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【タイ日記】2024年11月11日(月)

この日記は個人的な文章力のアップ、描写のスキルアップのために書いてます。文章の筋トレなので、基本的にオチはなく、ただ日常を切り取って描写しているだけです。フィクション、ノンフィクション混ぜてます。

 約束の集合時間まではまだ時間がある。私はショッピングモールの一階のフードコートを歩きながら店を探す。日曜日の昼前とあってどこのレストランも人で溢れている。
 ある店の前を通り過ぎようとした時にどこか懐かしい匂いがした。右のカウンターを見ると、そこは有名なカレーチェーン店だった。通路側に置いてあるメニューを見ると一気に気持ちが高まる。私は日本のカレーの香りに誘われて店に入った。
 その日は野菜と海老のトッピングにする。店員がお茶と福神漬けの入った容器、スプーンとフォーク、紙ナプキンが入ったビニール袋をテーブルに置いていく。しばらくすると注文したカレーがやってきた。
 出来立てとあって湯気があちらこちらから出ている。私は福神漬けの容器の蓋を開け、備え付けのスプーンで福神漬けをすくうとルーの横に置く。何度か容器と皿を往復して、容器の蓋を閉める。ビニール袋からスプーンと紙ナプキンを取り出すが、フォークは使わないのでそのままにしておく。
 スプーンでルーだけをすくい口に含むと想像していた通りの味が広がる。海老、ルー、白米、福神漬けをいっぺんにスプーンに乗せる。ぷりぷりした食感と少し塩気がルーに混じる一方で、白米と福神漬けの甘さがそれに被さってくる。
 いつまでも食べていたい気持ちを抑えながら、集合時間に間に合うよう私は一心不乱に食べていた。

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