(感想)新規事業の実践論_麻生要一
どうも、仏のような優しさを持つ関野です、おはこんばんにちわ。
いつも記事のトップ画像をみんなのフォトギャラリーから
選択しているのですが「tome館長」さんのを自然と選ぶ事が多い。
この人とは波長が合うかもしれないと勝手に思っている(笑)
今日は書評というのもおこがましいかなと思い、タイトルにある本の
個人的なメモ、感想的な事を書いていこうと思います、はい。
この本ですね、新規事業などに関わっている人は見たことあるかも。
一応、リンクを貼っておきます↓
https://a.r10.to/hInShc
著者は麻生要一さんです、NewsPicksを見てる人は知ってるかな?
新卒の時からとにかく新規事業をやりまくっている人です(雑ですみません)
新規事業というけわしい道のりでの体験談や進め方、チームの組み方、
「社内起業家」になる為のノウハウが書いてあります。
新規事業や社内起業家と聞くと難しく聞こえるというか、
自分にはハードルが高いのでは、、と感じそうですよね。
ただ、麻生さんに言わせればスキルにも才能にも
年齢にも性別にも出自にもよりません、との事。
むしろ社内起業家は生まれながら起業家気質を持った人より、
新規事業開発プロセスの中で後天的に覚醒する人が多い。
課題現場の関係者達と対話を重ね当事者意識が高まり、
働き方が変わり社内起業家として覚醒していく。
自分の人生やキャリアの為にどんな仕事をすべきなのか、
「人生100年時代」かつ「変化の時代」をどう生き抜くか。
昔は一つのヒット商品で10年会社が続いたが、現代では3年ともたない、
変化の速いスマートフォンアプリの世界では3か月とも言われています。
成功体験も成功モデルも明日には通用しなくなる、そんな時代で
どんなスキルを身に着けたらいいか不安を抱えながら生きていく。
「終身雇用」「年功序列」は80歳前後で死ぬ前提で作られておりました。
年金や退職金だけでは絶対にお金が足りない。
単純に考えると100歳まで生きるなら定年に20年足して
80歳までは何らかの形で収入を維持する必要がありそうです。
そんな厳しい時代になったからこそ、この事実を受け止め
麻生さんは新規事業をやって欲しいと言っております。
新規事業とは自分の頭で考えた事に顧客を見つけ、商売をする業務。
この業務を通して身に付くスキルだけは、時代がどんなに変化しようと、
AIが人にとってかわろうと、必ず生き続ける普遍的なポータブルスキル。
唯一、企業と個人の未来が一致し定年後にも活かす事ができる仕事。
さて、ここからは簡易的にメモしていきます。
・日本人はイノベーションを断続的に生み出すためには
起業より「社内起業」という形が合っている。
日本社会において労働者は手厚く守られており、
資金が流れても会社を辞めてまで起業しない。
・「小さな新興産業」のくくりのうちはスタートアップ企業が強いが、
仕組みを変革するには既存の大企業の力なくして社会実装は厳しい。
・新規事業は「せんみつ」、1,000個のうち成功するのは3つ。
・まずは、「誰の」「どんな課題を」「なぜあなたが」のWILLの形成。
・現場に何度も足を運べば必ず仕事人生を懸けるべきテーマに出会う。
・現場から帰ったら感じた事を誰かに話す、その人と小さな約束をする。
(なるべく取り組みたい領域の近くにいる人間)
・新規事業における創業メンバーはWILLを持つ役割の異なる人を選ぶ。
・創業チーム人数は3人以下がベスト、コミュニケーションスピード重視。
・チームレジリエンス(精神回復力)も大切、新規事業は大きなストレスが
かかる事が何度もあり最初は賛同者も少なく挫折しそうになる。
・絶対に外部に委託する事ができない役割は何か。
そこで決めたものが競争優位性の源になる。
・創業チームに必要な3つの力。
Network / 異分野を繋ぐ力
Execution / 圧倒的に実行し、やりきる力
Knowledge / 深く広い教養と知識
・すぐには役立たないけど本質的な学問や、
未来を予測する技術やトレンドについて日ごろから学び続ける。
・生まれる以前の最初の段階の新規事情案に対しては儲かるのか、
具体的なのか、やる意義があるのか、という頻出質問はNG。
・全ての新規事業はたった1人のサラリーマンの小さなWILLから始まる。
・新規事業には6つのステージがある。
①ENTRY期...魅力的で検証可能な事業仮説の提示を目指す
②MVP期...事業性をともなった魅力的な事業計画提示を目指す
③SEED期...商用レベルでの事業の成立とグロースドライバーの発見を目指す
④ALPHA期...実際にビジネスが最初のグロースを実現することを目指す
⑤BATA期...経営会議で議論できる最小規模に到達し、かつ成長状態を目指す
⑥EXIT期...新規事業の枠組みを卒業し、成長投資を獲得し、
企業戦略の一部に組み込まれる事を目指す
・ペルソナ設定はきめ細かく。
・顧客はお金を払ってでも本当に解決したい根深い問題なのか。
・大切なのは解決方法の実現可能性ではなく、
それをやったら本当に課題が解決するのか。
・確かに顧客は存在するのか、投資可能であり将来的には儲かるのか。
①売り方と値付けの設定
②コスト構造の見積
③時間軸を入れた、将来的に儲かるという計算を成り立たせる
・新規事業の卒業基準は、「既存事業を凌駕する規模への投資戦略が
立案でき、経営陣が本業として説明責任を果たせるほどに
位置づけが整理されている」状態を指す。
・新規事業開発には「確認 / 事例 / 調査 / 会議 / 資料 / 社内 / 上司 /
先輩 / 競合」は、その要素を一つも出現させてはいけない。
・新規事業に必要な単語は「仮説」と「顧客」のみ。
・300回、顧客のところへ行け。
・検証に時間をかけるな、いかに作らず、いかに高速で検証するか。
・アポイントを獲得する。
①面識がなくても直接話しかける
②紹介してもらう
③紹介してくれそうな人を紹介してもらう
④顧問サービスや紹介サービスの活用(Expert Reserch、ビザスク等)
・顧客には意思や気持ちではなく動かせない事実をヒヤリングする。
・サービスを世に出しただけで成果を上げたと勘違いするな。
・新規事業のリリース直後にマーケティングはしてはいけない。
リリース直後はLife Time Value(いち顧客の生涯利益)が大事。
・LTVを高めるには「3P」が大事。
①Product(製品)
②Price(販売価格)
③Primary Customer Success(一番最初の顧客の成功)
・新規事業に対して「世論は驚くほどにネガティブで無反応」である。
・Primary Customerの条件。
①身内や関係者では無いこと
②営業されて「初めてその商品を知った」状態から購入に至ること
③正規の価格を支払って買ってくれること
④購入しただけではなく、購入後にたしかに使ってくれること
⑤使った結果「支払ってよかった」と満足してくれること
・立ち上がってもいない事業は正しく評価されない。
・「投資を仰ぐための重要な決済の場」である「社内会議」には
これ以上ない程に入念な準備をして挑め。
・作り上げた事業計画の全項目を分解して説明できるようにしておく。
・世界を変えるアイディアは、世界を変える前には説明できない。
・新規事業に対して、経営陣が評価すべきはアイディアではなく、
「人と領域、その相性」である。
・スピード勝負の超先進領域は起業家が向いているが、多様な関係者、
社会を動かす必要がある社会課題解決は企業内新規事業が向いている。
・「成功」や「失敗」という結果は社内起業の醍醐味ではなく、
WILLを持って立ち上がること。活動を始めること。そのプロセス。
はい、こんな感じですかね。抜粋しすぎ、、、?
とにかくWILLの形成、軽い動機でもいいからやりたい事を見つけ、
調査とかをせず壁にぶち当たりながら目の前の事を必死に解決していく。
300回顧客のところへ訪問する中で、ヒヤリングをしていく中で、
当初掲げたWILLとはずれ込むかもしれないがそれでいいんだ。
対話の中で本質を掴み、アプローチしていくのですね。
創業チームはとても大切、そして新規事業に必要な単語は
「仮説」と「顧客」のみ、スピード重視!
とにかく現場へ足を運び、そこで小さな約束をして積み重ねていく。
4月から新規事業支援をメインにやっていく自分にとって、
この実践論はとても参考になるものでした。
最後に書かれてあった、麻生さんが新規事業に携わるキッカケが
新卒時代のコンテストに応募する事によってもらえる
自転車目当てだったのには思わず笑ってしまいました。
僕も創業メンバーと切磋琢磨し、いつか麻生さんとお話してみたいです。
長くなりましたが、最後まで見ていただきありがとうございました!
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