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20年以上スタートアップに関わってきた3人が語る「スタートアップとしてのTailor」

こんにちは、TailorでPdMを務めるshuzoです。今回は20年以上スタートアップに関わってきた3人から見た「Tailorというスタートアップ」について、事業・組織の観点からご紹介できればと思います。

この記事に登場する方

@mistat

@mistat :CTO / 取締役
楽天株式会社(2004年〜)等を経てグリー株式会社の創業期にエンジニアとして参画、Speee株式会社(東証スタンダード市場上場)、スポットライト(現楽天ペイメント)等のCTOとしての創業を経て、2017年メルカリ入社、AI、HCI、ブロックチェーン、量子コンピューターなど最先端の研究からELSIなど社会科学分野まで幅広く研究開発を行うmercari R4Dの立ち上げに参画。また研究成果のアウトプットとしてNFT事業など、ブロックチェーン関連事業の立ち上げにも関わる。

@sudo

@sudo:技術顧問
日立製作所、株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)、グリー株式会社でネットワークエンジニア兼インフラエンジニア、株式会社Kaizen Platformでインフラ含むエンジニアリングのマネージメント、その後スマートニュース株式会社でCorporate Engineering Teamを立ち上げマネージャーを務める。 メルカリに2018年9月に入社し、IT teamのマネージャー、メルペイのITチームの立ち上げを歴任し、2019年10月にメルカリに戻り、Corporate Engineeringのディレクターとしてチームを立ち上げる。 現在合同会社DMM.com執行役員ITインフラ本部長を務める。TailorではCorporate Engineering /ERP Product 周辺領域の顧問を担当。

@key

@key:Software Engineer
ウェブサービス、モバイルアプリ、IoTと幅広いジャンルでのエンジニアリングを経験。CTOの高橋三徳とはメルチャリを共同開発したことがあり、その縁で2022年7月よりテイラーの業務を支援している。



本気でグローバル市場へ挑戦

ー今回は20年以上スタートアップに関わる3人からお話を伺っていきます。まずはじめにTailorへの期待やグローバルへの挑戦をどう思われていますか?

@mistat
日本の市場は十分大きいですが、もっと大きなグローバル市場を最初からみておくことでマーケットが確実に大きくなること、Yコンビネーターに採択されたことでグローバル市場への挑戦権・コネクションを得たことは本気でグローバルに挑戦するうえで非常に大きかったです。

@sudo 
私は近年コーポレートエンジニアリングをずっとやっており、現在の仕事もERP導入を検討する立場の人間ですが、世の中になかなかぴったりフィットするERPがないなと思っていました。mistatさんの構想を聞いて「これは良いな」と思ったのが最初の印象です。ERP導入時は機能の問題や金額でないことが多く、UXが良くないなどの理由で却下されることが経験上多いです。Headlessということもあり、グローバルの可能性も非常に感じています。Yコンビネーターに入ったとも聞いて、「やるじゃん!」という感じでした。 
ERPは大手ベンダーもグローバル展開していますが日本の商習慣に合わなかったりすることも多々あるので、この辺がポイントになってきそうだと思ってます。構想が実現し、プロダクト群になれば本当にすごいなと思ってます。

@key  
Yコンビネーターに採択されたのは大きいですよね。
ERPについては自分がイケてると思える製品はあまりない印象があります。ERPは少し堅い市場だと言われますが、もっと根本的に変えていかないといけないし、そのためにAPIベースで柔軟性のあるTailorの製品はグローバルに対してもポテンシャルがあると考えています。

ー20年以上スタートアップでの経験を詰んだ皆さんにとって、Tailorの印象はどうですか?

@sudo
他のスタートアップと比較してもTailorは組織がすごくしっかりしてる印象があります。要因として若いメンバーだけでなく、2周目3周目のメンバーが入ってるからだと思います。
Tailorは経験者と若いメンバーのバランスが非常に良いと感じます。勢いは若手からも感じますがmistatさんもこの歳でよく頑張ってるなと思ってますし、こんなにCTOがバリバリコードを書いてることに驚いていますし、尊敬してます(笑)

@key   
日本ではかなり規模が大きいビジョンを持ったスタートアップだと思っています。お金、働き方、ソフトウェアへのアプローチの仕方、コンプライアンス、SOC2の対応など、スタートアップで後回しにされがちな分野がきちんと整備されている気がします。

20年間変化し続けるスタートアップ業界

ー皆さんはなぜ、20年以上前にスタートアップに飛び込んだのでしょうか? 

@mistat 
2000年位からスタートアップには関わっていますが、最初はバンドやりながらパソコンが得意だったから小さな会社で食べていこうと思ったらスタートアップだったという感じです(笑)20年以上前のことですが、あまり就職活動を真面目にやっておらず、そこの受け皿がスタートアップで、当時はタウンページなどを参照しながら会社を調べていました。
当時のスタートアップは社会から外れた印象があり、腕っぷしはあるけど大企業で働けない人が集まっていた印象があります。大企業の人達はすごいなぁーと思っていましたが、そのあとジョインした楽天のサイズが数万人規模に大きくなっていて大企業になっていきました。
昔ながらの会社は、定時に帰って制度が整っていてオフィスがあって、という典型的な「会社」という感じでしたが、当時のスタートアップは残業の概念もほぼなく深夜まで働き続けていて、みんなが本気で頑張っているような会社でした。

@Key 
僕は飽きっぽい性格なのでスタートアップに入りました。
スタートアップは新しいことをし続けないといけない環境で、変わり者がたくさん集まっているから楽しいです。当時は役割分担もほとんどされておらず、サーバー管理からコードを書くことまで1人でいろんなロールをやっていました。働く環境が、自由であること、縛られないことも重要なポイントです。僕は「9-17時で働く」といった働き方は無理ですね(笑)

@sudo 
20年前にスタートアップに入った表向きの理由は、今までできなかったこと、なかったことをみんなで作って世の中にローンチすることです。裏向きの理由は一攫千金ですね(笑)
入った頃は考えてなかったですが、楽しいことをして、頑張って結果が出れば夢が掴めるのはスタートアップの魅力として外せないなと思います。

@mistat
僕は一攫千金については最初は考えてなかったですね。

@key: 
スタートアップの定義によるんですが、会社のEXITがゴールであることはスタートアップの定義に入る気がします。2000年前半はIPOを目指して一攫千金を目指す流れがありました。会社をEXITした資金をもとに新しいことをしたいという人が多かった印象があります。

@sudo
2000年頃にはスタートアップで2周目の人はあまりいなかった印象があります。2000年代前半に入ると、日本におけるwebアプリ、サービス黎明期で、GMO、楽天、ヤフー、グリーなどの企業が出てきましたね。

本質的なものに時間を使う自由な組織

ーTailorの雰囲気についてはどう思いますか?

@sudo 
Tailorはみんな自由にやりながらしっかりアウトプットを出す感じで、日本の会社っぽくない印象があります。

@mistat   
僕もCEOの柴田も、やることをやっていれば何も気にしないし、結果を出していれば何をしても良いという考えがあるからですかね。

@sudo   
とはいえTailorはみんなしっかりしてるなと思いました。本質的じゃないことに時間を使ってる暇はないということもあるのですが、優秀な人が集まっているので余計なことに気を取られなくていい環境だと思ってます。能力だけじゃなくてTailorにカルチャーフィットする人が入ってきていると思います。

@mistat  
Tailorの面白さはターゲットがデベロッパーであることも大きいと思います。toCの場合は、作っているサービスに興味がないエンジニアの場合は無理やりサービスを好きにならないといけなくなってしまいます。そのためMVV(ミッション/ビジョン/バリュー)やカルチャーが大事になるという構図があります。
Tailorはデベロッパーが使いたいものを作っているので、エンジニア自身が、自分が使いたいものを作ることができ、エンジニア目線でプロダクトを作っていくことができるところが面白いところです。
例えばアパレルのプロダクトならアパレルドメイン知識、医療なら医療ドメイン知識も必要になりますが、Tailorの場合エンジニアリングにだけ集中できる環境なのかなと。

設立当初から投資を惜しまないコーポレートIT

ーsudoさんは当初からTailorのコーポレートITに関わっていただいてますが、いまどのような状況でしょうか?

@sudo   
ズバリ100点じゃないですか?僕が関わってるからですね、、冗談です(笑)
こういったコーポレートIT周りの部分はスタートアップだと後回しになることがほとんどです。Tailorの場合は大企業とも取引をしていくので、コーポレートITの重要性を経営陣が理解してコンセンサスをとってお金と時間をかけて進めています。
加えて、Headless APIのように「APIとウェブで頑張る」というのをコーポレートITでも実践していて、一番お金をかけたくないとなりがちなところにちゃんとお金かけてるのは素晴らしいと思います。

@mistat
やっぱりコーポレートITに関しては意識して進めています。
事業の特性上組織をスケールさせなきゃいけないのは分かりきっていますし、人を増やす時の1番の問題はコーポレートIT周りであるのは経験上、重々理解しています。IT周りも進歩しているので、クラウドコントロールするなど小さい会社でも自動化できることを実践してみたかったというのもあります。

@sudo   
IT周りをしっかりしたいという会社は多いと思いますが、結局経営層の理解と投資ができずに進められないということを聞くことも多いです。繰り返しになりますが、Tailorは経営層の理解と投資ができてるのが本当に良いと思ってます。

@mistat  
なぜ多くの会社はコーポレートITを進めることが難しいのでしょうか?

@sudo
モダンなコーポレートITの進歩をキャッチアップして経営してる会社が意外と少ないというも理由の1つだと思ってます。加えてスタートアップはそれ以外にやらなきゃいけないことが山ほどあるということもありますね。

@key 
Tailorは人や時間にしっかりと投資できている感はあります。

ー組織規模が大きくなっていくにつれて、コーポレートITはどのような部分が大変になるのでしょうか?

@sudo
今まではオフィスで守られた環境で仕事するのが当たり前でしたが、ここ2、3年でリモートワーク中心になってアノニマスなネットワークで入ってきてしまうようになりました。

@mistat
「誰もがどこにいても仕事できる環境」は意識してますね。実際今日も、keyさんは那須、sudoさんは北海道からオンラインで参加してますよね笑

@sudo
Tailorはコロナ禍で立ち上がったスタートアップというのも、実は幸運だったかもしれないですね。オフィス中心ではなく、リモート中心な働き方を前提に進められたのはよかったですよね。

@mistat
椅子があって机があってみたいな、いわゆるオフィスは不要だと考えています。昔はオフィスで仕事して私物のPCはオフィスに持ち込み禁止というのが当たり前でしたね。

@sudo
コーポレートITの大切さを理解してるメンバーが集まってることも大きいです。「二要素認証ってなんですか?」みたいな方もいないですね。

@key
ネットワーク整備なども含めてリモートワークできる環境を自分で整えられる人が集まってるのかもしれないですね。

@mistat
リモートワークの流れと仕事の仕方の転換がここ数年でありましたが、大きな流れとしてまだ変化はあるのでしょうか?

@sudo
やっぱりChatGPTとかAIがどこまで進歩するかじゃないですかね?

@mistat
「同僚がAI」みたいなこともありそうですよねえ。メルカリのAI社員の「HISASHIくん(以下参考記事)」も懐かしいなあ・・・

@key
QAの業務をAIでカバーするような未来もくるかもしれませんよね。

@mistat
AIがもっと進歩していく頃には、新しいコーポレートITをまたTailorがサポートしていきたいですね!


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