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今一瞬が宝石なの

愛が止まらない 〜Turn It Into Love〜 (3:30)

詞・曲:STOCK /AITKEN /WATERMAN 編曲:船山基紀
日本語詞:及川眠子
<フジテレビ系ドラマ「追いかけたいの!」主題歌>
  C/W DING DING 〜恋から始まるふたりのトレイン〜 (2:57)
  詞・曲:LASSE ANDERSSON /BRUNO GLENMARK 編曲:船山基紀
  日本語詞:及川眠子

カイリー・ミノーグ「Turn It Into Love」のカヴァー。
昭和63年11月16日発売。40週チャートイン。最高位1位(1週)。
第22回全日本有線放送大賞受賞。

初のナンバーワンヒット。出足は悪かったが、有線放送からじわじわと火が付いてロングセラーになるという、まるで演歌のようなアクションでチャートを上昇した曲。
原作者はPWL。昔気質のミュージシャン達から「ソウルもハートも無いヒット・チューンを量産して、イギリスの音楽を駄目にしやがった」と毛嫌いされているチームだが、この曲の単純(全曲通して7音/1オクターブだけ)ながら巧妙な泣きのメロディーはやはり印象的で、これが売れなきゃどうかしてる。アイドルとしてこういう曲に恵まれたのは、やはりラッキーであったと考えるしかない。
この一曲でユーロ+及川眠子の歌詞+オルゴール人形のような振り付け、というWinkの黃金パターンが確立された。
PVは、ショーウインドウを抜け出して街にさまよい出たマネキン人形(早智子)を、もう一体のマネキン(翔子)が連れ戻す、という趣向。これを見ても、この曲で初めてWinkの個性を充分に把握したプロデュースが行なわれたことがわかる。


涙をみせないで 〜Boys Don't Cry〜 (3:41)

詞・曲:Matjaz Kosi 編曲:船山基紀
日本語詞:及川眠子
  C/W Only Lonely (4:36)
  詞・曲:Ben Findon /Michael Myers /Robert Puzey 編曲:船山基紀
  日本語詞:及川眠子 原題:Body Language

ムーラン・ルージュ「Boys Don't Cry」のカヴァー。
平成元年3月16日発売。27週チャートイン。最高位1位(3週)。

Winkのシングル曲としては異例のアップテンポでメジャーキーの曲。PVでも珍しく笑顏いっぱいで歌っている。うろ覚えながら、原曲ではサビの部分は「Hey, Hey. Hey!」というシャウトであったはず。それを「Sick-Sick-Sick」という可愛いリフレインに変えた及川眠子の手腕は見事。当時、街中どこに行ってもこのサビが流れていたものだ。


淋しい熱帯魚 (4:27)

詞:及川眠子 曲:尾関昌也 編曲:船山基紀
<パナソニック・ヘッドホンステレオS CM曲>
  C/W 背中まで500マイル (3:38)
  詞・曲:Hedy West 編曲:船山基紀
  日本語詞:及川眠子 原題:Five Hundred Miles

平成元年7月5日発売。25週チャートイン。最高位1位(2週)。
第31回日本レコード大賞受賞。

言わずと知れたWinkの代表作。初のオリジナルヒット。
通称「大魔神ポーズ」と呼ばれる奇妙な振り付けばかり話題になるが、楽曲自体も見事なもので、構成が非常によく練られている。すなわち
intro1 - intro2 - riff - A B C D - riff - A B C - 間奏 - B D - C C - riff - coda
歌メロを四つのユニットで作り、適宜組合せを変えることで、どこがサビだかわからないようにしてしまい、国産の曲でありながら歌謡曲臭を感じさせない作りになっているのである。
最近W(ダブルユー)がカヴァーしたらしいけれど、果してどんな出来になったことやら。
※ダブルユー……モーニング娘。の抽出ユニット。加護亜依&辻希美。


One Night In Heaven 〜真夜中のエンジェル〜 (4:04)

詞:松本隆 曲:Steve Lironi, Dan Navarro 編曲:船山基紀
<パナソニック・マックロードムービーTV CM使用曲>
  C/W Cat-Walk Dancing (4:10)
  作詞:松本隆 作曲:羽場仁志 編曲:船山基紀

平成元年11月1日発売。17週チャートイン。最高位1位(2週)。

作曲者名が横文字だが、カヴァーにあらず、オリジナル曲。ミドルテンポのダンスナンバー。
リフを奏でるギターも、インドネシア舞踊にヒントを得た振り付けもみな美しく、わたしとしてはWinkのヒット曲中一番のお気に入りである。


Sexy Music (3:39)

詞・曲:B.Findon, M.Myers, B.Puzey 編曲:門倉聡
日本語詞:及川眠子
  C/W いちばん哀しい薔薇 (4:23)
  詞:及川眠子 曲:鈴木キサブロー 編曲:船山基紀

ノーランズ「Sexy Music」のカヴァー。
平成2年3月28日発売。14週チャートイン。最高位1位(2週)。

原曲は粗野でエネルギッシュな、まさにセクシーな曲であったように記憶するが、このカヴァーはWinkの個性に合せて浮遊感のある仕上がりになっている。
アルバム「Velvet」に收録のリミックス版と聴き比べると、このシングル版が、シングルとして売れるべく非常に周到にプロデュースされていることがよくわかる。


夜にはぐれて 〜Where Were You Last Night〜 (4:23)

詞・曲:Alexander Bard, Tim Norell, Oson 編曲:門倉聡
日本語詞:及川眠子
  C/W 想い出までそばにいて (5:06)
  詞・曲:Roxanne Seeman, Dominic Messinger, Billie Hughes
  編曲:門倉聡
  日本語詞:及川眠子 原題:Welcome To The Edge

アンキー・バッガー「Where Were You Last Night」のカヴァー。
平成2年7月4日発売。15週チャートイン。最高位2位。

ちょっとヘヴィ・ロック風の味付けがされたダンスナンバー。やり過ぎとも思われるギター・アレンジが耳を驚かすが、曲全体の印象は案外こぢんまりとまとまりすぎたようで、いささか面白みに欠ける。
この曲のPVで目を引くのが、早智子の化粧が異様に濃いこと。この時期、早智子が体調不良で、翔子一人でテレビ出演ということがしばしばあった。その面やつれを隠そうとしてのことだろうが、何となく前途の暗雲を感じさせるような画面になっている。


ニュー・ムーンに逢いましょう (4:21)

詞:及川眠子 曲:門倉有希 編曲:門倉聡
<パナソニック・ヘッドホンステレオS-45 CM使用曲>
  C/W 水の星座 (4:42)
  詞・曲:Rod Gammons, Angie Rubin, Shelley Speck 編曲:門倉聡
  日本語詞:及川眠子 原題:Let An Angel

平成2年11月21日発売。14週チャートイン。最高位2位。

不思議な曲である。東洋風味のユーロビートという曲想がそもそも不思議だし、イ短調の曲がサビでいきなりへ短調に転調する構成も不思議なのだが、それ以上に曲全体を覆う雰囲気が不思議。歌詞は「終り」を歌っているのではないのに、そこはかとなく終末の匂いが漂うのである。
後知恵で考えれば、真にWinkのスター・イメージに合致する曲はこれが最後で、これ以降Winkはさまざまに試行錯誤しながらゆるやかに没落してゆく。いわば「黃金時代の終り」「終りの始まり」という雰囲気がこの曲にまとい付いているような気がしてならない。

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