「Clubhouse(クラブハウス)」とは? 話題の音声SNSで「YouTuber」を超えるクリエイターは生まれるか
音声版Twitterとも呼ばれているSNS、Clubhouse(クラブハウス)。
噂では「YouTubeやTiktokをも凌駕する可能性を秘めている」、「次世代SNSのNo.1筆頭格」とも言われているこのアプリ。アメリカでもサービスローンチ時の熱狂は凄まじかったと言われていますが、
今回はこのClubhouseが、どんなサービスなのか、どんな魅力があるのか。実際に使いながら調べてみました。
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■そもそもClubhouseとは何か?
世界を席巻しているライブボイスチャットアプリ「Clubhouse」はアメリカ・サンフランシスコのベンチャー企業「Alpha Exploration」が2020年春にリリース。
2020年4月から8月くらいまでは限定5000名限定のサービスだったと言われていますが、ニューヨークタイムズ紙によると、同年12月時点でユーザー数は60万人規模となっているようです。
シリコンバレーで注目を集め、5月にはベンチャーキャピタルから時価総額1億ドル(約100億円)の資金調達に成功している話題のSNSとなっています。
日本でも、この数週間で、IT関係やSNSのインフルエンサーを中心に盛り上がり、特にTwitterで連日トレンド入りするなど、話題になっています。
また現在は招待制のアプリということに加えて、招待枠が限定的であることから、「招待してほしい!」という声が相次いでいます。
※今回の記事では使い方は省略しますので、使い方に関しての詳しい記事はこちらをご覧ください↓
【最新】招待制SNSアプリClubhouse(クラブハウス)の使い方をわかりやすく徹底解説!
■Clubhouseに参加してみた感想
実際に僕も、大学の後輩に招待をしてもらって、いくつか繰り広げられている会話スペース「room」を覗いてみました。
覗いた瞬間に、「これはすごい…」と感じたのですが、僕自身が想像していた以上に、「音声」がかなりクリアに聞こえます。正直今までも、こういう音声ライブ配信アプリだったち、匿名や不特定多数の人との会話アプリはあったのですが、どれもタイムラグがあり、不快で長時間聴く気には全くなれませんでした。
ですが、このClubhouseは「音声」が信じられないくらい綺麗で、タイムラグがほとんどありません。これは国内に限ったことではなく、海外のroomに入った時も同じ体験でした。
正直このシステムについては僕もまだ詳しく調べきれていないので、わかりませんが、少なくとも「zoom」のビデオチャットのようなタイムラグはありません。これであれば、ライブボイスチャットとして成立するなという第一印象でした。
そして、いくつかのroomを回遊していると、著名人やSNSでの有名人が少人数でプライベートな会話を繰り広げているなど、聞き流しているだけでも、興味深い話をいくつか聴くことができました。
このroomは会話が終了すると、アーカイブは残らず消えていってしまいます。そのため、今話されている話題というのは、今聴き逃すともう聴けない可能性があるという感情になるので、ついついroomにお邪魔して聴いてしまいがちです。
また、room内で話している人に指名されるか、挙手ボタンをタップして承認されれば、自分も会話に参加することが可能です。これで、僕もいくつかのroomで会話に参加することができ、自分が今まで接点がなかった人と会話することができました。
今の自粛生活や新しい人との接点が少ない現状でこの体験ができるというのは、すごく貴重だと思いました。
また、海外でClubhouseについて、みんながどんなことを話しているかということをレビューなどを通じてみていくと、政治に関する話、家族やパートナーに関する話、トラブルや専門家への相談などが有益という声が多かったです。それ以外でいくと、BGM代わりに使っていたり、音楽関連は人気のroomになっているということも知ることができました。
一方で否定的なレビューもありました。それはガイドライン上では禁止行為とされている下ネタや、夜中に酔っ払ったスピーカーが不快な会話をしていたということです。また、これは僕も感じたことですが、今はどちらかというと、身内ノリの話が多く、オーディエンスがうまく会話に入りづらい空気感になっていることも多いと思います。
これは個人的にはアプリの本当の使い方を知らないモデレーターが多く、ただの身内での会話を流していて、オーディエンスの満足度が低いということが原因だと思います。
それでも、1年間自粛生活を強いられ、特にひとり暮らしでリモートワークで生活をしていて、知人や他人との会話に飢えている人などは、雑談が気軽にできるので、今の状況下で流行るというのはすごく納得感がありました。
■個人的に感じたサービスの主な特徴
「音声」以外に感じたサービスの主な特徴をまとめます。
・Clubhouseでは、トークをマルチタスクをしながら聴くことができる
Clubhouseでは、ポッドキャストのように、散歩しながら、洗濯物をたたみながら、あるいはジムで運動しながら聴くことができます。また、講義や講演会に参加する感覚で利用することも可能です。それでいて、対話型でもあるので、何か言いたいことがあれば、手を挙げて発言することができます。
SNSの世界では、通常、画面を見ながら何時間も過ごすことが多く、YouTube→Twitter→Instagramなど、複数の画面の間を飛び回ることになりがちなのですが、Clubhouseはここが違います。常にアプリを開いて置けるというメリットがあります。そのため深夜でも活発なroomもたくさんあり、24時間、どんなシーンでも楽しめるSNSかなと思います。
・スピーカーとオーディエンスの距離感が近い
Clubhouseでトークを聴いている時の感覚は、仲間内でキャンプファイヤーを囲んで話をしている時の感覚に近いです。もちろん大人数がいるルームでは講演会(パネルディスカッション)を聴いているような感覚になりますが、それでもスピーカーとオーディエンスの距離も近く、自然な会話を楽しむことができます。
実際にアメリカで人気が出た理由もこの距離感の近さだと言われています。
日本ではすでに1000名のroomなどもたくさん出ていますが、サービス開始当初は、著名人がいても10名や20名のroomが多く、そこでビジネスや仕事などにつながったという話もありました。
そのため、この距離感の近さは、サービスが大きくなるにつれて薄れていきますが、例えば先着順で人数制限される人気roomなどがあると、さらに人気は加熱しそうです。
・録音なしでリアルタイム性が強い
Clubhouseでのトークは、アーカイブが残りません。また録音等は禁止されているので、基本的には、その場でしか聴くことができません。
見逃すともう聞くことができないという仕組みから「FOMO(Fear of Missing Out)」(直訳すると「取り残されることへの恐れ」を感じること)で、何かほかのことをしながらでも「とりあえず参加してみよう」と思い参加するオーディエンスも多いと思います。
まだまだユーザーが少ないので、自分だけがその話題を知らない、ということは少ないと思いますが、今後広がっていくにつれて、この特徴は他のメディアにはないClubhouseの魅力になっていく可能性はあると思います。
Clubhouseを活用するときはこのような特徴を活かしていくと、成功できるかもしれません。
■Clubhouseは今後どうなるのか?
それでは、最後にClubhouseは今後どうなっていくと予想されるのかということについても言及しておきます。
【クリエイターはこのClubhouseで生計を立てられるようになる】
僕はこの可能性がかなり高いと感じています。もちろんインスタグラマーや、YouTuberのような規模の個人クリエイターが生まれるかというと、まだまだ先の話にはなるかなと思います。
ですが、海外ではすでClubhouseをビジネスにつなげて収益を得ている人はいます。例えばBio(自分のプロフィール文)に送金アプリのURLを貼り付けていて、roomで良い話をしたと思ったら、ここにチップを送ってねという形で、収益につなげているユーザーもいます。
またClubhouseの創業者も「クリエイターはクラブハウスの生命線であり、私たちは、他の人のために会話をホストしている素晴らしい人たちが、その貢献が認められていることを確認したいと考えています。」とインタビューに答えています。
つまり、Clubhouseでは、良い話、ユーザーをアプリに誘い込んでくれるクリエイターが生命線になっています。そのため、他のユーザーのために、会話をしている人たちが優遇されるようになるという方向性は間違いありません。
今後、数ヶ月の間に、チップやチケット、サブスクリプションなどの機能を使って、クリエイターが直接支払いを受けられるようにするという発表もありますし、
Clubhouseのクリエイターを支援するための「助成金プログラム」なども検討されているようです。
また、既存のSNS、YouTubeやInstagramなどで、直接ファンとの交流を求めていたクリエイターにとっては併用することで、更なるファンの獲得ということも可能になります。
1万円払ってでもこのroomで話を聞きたい、この人と話をしたい、という魅力的なroomが生まれると、この可能性はすごく広がっていくと思います。
■最後に
今後個人的にも、Clubhouseでのroomを定期的に作って発信を検討しています。今考えているのは、
・YouTubeの質問に1時間限定で答えるroomなどです。
僕個人はYouTubeチャンネルを運営しているので、このYouTubeとClubhouseとの組み合わせについても、いろいろな方法を考えて発信していけたらと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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