
Photo by
fu32mi
【タイ日記】2024年10月30日(水)
この日記は個人的な文章力のアップ、描写のスキルアップのために書いてます。文章の筋トレなので、基本的にオチはなく、ただ日常を切り取って描写しているだけです。フィクション、ノンフィクション混ぜてます。
昼食を食べ終わると歯磨きセットを持って洗面所へ向かう。明後日には歯医者で根管治療をするかと思うと気持ちが落ち着かない。
これまで歯磨きはやってきたが、それほど丁寧ではなかった。仕事で疲れて一刻も早くベッドに行きたいときはサボったりもした。そのツケは必ず来るようでまさに今がそのときだ。
私は歯磨きセットを洗面台の横に置くと、歯ブラシと歯磨き粉を手に取る。エメラルドグリーンの歯磨き粉をブラシの上に乗せると、水で少し濡らす。口の中に入れると歯磨き粉のミントの香りが口から鼻に届く。鏡を見ながら左右と手と歯ブラシを動かす。歯ブラシは歯と歯の間を優しくなぞりながらたくさんの泡を生み出していく。
その泡が口の中に収まりきらなくなってきたところで顔を洗面台に近づけて蛇口をひねる。歯ブラシの泡を洗い流すと両手で水を受け、口に持っていく。生暖かい水を口に含み濯ぐ。含む水が多すぎるとうまく口の中が動かせないので、やや少なめに調整する。
何度か水を口に運び、ようやくスッキリすると私は顔を上げた。タオルで口の周りを拭く。顔つきもスッキリしたように見えるのは気のせいだろうか。
私は歯磨きセットをきれいに片付け、事務所に戻ったのだった。