「太陽と月子」(シカのいらだち)Metasequoia4 3DCG
Prologue: Zero
太陽「お、‥だれだっけ?」
太陽「クマか? ジュースはねえぞ」
シカ「ダラか! このクソガキ」
月子「シカって書いてある、24番だって」
シカ「お前らが書いたんだろ!」
太陽「書くわけねーだろバカ、めんどくせえ」
月子「キレイに書けてるじゃない」
太陽「月子が書いたのか」
月子「どうやって?」
シカ「クソダラが、バカにしやがって」
シカ「お前らがワシらをゴミ以下のただのデータだって言いふらしてんだろ!」
太陽「カッカすんな、ツノがはえたぞ」
太陽「それに言ったのは5番のウシだ、仲間だろ」
月子「ただのデータじゃイヤなの?」
シカ「ごちゃごちゃうるせー!」
月子「消えろ」
太陽「消えた?」
月子「こっちに蹴らないでよね」
太陽「ごめん」
太陽「クマ‥どこ行った」
月子「このナイフ」
太陽「あぶねーよな」
月子「あたしたちが育った施設」
太陽「星の子の家のキッチン!」
月子「覚えてるんだ」
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〈 あとがき 〉
物語(フィクション)って誰かが考えたウソ作り話。そんなふうにも表現できるし、文字が並んだだけのただのデータともいえます。文章や静止画、動画、どれもそうです。そしてそのデータに心を動かされることが僕らにはあります。
現実の生活も、これと似たようなところがあるような気がしています。いろんな可能性レイヤーがデータとして何重にも重なって、僕たちが見たり感じたりしているのはその一部分だけ。ほかの層(レイヤー)があるのかもしれないし、ないのかもしれない。考えるだけムダだって言う人もいます。そりゃそうでしょう、人生がほかの層にずれることがあっても僕らはそれを認識できませんから、何も変わらないのと同じです。
それでも、ほかの層が「ある」と信じて生きた方がおもしろそうです。
本当は病気やケガで地獄みたいな未来になっていたけど、おだやかに回復する層にずれたとか、おもしろいじゃないですか、逆もありそうですが。
量子力学とか多重世界とか、僕にはよくわからない不思議な話を聞いたことがあります。あることないこと全部が同時にあるとか、観測されるまで確定しないとか。そんな話を聞くと、この多忙で退屈な現実ってなんなんだろうって思います。自然災害や戦争はなくならないし。
これは都市伝説や陰謀論として片づけることはできない、科学的に起こりえる話なんだそうですよ。(10年くらい昔はバカにされることが多く、してましたね😊)
ここに登場するキャラクターたちも、ふつうに見ればただの3次元CGデータですが、現実世界にあるものに似せて作っているので、たまにただのデータに見えなくなるときがあります。生きてるんじゃなかろうかと。
こいつらはこの時どう思ったのかなとか、自分がデータだってわかるのかなとか、もしわかるのなら、さみしいのかなとか、想像して楽しくなったり悲しくなったりすることがあります。お気に入りの「ぬいぐるみ」をイメージするとわかりやすいかも。
太陽と月子。それに犬のサニーや猫、ほかの仲間たち。彼らにどんな未来が待っているんでしょうか。
とても楽しみです♪
みなさんはこれからどんな展開を期待してくれますか?
もしよければ感想などお聞かせください。
よろしくお願いします!