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〇しグリデル
時は遡り、エターナルパーティ2024東京。参加はしていないが、調整グループのメンバーにリストを共有し、使用してもらったところ、戦績はおいておいて感触は良かったとフィードバッグをもらったところから始まる。
禁止改定直後の環境ではあるが、明確に有翼の叡智、ナドゥを120%活用するデッキが強いことは明確だったので、そこをメタることを念頭に置いて考えた結果、除去の選択肢とオークの弓使いが使えるグリデルが良いのではないかとなる。
そのフィードバックを受けて細かい所を直して関西帝王戦に持ち込んだリストがこちら。
使用理由
環境がナドゥセファブレを筆頭に生物に寄っている。
赤単ストンピィが苛立たしいガラクタを失ったことで勢力を落としているにしても無視はできないデッキ。
しかしURタッチドルイドでも不毛の大地、血染めの月は刺さるので、それならば割り切ってグリクシスで行こうと腹を括った。
マナ基盤に負担が掛かっても溶鉄の崩壊を使って1:2交換を取れるようにするのは良いが、溶鉄の崩壊はソーサリー除去故に隙も裏目も確かに多い。
それを差し引いても、コーの遊牧民と手甲を一枚で取れる可能性があるのはあまりにも魅力的である。
ご存知のようにナドゥセファブレが現メタゲーム最強デッキである。
このデッキが最強な理由はフルタップを許してくれない所にあるので、ならばいっそフルタップ出来るように殺しを採用しその隙を埋めよう。
フルタップして相手の生物を誘い出せればなおよしという腹積もりも多少ある。
土地基盤の脆さにはある程度目を瞑る方針。
そもそもとして、全部を全部ケアするのは無理。
稲妻4枚、オークの弓使い3枚、溶鉄の崩壊2枚、殺し2枚で11枚除去体制は生物デッキには強い。
特にテンポミラーは殺しが絡むと後手はかなり捲くりやすくなっている。
しかし除去偏重な為、スペルコンボ、コントロール耐性は低い。リソースを増やすカードが無いので、当たり前と言えば当たり前の話ではある。
否定の力の2枚目も一番多そうなコンボ筆頭のスニショ相手なら4枚とっている紅蓮破でどうにかなるだろうと割り切る。
そのかいあってミラーマッチはもともとの除去が多いのに追加で紅蓮破が4枚もあるので有利。
結果と改善点
関西帝王戦は上振れも多いにあったが、スイス5-1-1の1没。
狙い通りのマッチもあれば、試行回数の少なさ故の改善点と、次回の目標の大会であるKMCITに向けての案もいろいろと浮かんだ。
相殺は8割テンポミラー用及びでナドゥ相手に入れるだろうと採用したが除去偏重にするのに対し、1マナを封じたいという相殺は相反している節もあるのでここは次回変更しても良い枠かも知れない。あくまで除去の枚数差の利点で押し切る動きが理想。
テンポミラーに関しては、紅蓮破の4枚目まであるのでこっちのが楽で隙も少ない。
その代わりのとして候補、2枚目の溶融、2枚目の水流破、乱暴//転落、攪乱のフルート、無のロッド、2枚目の発展の代価、厚かましい借り手、呪われたトーテム象、激情、削剥
墓地対策を帝王戦は3枚にしたが理想は2枚に収めたい。
墓掘りの檻×2が理想ではあるが現状は墓掘りの檻+外科的摘出の組み合わせになる。
spyもそれなりにいてそうなので否定の力を削ったのもあり外科的摘出×2と檻にした。ここは明確に失敗点だった。素直に墓掘りの檻+霊柩車or掃除機にしておけばよかった。
土地基盤は4:2:1で赤4枚の黒3枚とかなりギリギリだが、リソースを増やせるカードが無いのでフラッド受け用としても、地底街の下水道を1枚採用。最悪タップインの隙も殺しで埋めれるでしょうと腹を括った。
想定以上に殺しのテンポがよく、黒くて触れなくて困るというのもだいたい1つのデッキぐらいしかないので気にならず。ライフリソースの使い方だけ注意すれば気にならない。
環境の除去が白く、ミラーも少ないのであれば濁浪の執政を2枚に減らし、メインに厚かましい借り手を入れるのも悪くはない。
よくよく見ると、去年の始め頃に使っていたグリデルに記憶への放逐と諜報ランドしか新しいカードが増えていない。というより、記憶への放逐というカードが、あまりにもスマートすぎる気がする。
KMCITのメタを含めても、もみ消しがそろそろ強いのでは?となり2~3枚採用したリストを考え、KMCITに持ち込もうと方針を固める。
KMCITで使ったやつ
変更点と調整過程
もみ消しを採用するに当たり枠作りの為、殺しを2枚→1枚、溶鉄の崩壊を2枚→1枚とスペル除去の総数を6枚に収める。
濁浪の執政が仮想敵のナドゥセファブレ考えるとそこまで枚数が欲しいわけでは無いので3枚→2枚へ。
もみ消しが最初は2枚だったが、使用感から3枚目が欲しいとなり2枚→3枚へ。
地底街の下水道は出来れば採用したかったが、もみ消しを3枚に増量したのと、2番手の仮想敵として赤単ストンピィを意識して島に変更。
サイドは相殺→水流破の2枚目に変更した。
理由としては、KMCITのメタゲーム予想二番手が赤いデッキだから。(赤単ストンピィやペインター若しくはスニショ)
相殺が強い(必要なマッチ)が無い上に前述の通り、紅蓮破の4枚目のが現状優れていると考えているので抜いて溶融の2枚目へ変更。
墓地対策の枠がKMCITのメタゲームだと、墓地対策の枠は墓掘りの檻+継続的に墓地を追放出来る何かが良いと思い、墓掘りの檻+除霊用掃除機or未認可霊柩車で悩む。
メインのクロックの枚数13枚を考えると14枚目になり得る未認可霊柩車のが良いと思ってこの組み合わせへ。(リアニメイトが少ないと読んだ上での枚数絞り)
結果と改善点
KMCITの成績は3-1-1で5位抜けの1没
参加者19名中ナドゥセファブレが4名、次点で多かったのがスニショ、8castで後はかなり散らばっていた。赤いデッキを纏めて括って良いのならば2番手ではあるので読み自体は間違っていなかった。
ナドゥセファブレ自体には当たらなかったので感触はあまり掴めなかったが、もみ消し自体がバレていても当て所が多いので、今後も継続的に使用しても良いとは感じた。
普段使いするならば、もみ消しが3枚あるので、サイドの記憶への放逐を1枚減らして墓地対策に変更することになる。
メインの自由枠はもみ消しを採用した形ならば、溶鉄の崩壊。
候補としては厚かましい借り手が一番丸くて強いですが、あまりバウンスが強いメタでもないので、このまま溶鉄の崩壊で良い。
〇しグリデルと題しているのに特段殺しについては重要ではなく、分かりやすい特徴ぐらいの感覚なので、環境に合っていないなと思うなら弄れる枠でもある。
結局のところフェアデッキ故、環境に如何に合わせて組めているのかの方を考えるべきなだけです。
紅蓮破の4枚目は継続するつもりだが、過剰と感じたり、そもそもナドゥセファブレが少ない環境であれば変更の余地あり。
テンポミラーが多い、もしくは不安ならば相殺。spyやリアニメイトが多いなら4枚目の墓地対策。単純にコンボが多いならば否定の力。エルドラージが多いならば発展の代価。
当たり前だが、全部に強いカードは存在しないし、あるならばメインに入る。15枚全てがハマったら、その日はラッキーぐらいの感覚で、メインとのバランスが合えばなおよし。
普通にデルバーとしてテンポできれば文句なしな上に、相手のオークの弓使いや黒い除去のケアが怠ればラッキーぐらい。
もみ消しも同じようなものです。
最初からフェッチランドに当てようと土地ハメしようと構え続けると、どこかで裏目を引いて取り返せなくなるので、あくまでも2~3枚目のフェッチランドに当ててから不毛の大地と噛み合えば良いなぐらい緩くて大丈夫です。
案外どのデッキにも当てるところはあるものなので、そっちに注力して覚えて、どちらに使うかを天秤にかけて考えた方が有意義。
サイドボードのインアウトはそれほどきっちり決めて臨むタイプではないので割愛。枚数は足りているかな~どうかな~と繰り返して決めるタイプなので、どちらの形にしろ試行回数不足感もあります。
総括
両方の大会ともSEには残れているのでスタートラインには立てているが、どちらも1没なのでまだまだ勝ち切れていない。噛み合いもあるが、詰められる余地はまだありそう。
余談
デルバーというデッキは、個人的には環境の2番手、3番手ぐらいが勝ちやすく、気持ちよく回せる。ダントツの1番手に来るタイミングは、環境が煮詰まっているか、禁止の話題になるカードがあるので、そりゃ勝つだろって感覚。
久しぶりに秘密を掘り下げる者、ドラゴンの怒りの媒介者、稲妻をがっつり使えて楽しいので、今後もいろいろ試したいが、有翼の叡智、ナドゥというカードがあまりにも飛び抜けて強いので、早いこと禁止になって欲しいなというのも本音。
以上、また気が向いた時に書くと思います。
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