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川島 太一
2022年7月9日 07:51
「おかしいわ、この道。さっきも通ったのに…」 私は車のハンドルを強く握りながら呟く。 今日は朝早くに娘を学校まで車で送っていき、その帰り道のことだった。 道は知っているはずなのに、なぜだかいつもと違う気がする。角を曲がっても何度も同じ景色に出てしまう。「どうして?」 しかも他の車も見当たらない。走っているのは私の車だけだ。 何かがおかしいのに何がおかしいかが分からない。私はいったい