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第九運の飛星実験

今回のブログは割と突っ込んだ内容になりますので、
玄空風水、特に「玄空飛星法」についての知識がない方にとっては
チンプンカンプンな内容になるかも知れない事を
あらかじめご了承ください。


さて、2024年の2月の立春より玄空風水における大きな時間単位である
「三元九運」が、「第八運」から「第九運」へと変化します。
(上元一運、二運、三運、中元四運、五運、六運、下元七運、八運、九運で
 ひとつの運が20年。合計180年の時間単位。
 (※5運を使わずに4運と6運に分けて使う流派もある))

この変化によって世相も変化する、と言われていますが、
玄空風水の陽宅(住宅)の理気として影響を受ける術の代表的存在に
「玄空飛星法」があります。

私はいくつかの理由があって
この「玄空飛星法」を使用していないのですが、
九運に変化する事でちょっと実験しやすい星の配置になったので
久し振りに注目してみようか、と思いました。

調査したいポイントは「流派の手法の違いによる効果の有無」です。

私もその流派の違いの情報を得たのも随分前の事ですので、
最近の研究には疎く、この考え方自体が要領を得ていない
可能性はありますが、とりあえず話を進めて行きたいと思います。

それでは、具体的にその手法の違いを書きます。

「A」(私が最初に習った手法。スタンダードなものと思われる)
 建物が建った時の「運」から作った盤のうち、
 当運(当旺)する数字を主に使う。
 例えば第六運に新築した家の場合、「六」の数字を使って盤を作成し、
 当運している「六」の数字を尊重する。
 そして時間が経過して第七運になった場合、
 同じ盤の中の「七」の数字を尊重する。
 第九運になった時も同じ盤の中の「九」が入っている部分を尊重する。

「B」
 第六運に新築した家で、当運している「六」の数字を尊重する事は同じ。
 しかし、第七運に移行した時点で、
 「「七」の数字を基にして盤を作り換える」
 そして新しく作った七運の盤で当運している「七」の数字を尊重する。
 また、第九運に移行したら新しく「九」の数字を使って盤を作り換えて
 「九」の数字のある箇所を尊重します。

当然ながら、AとBで盤の根幹が全く違うので
その判断も変わる結果になります。

これ以外にも流派で盤を作る時のルールが違うものがいくつかあり、
それぞれ全く違う判断になってしまいます。

それが根本にあってこの術を顧みる事は少なくなったのですが、
先程も書いた通り、実験しやすい配置になったので
この機会に試してみよう、と考えています。

基準は「壬山丙向」。建築時は「第六運」でした。
メインに考えるのは当運している「水星」(みずぼし)
または「向星」(こうせい)の場所です。

各宮の右側に書かれている数字で、この水星というのは
その場所に「動き」がある事で活性化します。

九運に入ると、数字の「九」が当運して強くなるので
水星の位置に「九」が入っている場所。そこを活性化させると
良いとされています。
(実際は左側の数字と組み合わせて判断もする)

Aの方では第六運の時に建築された建物なので、
「水星九」は南東の宮に入っています。

Aの方の飛星盤


Bの方では第九運を中心に盤を展開するので
「水星九」は南の宮に入っています。

Bの方の飛星盤


このうち、Bにはちょうど台所があり、コンロが置いてあるんです。
「九」を五行で表すと「火」になります(後天五行)。
つまり、当運している九の水星をコンロの火で
恒常的に強める事ができます。

「火」の象徴に「火」を重ねるので
ちょっと危ない気もしますが…。

しかし、ほぼ毎日コンロを使うので強制的になるのは仕方がない(笑)

ですから、必然的にこちらのBの方を中心に様子を観察してみよう、
と思っています。

Aは南東での実験になりますが、火を使うのはリスクがありますから
こちらは思案中です。
火を生む為に木の象徴を持つ観葉植物でも置くかな、とも考えています。
(木は火を生む、という五行関係)


私が最初に習ったAの教えでは建築完了した時にエネルギー(気?)が
建物の中に閉じ込められるので、
その時の三元九運から盤を作って分析する、という話でした。
そこに人が住み始めると、その空間の影響を受ける、という事です。

一方、Bの方は明確な理屈は不明なものの、
三元九運が「世相全体」にも反映し、影響する事から、
全ての要素が「運」の変化に従うものだ、と推察されます。

ある資料には
「運盤は古い順番から地層のように重なっていて、
古い運を使うと過去の因縁がぶり返して来る。
だから現在の運を使うのが良い」
という事も書かれていますが、
ちょっと理解が難しい部分でもありますね。

この運の取り方の他にも、基準のひとつとなる重要な「座山」の取り方も
流派で違っている所もあり、今回私の書いたAとBの実験も
この「壬山丙向」自体が違っていた場合、
全く意味がなくなってしまいます。

また、基本的にこれは「理気」と呼ばれるもので、
以前の店舗の風水の記事に載せたように
建物周辺の環境、「巒頭」(らんとう)の方が
全体的に力が大きいとされ、「理気」だけではその影響を
大きく変えられるものではない、とも言われているので
この実験も特に何も得られるものはないかも知れません…。

しかしひとまずは、この座山を基準とし、
ひとつの答えを見出せればいいかな、と考える次第です。

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