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イビサ島&ロンドン出張記(その2)

イビサ島2日目のプログラムはありがたいことにお昼のネットワーキングランチからのスタートだ。ロンドンに着いた日もイビサ島の1日目も夜遅くまでイベントがあり深夜から朝まで熟睡したので、時差ボケはほぼ無い。ただ昨日最後に飲んだウェルカムドリンクのビールが余計だったのか少し頭痛がする。

朝はホテルの目の前のマリーナにあるカフェで軽い朝食を取った。

マリーナにはクルーザーがずらりと並ぶ

ランチまでかなり時間があるので直行できる格好をして中世にできたという丘の旧市街を目指すことにした。前夜にホテルからライトアップされた姿をみて、行ってみたくなったのだ。
マリーナ沿いの道を40分ほど歩いただろうか、旧市街の麓に着いていた。

旧市街までの波止場にはフォルメンテーラという離島に行くフェリーが泊まっていた

そこからはまあまあ急な坂である。頂上を目指して入り組んだ中世の路地を進む。だいぶ前に行ったことのある南仏のエズという城砦に似ていると思った。

道が入り組んでいて間違えると頂上には着かない

さてそろそろ会合に向かって下っていこうとトンネル内を進むと、とても穏やかな音色を奏でる人がいて、自然と足が止まり、しばらく立ち話をした。

大小二つのアコーディオン?を持っており、1930年代のドイツ製だと言う

ホテルを出発してから会合会場のGran Hotelまで3時間くらいのフリーウォークだった。

ネットワーキングランチの時間には余裕をもって到着した。良く手入れされた中庭のオリーブの木が素晴らしい。

大人向けの落ち着いた高級リゾートホテル

ランチはビュッフェの自由席で、北米の大学基金の運用責任者、アジアや中東のソブリンウェルスファンドの運用担当者などと懇親し、POPHOUSEの投資責任者とも日本の音楽の可能性について良い会話ができた。同社創業者の一人、コニー・ジョンソン氏にもご挨拶ができた。世界最大級のPEファンドEQTの創業者/会長だ。

ランチの後は、いよいよ今回の一連のイベントのメインである年次総会だ。4時間ほどPOPHOUSEによるプレゼンが行われる。投資先であるSHM、Avicii、シンディローパー、KISSそれぞれについての今後の計画が説明された。
USロックの有名プロデューサーもゲストスピーカーに交え、非常にワクワクするおもしろい内容だった。(これらについては日本に帰ってから当社顧客向けに報告することになる。)

コニーが最後に「POPHOUSEを世界一の音楽エンタメ投資会社にするつもりだ」と言って年次総会が終了した。

1時間の休憩を経て、バスで今日のディナー会場「Casa Maca」に向かう。島の中央部の丘の上のレストランで、そこで野菜を栽培し、炭火で骨付きの肉をグリルして出すスパニッシュキュージーンだ。

到着した頃はまだ明るく、市外が一望に見渡せた
落ち着いたリゾートとしてのイビサ島の夜が更ける(一部加工済)

ここで与太話を一つ。筆者は長年ビジネスで英語を使い、仕事において不自由することはほぼ無い。つまりヒアリングはほぼ100%でき、言いたいこともほぼ完全に言えていると思っている。
ただそれでも、夜の席でお酒が入り、話が盛り上がり興に乗ってくると完全に置いていかれてしまうことがあるのだ。酒の席のオモシロトークは、タイミング重視で早口で発言が重なり、おそらくスラングも多く入るからだろう。(あと周りがうるさいのもある。)
ビジネスにおける英語とこのような場の英語は全く別の言語くらいに感じる。
テキストやビジネスなどからカチッとした英語のみ学んでいると、カチッとした英語しか身につかない。それだと、こういう大事な場(ディナーでの懇親)で使えないことがある。

ディナーの途中で、席を変えようと思って空いている席に座った。隣の婦人と話し始めて、なにか様子がおかしいことに気がついた。投資家らしくもPOPHOUSEのメンバーらしくもない…
名札をちらりと見ると「ジョンソン」とあり、状況を理解した。彼女はコニーの奥様だ... そして自分が座った席はまさにコニーの席ではないか!
状況を把握しておらず天然で粗相をしてしまったのではないか?コニーが席を外している間に彼の席に座る奴などこの場には居ないに違いない。
それでもジョンソン婦人は快く受け入れてくれた。前の席にはノルウェーからのゲスト、ジョンソン氏はスウェーデンなので、北欧と日本のカルチャーや社会制度などについて、しばらく良い会話ができた。(こういう真面目な話では英語に困ることはないのだ。)

世界中からのゲストと、音楽著作権投資という極めて先進的でユニークな取り組みを通じて交流の機会を得ることができ、本当に有意義だった。「今度はラスベガスで開催しよう」などの声も聞こえてきて、楽しみが募るばかりだ。

深夜まで会話に花を咲かせ、皆でバスでGran Hotelへ。ロビーで皆に別れを告げ、今回のPOPHOUSE年次総会プログラム、そしてわたしのイビサ島&ロンドン出張は幕を閉じた。

「番外編」に続く)