zoom座談会をして考えさせられた、メーカーのあるべき姿とは?
先日、筋ジストロフィー患者の方たちとzoomで座談会を行いました。
参加いただいた皆様、そして当日のファシリテーション及び座談会のとりまとめを行っていただいた、イースマイリーの矢澤様、誠にありがとうございました。
人並みの感想で申し訳ないのですが…
オンラインは、1つのバリアフリーなんですね。
体の状況、歩行の可否にかかわらず、同じ場を共有し、声を届けることができるのです。
私たちがこれまで関わりを持てなかった方たちとコミュニケーションがとれるのです。
この数ヵ月、zoomによるミーティングは多数行ってきましたが、改めてオンラインのすばらしさを感じた気がします。
意見を伝えようとわずかな時間だけでも、と参加いただいた方もいて、ほんとうに有難く、嬉しい時間でした。
当日の様子は、後日YouTubeにて公開予定ですので、またご案内させていただきます。
今日は、座談会で感じたこと、気づいたことを少し話します。
まずはじめに・・・
良い商品やサービスってなんでしょうか。
先日、ある保険の営業を受けました。
その方はとても丁寧に商品の説明をしてくれました。
その商品は、業界一売れていて、保障も手厚い。
申し分ない商品ということはよく伝わりました。
しかし、私が疑問や不安に感じたことを質問しても、それに対する回答はなく、ひたすらに商品の良さをお話しされたのです。
商品の性能や内容がどんなに素晴らしくても、
人の心はなかなか動きません。
顧客が本当に欲しいものとは、顧客が抱えている問題に対する解決策だからです。
今回の商品開発に当てはめてみると・・・
ユーザーは、べつに素晴らしいイスが欲しいわけではありません。
人それぞれニーズは異なるかもしれませんが、きっと「自分のタイミングで誰にも気を遣うことなく動ける自由さ」を求めているのではないかと思います。
私たちは、それを実現できる解決策を提案する必要があります。
なので、「立つために座るイス開発日記」と書いていますが、最終的にはイスとは全く違うものが出来上がったりするかもしれません・・・笑
でも、大いにあり得る話で、メーカーはそうでなければいけないと思います。
「イス」を作ることが目的になってはいけないのです。
そうと分かってはいても、
「きっと〇〇に不便さを感じているのだろう」
「きっと〇〇が欲しいんだろう」
なんてことを無意識に私たちは考え、そっちへそっちへ、思考を泳がせてしまうのです。
座談会ではその無意識の思考にも気づかされました。。反省。。
そして、良い商品であればあるほど、どうしてもその商品の良さや性能の素晴らしさを伝えたくなります。
でも、まずは相手の話に耳を傾けること。
それが顧客が何より求めていることなのかもしれません。
ただ、時に、市場のニーズとかコストを無視した製作者のエゴだけで作られた商品に感動させられることもあります。個人的にはそういった商品も大好きです。
でも、多分そこには、自分が楽しいだけじゃなくて、ユーザーを喜ばせたいという狂気的な想いが必ず宿っているように感じます。
そして、メーカーとして、そんな商品作りができたら、こんな幸せなことは無いなと思います。
そんなこんなで、とりあえず今のところは
まだイスを作る方向で進んでおります。
でも、スタート時とはちょっと違うタイプのイスも別で作ってみようと思っています。
今日も相変わらず、分かるようでよく分からない開発の進捗報告。笑
実物の写真はまた今度。
今日は代わりに、エンジニアのIさんが丹精込めて育てたスイカの写真をお届けします。
早く晴れて暑くなれ〜。
では。