外部から東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻(通称: 東大TMI)に合格した私の院試体験談と対策
1. はじめに
この記事では、私が東京大学以外の大学の学部から東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻(通称東大TMI)の院試を外部受験して合格するまでの体験談を書きます。
※2021/11/19に具体的な試験形式などについて加筆し、一部有料化しました.
特に、以下のような方々の役に立てればと思い書いております。
・大学院では外部受験をしたいと考えている
・東大tmiに興味があるが何をしているところか正直わからない
・東大tmiの院試については情報が少なくどう対策したらいいかわからない
・文系の学問まで幅広い興味がある
・大学院から専門を変えたい
・理系の勉強は好きだったけど、理系の研究職や技術職にはあまり魅力を感じない
・学部卒業時に医学部を受けなおすことは決めているが保険のために院試も併願しようか迷っている
2. プロフィール
読者の方が私の体験談を読んで役に立つかを判断してもらえるように、まず私自身の簡単なプロフィールについて紹介します。
本年度の実績
TOEFL ibt 95 点
東京大学 技術経営戦略学専攻 合格
某旧帝大医学部学士編入試験 筆記試験合格
某近畿圏医学部編入試験 最終合格
医学部については、具体的な学校名を伏せています。
経歴
偏差値67の中高一貫校 → 旧帝大理系です。
他の記事で書いているように医学部編入を本命として目指すかたわら、東大tmiを受験しました。
そのための試験対策は、事前に受験していたTOEFL ibtをのぞき直前期の2週間弱で行うことになりました。
3. 東大tmiとは?
簡単に言うと、工学と経済・経営、社会学について融合した領域について学び研究する専攻です。最近だと、人工知能が強いらしいです。
この専攻は、人工知能などの工学や経営など俗に言う稼げる学問をまなべるため、就職はもちろん起業等にも強く、就職予備校とも巷では言われているらしいです。
就職先としては金融、コンサルティング、メーカーに就職する人が多く、この 3 業種に就職した人は 70% らしいです。ゴールドマン・サックス、マッキンゼーあたりは誰でも知っているのではないでしょうか。
4. めざしたきっかけ
私はもともと研究者志望で理学部に入学しました。昨年の4月(大学3年開始時)まではほとんど物理と数学を勉強していました。
そんな私が物理から進路を変更するきっかけとしては、
・大学3年になり研究者・技術者としての将来に希望が持てず悩んだこと
・人工知能に関わるような研究に参加する機会をいただいたこと
・生命科学にも少しかかわるようなプログラム(ソフトマター実験や脳神経が科学のセミナー等)にも参加したこと
・社会問題などにも関心があったこと
・単に研究や技術開発をするだけでなく社会実装に興味がでてきたこと
があります。
これらを総合して、人工知能などを研究できる大学院と医学部学士編入の併願を決めました。つまるところ、物理をやめて工学系や医学部の大学院を目指すきっかけや志望動機はそれほど強いものではなく、なんとなく自分のスキルを活かして面白いことをしつつ人生を安定させたいというようなものでした。なので志望動機を書くことや面接準備には大変苦労しました。
ただ、進路変更を考え始めて半年いろいろ考える中で、目標がより解像度の高いものになっていき、動機もよりしっかりしたものへとなっていったことは確かです。このことから、院試の外部受験に限らずやってみようと思ったその日から動き始めることは大事なことと言えるかもしれません。
5.東大tmi院試の概要
東大tmiの院試は主に以下の4セクション(事前に受ける外部試験1つと当日受ける試験3つ)に分かれていました。令和4年度(2021 年夏実施)より新形式となっており私が受ける際には情報がほとんどありませんでした。
また、問題は回収されたため過去問等は手に入らないかと思います。
・TOEFL ibt (事前に受験し出願時にスコアを提出)
・数理的思考力を問う問題
・数理的および論理的思考力を問う問題
・論理的思考力を問う問題
TOEFL ibtについては、おそくとも6月ぐらいに目標スコアに達するようにしておくと良いかと思います。大体、80点ぐらいあればいいらしく、私は3月末に試しに受けた試験で95点が取れたためそこでTOEFL対策をやめました。
次以降の項で、TOEFL以外の試験の形式と対策を書きます。TOEFLについてはまた別の記事で書きます。
また、数理的思考力を問う問題、数理的および論理的思考力を問う問題、論理的思考力を問う問題については有料部分で内容と役立った対策を解説します。
※有料部分の内容については、いかなる情報も外部への漏洩や無断転載をしないでください。
6. 数理的思考力を問う問題の形式と対策
おそらくこのセクションの対策が一番大変かつ重要かと思います。今年から新形式になり、工学系研究科の一般教育科目の問題を参考にするようにとの情報しか与えられていませんでした。
この情報と専攻が文理融合で数理統計のまわりの道具を多く使う研究をしているという特性を考えて、私は以下の4つの分野の学習のみに絞りました。
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?