収入保険のつなぎ融資申請が厳しい
今日の農業保険の中で主力とも言える、収入保険。
制度開始から5、6年経過し、各地域公共団体等の後押しもあり、ありがたいことに毎年加入者が増え続けております。
青色申告という条件があるものの、従来の水稲共済や果樹共済等に不満があった方や共済でも対象となっていなかった野菜、花卉等を栽培してる方が加入されている印象があります。
病気やケガによる減収も対象ではありますが…
病気やケガで苗等の準備はしていたものの、作付できなかった、ではあれば何とか保険金支払いに漕ぎ着けそうですが、病気やケガで来年分は作付"しません"というのは事故ではありません。意味は履き違えないでもらいたいと切に願う今日この頃。。。
そして収入保険のもう一つの売りが"つなぎ融資"。
通常であれば、確定申告が終わって決算書の写しを頂き、保険金請求に該当するか計算します。個人の方であれば大体確定申告後の3月、4月頃に随時、該当すれば保険金が支払われていきます。
ですが、決算を迎える前に事業年度内の明らかな減収が見込まれる場合、保険金の前払いという形でつなぎ融資を受けることができます。
米農家であれば、売上がおおよそ決まる10月、11月に平年よりかなり減収し、来年に向けての運転資金等が逼迫したとなれば、確定申告を待たずに融資を受けられるということです。
もちろん、はっきりとした事故原因がないとダメですが。
現在5月で、収穫期になるのはまだまだ先ではありますが、一応この時期にも借りれない訳ではありませんが。。。
とある方から花の何品目かあるうちの一つが病気で全滅してしまい、融資を受けたいとのご相談がありましたが…
一つが0で、まだ収穫期を迎えていない他の品目を平年並みに獲れたとしていざ計算してみると、見込みの収入が基準収入の9割を下回ってこないのです。
そこで、現状だと難しいと返答すると、違う品目も出来が悪いとのことで…
そこでまた持ち帰って、現状、詰みの状態。引きずりに引きずり、この時間となってます。とほほ…
今までなら大体の数字で申請できたのですが、あまりにも多く貸しすぎて返してくださいという方がいたらしく、そう簡単に貸せなくなっているのです。
貸すにも、精算通知書等の売上がはっきり分かる書類をしっかり確認することが必要不可欠となってきました。
未だ、つなぎ融資は簡単に申請できますとか謳ってますが、もうそんなのは嘘。大幅な減収が見込まれる場合でもない限り、かなり厳しい。
それにその方の場合、新たな品種があったり、前年も災害があって思うような実績が上がってないのも相まって、借りれるかギリギリの所にどうしてもなってしまうそうです。いや、こういう場合でも何とか対応できなきゃダメじゃね?色んなモデルケース作ろうぜ?そしたらまた加入者増えるよ?
相談を受けてそろそろ1週間、係から厳しいと言われても、何とか力になりたい!
ダメなら個人的に貸したろかなもう。。。
こんな厳しいつなぎ融資ですが、中◯きよしに金借りるよりはマシ。これだけは言える。