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AI時代の広告運用は食わせるデータ(イベント設計)で差別化せよ

はじめまして、広告運用者の山本大揮です。Google/Yahooなどのリスティング広告の経験を経て、現在ではMeta広告を中心に、EC・サブスクなどのToC領域から商談リード獲得のToB領域まで幅広く支援してきました。本日はAIによる広告運用の差別化ポイントについて話します。

昨今の広告運用では、「AIのターゲティングが優れているため、運用者による差がつかなくなる」と言われることが増えています。しかし実際には「AIをどう活用し、乗りこなすか」が成果の違いを生む重要な要素となっています。その中でもこの記事では「どんなデータをAIに与えられるのかが、運用効果の差を分ける!」という点にフォーカスしていきます。

ご存知の通り、Meta広告はターゲティング性能が非常に優れています。これはMetaが、FacebookやInstagramに登録された実名や電話番号、メールアドレス、さらに性別、年齢といった豊富なソーシャルグラフのデータを持っていることが背景にあります。これに加えて、遷移先のLPのイベントデータを与えることで、Metaの広告学習が進み、その行動をしそうなユーザーに広告を当ててくれるようになります。

つまり渡せるデータセットに関しては

機械学習のデータソース = Metaの持っているユーザーデータ × LPのイベントデータ

このような構図になります。

広告運用者としてコントロールできるのは、後者のLP側のデータ設計です。機械学習に如何に「雑味のない、正しいイベントデータ」を与えられるかが、成果の分かれ道になります。


1. イベントはとにかく細かくとれ

Meta広告のパフォーマンスを最大化するためには、単純なクリックや購入の計測だけでは不十分です。

以下は取得すべきデータの例です。

ページ滞在時間: どれくらいページに留まったか
スクロール量: ユーザーがページをどこまで読んだか
ボタンクリック: どのCTAがクリックされたのか
フォーム入力状況: 入力途中で離脱したか、どのフィールドでやめたか

これらのデータを取得することで、ユーザー行動の可視化が進みます。


2. CVの価値を分けろ

これは初心者のうちよくやるミスですが、コンバージョンの価値を一律にしてしまいます。一律にするのではなく、異なるCVの価値を適切に評価し、最適化を行うことが重要です。

たとえば、通販だったら単価の高い商品を買ってくれたユーザーに最適化をかけるなどができます。

適切なデータをMetaに提供することで、広告の最適化精度が向上し、より効果的な配信が可能になります。


3. ページ滞在時間も参考にしろ

ページ滞在時間は、ユーザーの関心度を測る重要な指標です。長時間滞在したユーザーは購入・問い合わせの可能性が高いため、適切にリマーケティングを行うべきです。 

ページ滞在時間を活用する方法

  1. 滞在時間が一定以上のユーザーをリマーケティング対象にする
    例: 10秒以上滞在したユーザーを対象にする

  2. 長時間閲覧したが購入に至らなかったユーザーへの特化施策
    クーポンや限定オファーを活用し、再訪問を促す

4. まとめ

Meta広告のターゲティング性能を最大限活かすには、

  • できる限り細かいイベントデータを取得する

  • CVの価値を適切に設定し、価値の高いコンバージョンに最適化する

  • ページ滞在時間などの行動データを活用し、より効果的なリマーケティングを行う

これらのポイントを意識することで、広告運用のパフォーマンスが向上し、より成果の出る配信が可能になります。特に、LP計測を細かく設計することで、広告運用の改善点が可視化できるため、効果的な最適化が実現できます。広告運用で成果を伸ばしたい方は、ぜひこれらの施策を取り入れてみてください。

もし運用のご相談がありましたら、Facebook メッセンジャーやメールにて、ご相談いただけますと幸いです。



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