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アコギをリペアに出したら人生変わった

今年の夏以降アコギの弦高が無性に気になるようになり、スケールで測ると3.1㎜(6弦12f)程度もあった。


これでは気になるのも無理はない。


通常の弦高はメーカーにもよりますがだいたい2.6㎜くらいが通常のセッティングのようだ。


早速トラスロッドで弦高を下げようとネックのカバーを開ける。

ん?なにこれ?


六角レンチじゃないだとぅ?


ネットで調べるとTaylorギターのトラスロッド調整には専用のボックスレンチが必要とのこと。


速攻で楽天で注文し、数日後ようやくトラスロッドを巻き締めて弦高を下げて行く。


するとどうでしょう。

弦高が2.7㎜をきるとビビりが発生するようになってしまった。


弦高を下げた時にビビりが発生する主要因はネックの逆反り、もしくはフレットの不均衡あたりかと思われる。


いずれにせよ素人が手を出すには危険な領域ではある。


近所の大手楽器店にリペアに持ち込んでみた。

相談内容としては
・弦高を2.4㎜程度まで下げたいがビビってこれ以上下げられない。
・特定フレットの浮きは見られないがその他原因があれば修理したい

の2点。

アコギを持ち込んで現状を説明し、どのような修理が考えられるか質問したところ、


『Taylorの標準弦高は2.8㎜程度で現状と同程度です。これ以上下げるとビビりが出てしまうのが普通です。どうしてもということであれば山野楽器(Taylorの日本代理店)に調整に出すことになりますがその場合納期が1ヶ月以上になります。』


とのこと。Taylorの標準ってそんなに高いの?
話しててもあんまりピンと来てなさそうなので諦めた。

それからしばらくはビビりを許容できるギリギリの範囲で弦高を下げて凌いでいた。


それから数ヶ月。

やっぱり弦高とビビりが気になり、ギターリペアショップをネットで調べてみた。

するとなんと近所に一軒ギター工房を発見。

早速メールで問い合わせを送るとすぐに返信あり、予約した。

予約当日。

車にギターを載せて30分程度、ナビの『目的地周辺です。』のアナウンスが流れた場所にそれらしい建物はない。


しばらく周辺をウロウロしてみたもののそれらしいものを見つけることができず、工房に電話してみた。


『多分近くには来てると思うのですが、お店を見つけられなくて、、、』


『かしこまりました。では建物の外に出てみますね。』


およそギター工房には似つかわしくない建物から出てきたのは、


THE住職。

作務衣姿でスキンヘッド、50代と思われる優しそうな雰囲気の男性。

この人が店主?いやオレ予約したのギター工房だよな?


駐車スペースに誘導してもらい『こちらへどうぞ』と住職がスリッパを出してくれたのは、


THE人んちの裏口。


大丈夫?


THE昭和の家の階段を登って通された一室は沢山のギターが壁にかけてあるまさにTHEギター工房。


話を聞くところによるとやはり住職が本職らしいが実はリペアマンとしての経歴の方がキャリアが長いらしい。


早速ギターを見せ、希望のセットアップを伝えたところ、即座に状態を理解し手早く見積もりを出してくれた。


3万円。むぅ。まぁ安くはない。


本職があるため納期は数週間を覚悟してほしいとのことだったがここは一つ住職を信頼して任せることに。


そして先日セットアップ完了の連絡を受け早速受け取りに行った。


工房で手にした僕のギターは今までのものとは別物かと思う仕上がりだった。


ビビりがなくなったのは勿論、弦高も希望どおり。

サドル調整やフレットの擦り合わせ、ペグの調整等トータルのセットアップ。


弾きやすさと音の伸びが劇的に変わった。


これは完全に人生変わったと言っても過言じゃないでしょう。

確かに小さくない出費ではあったけど今回のリペアで得たメリットは大きい。


①シンプルにギターの音が良くなった。
②適正にセットアップされたギターの状態を知ることができた。
③今後いろいろ相談できそうな信頼できるリペアマンと出逢えた

特に③はプライスレスだよね。


住職曰く楽器屋で新品で買ったギターもそのままのコンディションでは本来のポテンシャルを引き出せていないものが多く、特にトラブルを抱えていて売れ残るものほどネットなどで『セール品』として売り出されるので特に気をつけた方がよいとのこと。


その他にもいろいろと貴重な話を聞けてよかった。


最後にもう一つ気づいたこと。

『ギターが生まれ変わったからと言って根本的に演奏者のスキルが変わるわけではない』のである。


当たり前だが。








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