-dMFSQgTH1u2X3jkKnf9NpxzW.png?width=1200)
そのまま進むと「いいえ」のみを選択した時には出てこない以下の画面が表示されます。ここに、それぞれ申告する対象の数値を入力します。お酒に関しては、免税範囲や容量を考えず純粋な本数を記載します。7本持ち込むなら7本と書きます。容量は記載しないのでここに本数を書くことに何の意味があるのかと不思議に思いますが、ここでは深く考えず指示に従います。
![](https://assets.st-note.com/img/1729562370-M9HsOpFoTPYWubyvxStwGgRn.png?width=1200)
ちなみに、Visit Japan Web は渡航前にも帰国日を想定して記入することができます。書く内容はほぼほぼ決まってるので、私は出国時の飛行機に向かう電車の中で書いちゃうことが多いです。事前に記入した回答についても帰国する際に実際のステータスで更新できます。
到着ロビーでの電子申告
前述の Visit Japan Web での手続きが完了するとQRコードが発行されます。これを電子申告端末に読ませることで税関への手続きを行うことができます。特別な申告がない場合はそのまま電子申告ゲートで出ることを促されますが、今回は納税があるため電子申告ゲートを使用できません。電子申告端末にもその旨が表示されるので、係員に聞き案内してもらいました。
かんちゅ「すみません、酒の免税範囲を超えているので納税したいんですけど」
係員「あ、でしたら黄色いゲートの方に行ってください。イエローです~!(別の係員に向かってでかい声で)」
みたいなやり取りがありました。イエローのゲートとは、以下のページに示されています「有人検査台」のことです。
![](https://assets.st-note.com/img/1728234542-9xXLsOwr2Q6C7HEYZ8KkJvdn.png?width=1200)
係員に誘導されながらイエローこと有人検査台に向かいます。
納税額の確定
有人検査台に着いたら係員にVisit Japan WebのQRをスキャンしてもらいます。
かんちゅ「非課税分を超過しているので酒税の納税を申請したいです」
係員「量ってどれぐらいですか」
かんちゅ「500 mlのビールが7本です」
係員「わかりました。それでは計算しますね」
だいたいやり取りはこんな感じです。この際実物の提示は特に求められませんでした。過去に納税した時も特に実物の提示を求められたことはないです。前述の税額の計算方法を加味し、酒の種類と種類ごとの量を伝えるとスムーズです。
計算が終わるとその額を教えてくれます。今回申告した500 ml x 7本のケースでは200円と計算されました。印刷された書類にサインを行い、納税を行う窓口まで案内されます。
納税
スタッフに案内された窓口で納税を行います。納税は現金・クレジットカード・PayPayとかを選択できると案内されましたが、クレジットカードの場合は100円の手数料がかかるとのことでコスパが悪いので現金での支払いを選択しました。
以下のページを見るとPayPayなどQR決済は特に手数料はかからなそうなのでこれでもよかったなと思いました。
支払いを終えると無事終了です。納税告知書・領収証書を受け取り制限エリアを出ます。お疲れ様でした。
![](https://assets.st-note.com/img/1728405805-MNs3mo9i8zEOngTc4DpRAdVJ.png?width=1200)
納税が完了するまでの間には、有人検査台まで案内してくれた人、有人検査台のスタッフx2、納税カウンターに案内してくれた人、納税カウンターの人と合計5人のスタッフにお世話になりました。
申請時の注意点
ここまでの申告手順については基本的な流れは紙運用時代と特に変わらないものの、1点気をつけるべきことがあることがわかりました。電子申告端末で操作をする際、操作はできれば日本語(ないし読める言語)で操作をすることを推奨します。
私はいつも電子申告端末を繁体中文で操作をしてみることが多いです。その後の電子申告ゲートを通る工程で音声アナウンスが流れるのですが、端末操作時の言語が連携されているため電子申告端末で操作した言語が反映されて面白いためです。
電子申告ゲートを通るだけならだれにも迷惑をかけずに楽しめるのですが、有人検査台を通るときは注意が必要なことがわかりました。有人検査台では発行される書類にサインを書く工程がありますが、この書類の言語も同様に連携がなされているようで、書類が無事繁体中文で出力されました。どちらにしよ真面目に読まない書類なのでそのままサインをしましたが、微妙な空気が流れるので良い子はマネしないでください。
Visit Japan Webを使った酒税納税についてのレポートは以上です。では、快適な納税ライフを