医学部学士編入の生命科学対策にKALSなどの予備校は不要かもしれないという話と独学する際の勉強法 - 必要なインプットについて

1. はじめに

私は令和4年度国公立医学部学士編入試験に勉強開始から半年間の独学で合格したものです。

この記事では、医学部学士編入の生命科学対策における予備校の必要性について議論し、独学の方法について書きます。

・KALSなどの予備校に通わずに独学で医学部に合格できるか不安

・医学部学士編入試験を受けることは決めているがどの大学を受けようか迷っている

・医学部に入りなおしたいが、情報に統一性がなくどうすればいいかわからない

2. 医学部学士編入試験対策における生命科学の現状から考える予備校の必要性

一般に医学部学士編入試験の生命科学は出題範囲が曖昧かつ広いため独学での対策が困難であるとされています。実際、大学によってはマニアックな内容まで出題されることもあるようで、独学は非常に困難です。

また、学士編入試験において多くの大学では生命科学のウェイトが高く(特に2科目校)、生命科学で他の受験者に差をつけられるわけにはいかないという実情があります。したがって、合格者の大多数がKALSなどの予備校を利用している以上、自分も行かないわけにはいかないと思うのも当然のことと言えます。

しかしながら、生命科学の易化が進んでおり、一部の多科目校では生命科学の出題が減りつつあります(例: 北海道大学の1次)。また、学士編入試験においては、1点刻みの筆記試験における差よりも書類や面接で評価される個人の資質に重きが置かれているということもあります。

したがって、100万円程度の金額を使って予備校に行くべきであるかどうかは費用対効果の面からしっかりと検討すべきと言えます。そこで、私は予備校に行くべき場合とそうでない場合について私の考えをこの記事で書くことにします。

予備校に行くべき場合

・社会人でお金に余裕はあるが働きながらの受験をしている

・確実に1年で医学部合格まで行きたい

・英語が苦手で生命科学で稼ぐ必要がある

・物理が苦手で多科目校の受験ができない

・生命科学のウェイトが高い大学(大分、長崎、大阪など)を受験する場合

・過去問非公開の大学を受験する場合

このような場合、生命科学の点数や過去問へのアクセスの可否が合否を分けるため予備校に行くべきだと言えます。スピードや効率の観点では、生命科学に関しては独学者は予備校に通っている人に勝てません。

予備校に行くべきでない場合

・資金に余裕がない

・試験までの時間がなく(半年以下)、予備校の授業が受けられない

・多科目校(北海道、滋賀などの物理、化学、統計も出題される大学)を中心に受験し、物理、化学、統計などで稼げる算段がある

・英語がかなり得意である

・院試などを併願していたり仕事を続けていたりして最低限の保証があり、急いで受かる必要性があまりない

多科目校に加え、英語と経歴重視の大学(岡山大学、東京医科歯科大学など)を受験する場合は予備校にいく必要がないと言えます。というのは、物理、化学、統計、英語は独学でもアドバンテージを大きくとれ、経歴に関しては予備校は関係ないからです。

この記事の後半では、独学する場合の勉強法について書きます。

3. 私が実践した生命科学の勉強法

まず教科書として以下の教科書を使いました。冊数は多いかもしれませんが、本どうしで内容が被っていたり試験に出ない部分は飛ばしたりするので意外とインプットの量は少なくなりました。

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