マネーのことは私をまねしてはならぬ
はじめに
無借金の人をリスペクトしている、無借金の人は人生の勝者ではないかと感じるほどである。私はお金がない訳ではないが、カードローンを始めリボ払いとフリーローンなどの「太客」でもある。そのローン残高は2018年にピークに達した。
本章はこのローンのピーク時の残高から現在の残高に至るまでの「心の綾」を綴ってみました。丸井の赤いカードから始まり大手カード会社のローンを利用することで仕事に対する「心の糧」となり、やがて心の注意報(ストップ)がかかっている場面です。
一概にローンの使用は駄目という単純なものではなく、ローン残高に人間の心のありようが映し出されていると感じました。
1,200万円
この額は当時のカードローンとフリーローンの合計額。何に使っていたのか・・それは「YOASOBI」である。今の人気音楽グループの「YOASOBI」のことではなく、実質的な「YOASOBI」です。
しかし、この1,200万円、「YOASOBI」だけではなく、いろいろなものに使ったと思う。何にいくら使ったは覚えていない。少しは投資にも使ったかもしれないが少なくとも合理的な使い方はしていなかった(ダメ男)。
これらのローン残高には車のローンはなく、主に大手銀行からのフリーローン(無担保)がある。銀行の担当者から「是非借りてほしい!」と依頼された経緯もあるが、そもそも自分には見栄を張って借りる素質などなかったのだ。
バカ借金
この1,200万円のローンのことを「バカ借金」と呼んでいる。何も考えずにローン残高を増やし続けた自分のことをバカと総称しているのだ。資金管理については家計簿ではなくブログに文章で状況を綴っていたが、この時からブログはバカ借金の返済について一色の内容になっていった。
さすがにバカ借金が1,000万円を超えてきた時、少し自嘲しないといけないと思い始めたのだ。このままでは本当のバカになってしまう。
借金の返済というのは理屈的にはすぐ返せる妄想をしてしまうが、自分の欲とか性格によって100%理屈通りにはいかないものと痛感させられる。
リボ払い
バカ借金の中にはフリーローンの他にリボ払いの残高も含まれている。このリボ払いの厄介なのは、高額の買い物に使えてしまうとても便利なローンなのだ。自分の限度額は数百万円の枠があるので、その気になれば何でも買えてしまう。麻薬(経験はないが・・)のように1度でも使ったらなかなか辞められないのがこのリボ払いだ。
更に、リボ払いの怖いところは返済のスピードも早いというところ。自分の使っているリボ払いは残額の10%を毎月返済するので半年後には残額もかなり減っているように見えてしまう。
月賦払いは月々定額を返していくのでローン残高が増えると完済時期が遠くなっていくが、リボ払いは例えば300万円を借りてもすぐに30万円を返済するので残高が減っていく安心感を勘違いしてしまう。
300万円
現在のローン残額である、ピーク時1,200万円あったのが6年間かけてここまで少なくしてきたが、途中、追加でリボ払いを使ったした経緯もあり、一気に返してもよかったと思うが「YOASOBI」はまだ続いているので、引き続き「バカ借金」なのである。
全額返済にはあと2年間〜3年間はかかるだろうと見積もっている。貨幣価値が下がると借金の額も目減りすると言われているが、給料が上がらない限りそうは感じていない。
付け加えると、給料は上がってはいるが税金が高すぎる為、実感がない。給料の半分を税金やら社会保障料で取られて、五公五民であれば一揆も起きそうなものだが、選挙となれば現状維持なのだから仕方がない。
仕事の活力
これまでバカ借金を無尽蔵に増やしてきた背景には「借金することで活力が生まれる」という自分に都合のよい理屈があった。「仕事の大義名分は借金を返すことでもある」と自分に念じていた。
しかし、これはある意味あたっている。バカ借金を毎月返して、ローン残高も少しづつ減っていく毎にニヤニヤ嬉しい気持ちも否定できない。
バカ借金がなかったら自分の人生はどうなっていただろうか、パラレルワールドを覗くことができれば、是非覗いてみたい。バカ借金をバネに今の地位や年収まで登れただろうか。
借金へのストッパーが効くのであれば、あらゆる事柄にストッパーが効くのではないか。そうなるときっと保守的な生活になっていたのではないか。
生活レベル
一度確立した生活レベルは変えることはできない、これは人生の壁である。自分もこの法則の下に奴隷と化している。|生活レベルを維持しつつバカ借金を返していく|というのが生活の根幹になってしまう。
生活レベル ― 別に「YOASOBI」はなんてしなくてもいいじゃん、高級外車なんて乗らなくてもいいじゃん、人気住宅街に住まなくてもいいじゃん・・「♫ 生活レベル変えない」音頭が聴こえてきそうだ 。
仮説
仮にバカ借金しなかった場合はどういう生活を送っていたのだろうか。少なくとも「YOASOBI」は半分程度になっていた。ローンとして1,200万円分もはみ出した生活なのだからかなり大人しい生活になっていただろう。
きっとこの部分は人生を振り返っても「華」だった時期だと振り返るだろう。今でも実年齢より若く見られるは、この時期の「華」を謳歌していたことも原因の一つだろう。
手仕舞い
と言うと何だか淋しいニュアンスになるが、一旦は無借金にするべきだと思った。そしてまた拡大していけばいいと。これまではバカ借金の返済を糧に仕事をしてきたが、これからは資産を築くことを根幹にしたい。
自分は投資関連の仕事をして、他者が儲けることばかりに専念注力してきた。しかし、これからは自分が儲けることばかりに目を向けるべきだと。
丸井のカード
自分が大学生の時に、最初のクレジットカードとして作ったのが「丸井の赤いカード」でした。今のクレジットカードと違い買い物をしたら月賦払いで支払っていきます。大学生であり所持金が少ない時代だったので強い味方でした。
問題はカードにキャッシングサービスが付いたときから、まさにキャッシングサービスの罠に嵌ってしまったのです。きっと20代はお金のやりくりにおいて火の車だったのではないかと記憶しています。
20代の時は後先を考えずにキャッシングが可能であれば限度額いっぱいまで使っていた部類だと思います。
旅行
1,200万円のバカ借金を返済していく過程で、旅行への出費を抑えたことは事実。生活レベルは変えなかったと言ったが、唯一旅行資金だけは削ったことになります。それまでは国内・海外への旅行を、それぞれ年1回実施していたので大きな出費になっていたのは間違いがない。
コレステロール
年を重ねてくると、体の血管のように身の回りにおいてもコレステロールが溜まってくることに。それの一つがバカ借金である。1,200万円あったコレステロールが300万円に減ったが、早めに除去したいものである。
お金のことだけではなく、身の回りには長年捨てられないで鎮座している謎の物体も多くなる。まさに断捨離なのだが、一度のやろうと思わないで少しずつ断捨離を進めていく。
1日1個捨てていくと半年で120アイテム(個)捨てることになる。実際会社ではこれを実践している。少しずつではあるが机の周りの景色も変わってきている。
結論
人生を謳歌するにはバカ借金も大いに利用してもいい。お金を借りれるのも特権である。ただ、キャッシュコントロールはした方がいい。無意識に使ってしまうのが一番いけない。
50歳になったら手仕舞いを考えて、無理せずに返済を優先していくべき。