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そもそもクレジット投資とは?(”プライベート・クレジット”って何?②)

新聞雑誌等をみていて、資産運用というと、投資対象についてほぼ株で語られてることが多いようだ。本来は、大きく分けて株式と債券なのだけど。日本ではもう随分の間金利が低すぎて、おそらく債券は個人投資家には忘れられてしまったのだろう。

日本だけでなく、世界中の金利が下がってしまってはいるが、債券というカテゴリーの中でも、クレジット(信用供与)はまだまだリターンが得られる投資対象だ。日本の投資家でも、生命保険会社やゆうちょ銀行など、以前は日本国債や米国債を中心に投資していた機関投資家も、最近はかなりの割合をクレジットに投資している。

クレジットとは、簡単にいうとお金を貸すことだ。クレジット投資で得られるリターンは、デフォルト(債務不履行、つまりお金が返されないこと)のリスクの見返りだ。シンプルに言うと、デフォルトの可能性に応じてお金を貸す際の金利が決められている。

競馬やカジノの胴元ではないけれど、やはりデフォルトで損する確率、金額よりも、得られる金利の方が高くなるように金利の水準は設定される。従って、クレジット投資は長期的にみて儲かりやすい投資と言ってよい。

プライベート・クレジット/ダイレクト・レンディングのお金の貸し先は、比較的小さい非上場の企業であり、大企業向けのクレジットに比べてもちろんデフォルトの可能性も高まるのだけど、それ以上に得られる金利は高くなっている。ローンを売り買いすることが難しく、その分高めの金利になる。中小企業はガバナンスのリスクがあり、その分高めの金利になる。このように積み上げられて、結局金利は(アメリカでは)一桁後半を超えてくるのだ。

Cliffwater社のダイレクト・レンディング・インデックスの統計によると、年率の利回りは平均して10%以上、デフォルトによる損失は2%を下回り、差し引きで9%程度のリターンになるという。(対象期間によって、結果は変わることに注意は必要)