最強だった2022年アストロズを振り返る 後編:もう一度、世界一へ
こちらは後編になります。まだ前編をご覧になっていない方はこちらからご覧ください。
オールスター
オールスターはドジャースタジアム開催。アストロズからはJustin Verlander、Framber Valdez、Jose Altuve、Kyle Tuckerが選出されました。
Verlanderはこの年は2020年以来のシーズンでありTJ明けでしたが序盤から圧巻の投球を続けたことで納得の選出。しかし残念ながら辞退となりALの先発はレイズのShane McClanahanが務めました。
まあこの試合はアストロズ勢は特に活躍したわけでもありませんでしたし割愛とさせていただきます。StantonのHRくらいしか印象残ってねえよ。
ドラフト
さて、この年のドラフトはと言うと、何故か2年間不当に剥奪されていた1.2巡目指名権が帰ってきました!コンテンダーで居続けたことや1.2巡目指名権の剥奪によってファームシステムが弱ったアストロズちゃん。しっかりと有望株を獲得したいところ。
そんな中でアストロズの指名順…緊張が走る中、アストロズちゃんはテネシー大学の外野手Drew Gilbertを指名しました!詳しい評価等はスカウティングレポートに目を通していただければと思いますが2巡目ではこれまた外野手のJacob Melton、Correaの移籍によって与えられた指名権でAndrew Taylorを指名する等、充実の上位指名と言えるでしょう。
また11巡目では高校生のRyan Cliffordを指名。こちらの選手、結構な契約金を使ったのですが、その期待に違わず1年目からマイナーの階段を駆け上がり打撃においてはBALの全体1位、Jackson Holidayにも引けを取らなかったと思います。
前半戦をAL2位の成績で終えてプロスペクトも確保!後はTuckerやBregmanとの契約延長さえ成功すれば黄金時代はまだまだ終わらない!今年は再び始まる黄金時代の序章…ってコト‼️‼️‼️‼️‼️‼️
ガーハッハッハッ‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️
後半戦、開幕
オールスターブレイクも明けた7月21日。この日はヤンキースとのダブルヘッダーと、初日からキツいスケジュールが組まれていました……が、そこはノリノリのアストロズ。
1戦目をルーキー、J.J.Matijevicのサヨナラタイムリーで取ると2戦目は初回からアストロズ打線がヤンキース先発のDomingo Germanに襲いかかります。2回終了時点で5-0と勝負を決めると先発のGarciaは5回2失点の好投。
6回からは再びMLBに昇格していたBrandon Bielakが8回まで好投。9回にJudgeに特大スリーランを被弾するものの最後をこの年7.27からの復活を遂げたRafael Monteroが抑えヤンキースとのダブルヘッダーを2連勝!
当時MLB最強と言える成績を残していたヤンキースを相手に5-2と圧倒してシリーズを終えました。
その勢いのままマリナーズをスイープするなど絶好調のアストロズ!ここでうっかりアスレチックスにスイープを食らうというおちゃめで可愛い一面を見せつけるも直後のマリナーズとの4連戦は3勝1敗としっかり勝ち越し。
思えばこの年はアスレチックス以外の同地区対決をしっかり制すことが出来てましたね。まるで翌年は同地区にボコボコにされるかのような口振りだァ……
トレードデッドライン
アストロズはトレードデッドラインでは1Bの弱点を埋めるべくBALからTrey Mancini、捕手の弱点を埋めるべくBOSからChristian Vazquez、ただ左腕が欲しかったとしか思えないATLからのWill Smith獲得なんかがありました!
放出した選手の中ではEmmanuel Valdezは勿体なかったと思いますが他は許容できるパッケージであり少なくとも2023年に比べれば遥かにマトモなパッケージと言えるかと思います。
そして地区優勝へ
そのままシーズンが進んでいき9月19日。この試合でレイズを4-0で下したアストロズは14試合を残して97勝51敗とし地区優勝を決めました!8月以降の戦いぶりはどうした😡😡😡と思われそうですが、正直振り返っても3連敗以上しないし、ひたすら勝ち続けてるしで面白くなかったです。
当時見てる時は見る度に勝ってんなぁ……と成績と広がり続けるゲーム差を見るのが楽しかったのですが振り返るとあまりにも面白くない。
結局2022年は106勝56敗と地区内及びAL内では圧倒的な強さを見せ、21年振りのプレーオフ進出となった地区2位のマリナーズとは16G差。まさに圧倒的な強さで162試合を終えました。
そんな2022年のアストロズを象徴するものと言えば、やはり圧倒的なリリーフ陣でしょうか。リリーフ防御率2.80はMLBトップ。
打者有利なMinute Maid Parkを本拠地としながらも被本塁打は36本とし、これもNYYと並んでMLBトップでした。
Rafael MonteroやHector Neris、Bryan AbreuにクローザーのRyan Pressly等、誰がマウンドに上がっても何だかんだ抑えるだろうと安心して見ることが出来ました。
9月にコールアップされたHunter Brownもブルペンに回ってからは自分で作った満塁のピンチを無失点で抑える等の劇場を見せつつ圧倒的な奪三振能力で打者を制圧していました。
野手陣はそれまでと比べれば全体的に落ちましたが、Carlos Correaの退団により空いたショートにはルーキーのJeremy Peñaが定着。
打率.253 22HR OPS.715(出塁率.289)と1年目ながらMLBに適応し守備ではGGを受賞する等、本来大きな穴となるはずだったCorreaの穴を見事に埋めて見せました!
一方、1年を通して1Bに苦しんでおり、長年レギュラーとして活躍してきたYuli Gurrielやトレードで獲得したTrey Manciniが揃って成績を残すことが出来ませんでした。ちなみにこのせいで翌年地獄を見ることになります。
プレーオフ、開幕
ディビジョンシリーズから登場となった我らがヒューストン・アストロズちゃん。相手は21年振りのプレーオフ出場となりワイルドカードでは7点差からの大逆転勝利と勢いに乗るシアトル・マリナーズ。
とは言えレギュラーシーズンの相性は良く地区内でも16ゲーム差をつけた相手。負けるわけにはいきません。
ところが初戦の大事なマウンドを託されたJustin Verlanderは初回から打ち込まる展開。何とか初回は1点で切り抜けますが2回にも3失点し0-4。
3回に2点を返しますが、その直後にはJ.P.Crawfordに特大HRを被弾する等、またも2失点。まさかの4回6失点というピッチング。ぼくたちは朝から何を見せられてるんですか?(笑)
質問来てた!
「大事なプレーオフ初戦でで4回6失点のピッチングを披露するのは犯罪ですか?」
結論:犯罪ではないけど生きて帰れると思うな
\タイガチャンホウリツジムショ/
スタジアムに響くファンのため息、どこからか聞こえる「今年はDS敗退だな」の声。病院内では既に吉村と村田が息を引き取っており私は視聴をやめました。
4回にもYuli Gurrielのソロで1点を返すものの7回にはEugenio Suarezにソロを浴び3-7と劣勢になります。
8回のマウンドにはマリナーズの絶対的なセットアッパーのAndres Muñozが上がります。こんなのどうしろってんだ(笑)
しかし1アウトからAlvarezが二塁打を放つと続くBregmanが左中間へツーランホームラン!2点差となり球場内の雰囲気も「あれこれ行けんじゃね?」みたいな感じになります。
思えばこの日のMuñozは球速が出ていませんでしたね。もちろんそれでも簡単に打てる投手ではないですがレギュラーシーズンとの違いが如実に表れていました。
押せ押せムードのアストロズちゃん。もうこれはMuñozを打ち崩すしかないと。俺達のアストロズちゃんなら出来ると。期待を込めて視聴を再開。なんで俺が見た瞬間にカスみたいな打撃に戻るんだよ。
しかしまだ諦めてはいけません。最終回に投げるであろうSewaldはTOR戦でも打ち込まれておりMuñozよりかはチャンスがあるだろうと最初から考えていました。そしてその予感は的中します。
1アウトは取られますがDavid Hensleyが粘って粘ってデッドボールを勝ち取りランナー1塁。
ここで打席にはJose Altuve。ここまでノーヒットではありますがプレーオフのAltuve。さあ舞台は整いました。1-2と追い込まれてから4球目!高めの93マイル!!!!
えー、なんとこの不正チビ。ゲロ甘ホームランボールをまさかの空振り三振。直前まで盛り上がっていたはずのMinute Maid Parkを一瞬にして地獄のような雰囲気に変えました。
ゴミ箱の伝達はスライダーとかだったのかな?笑
続く2番Peña。まあルーキーで頑張ってはいるけど、この日は4打数でノーヒット。簡単に追い込まれるPeñaちゃん。こちらも視聴終了とスマホ叩き壊しの準備は出来てるぞ。さあいつもの外スラ空振りの時間だよPeñaちゃん!
僕は信じてたぞPeñaちゃん‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️
なんとレギュラーシーズン中は空振りしかしていなかった外のスライダーをセンター前に弾き返しし、これでツーアウト1.2塁。試合とたいがちゃんのスマホを守ってくれました。
そして打席にはYordan Alvarez。1発出れば逆転サヨナラという激アツ展開。マリナーズはここで守護神をマウンドから下ろします。
そしてマウンドに上がるのは前年サイ・ヤング賞を受賞しマリナーズと大型契約を結んだRobbie Ray。
マリナーズ視点、絶対にホームランを打たれてはいけない場面でありシーズン中に左打者に許したホームランは4本というRayに全てを託します。
長い投球練習を終えてAlvarezがゆっくり打席に向かいます。この時、中継にはグラウンドを見れないマリナーズファンの女性が映ってましたが、スマホ越しのたいがちゃんも似たような感じでした。
盛り上がるMinute Maid Park。投じた2球目!
お釣り無し、ライトへの特大サヨナラスリーラン!
ヒューストン・アストロズが初戦を8-7と制しました!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?