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認知バイアス
○心理的リアクタンス
人は本来もっている選択や行動の自由を他者に脅かされた時、その自由を回復しようとして、あえて妨げられた行動をしようとする。
→希少性を提示されることによる購買力の向上も同じ。
例)やったらだめと言われることほどやりたくなる
○現状維持バイアス
損をすることを避けたいと思う心の動き
具体的には、損する分のおよそ1.5~2.5倍ほどの利得があって初めて、人間は損得が釣り合うと感じる。
また、現状維持バイアスは、保有効果が生じる際に顕著に発生する。
※保有効果
一度、何かを手に入れると、それが自分の手元になかったときよりも価値が高いものであるかのように感じて、手放す際に抵抗を感じる現象のこと。
例)通販で購入した商品に返品・返金保証がついていても、購入日から時間がたつにつれて返品率が大きく下がるのはこの一因がある。
○システム正当化バイアス
人は「特定の社会のシステム」がそこに存在している事自体に価値を見出し、そのシステムを正当化しようとする。
不安を強めるような情報を与えることは、バイアスを強化する危険性がある。人は本来、反対されたり脅威を与えられたりすると抵抗を覚える。
抵抗とは、この場合、偏った考え方=バイアスを指す。
例)日本の犯罪状況は、今後悪化し他国と同じような高い犯罪率を誇ってしまうようになる可能性があると伝える。
→不安を煽るような発言
↓
システム正当化バイアスがかかり、現状の日本のシステムを高く評価し始めたというデータがある。
○身元のわかる犠牲者効果
特定の個人を例として示すと高い共感や関心を示すが、示されたものが人数や割合だと、共感や関心が低くなる現象のこと。
例)同じ寄付を訴えるコピーでも、個人を特定できる方が寄付を受けやすい。(ユニセフ)
→おそらく、自分の行動による効果をより実感じやすいほど、行動のハードルが下がると考える=自己効力感の自覚レベルが高い
○ダニング=クルーガー効果
知識のない人ほど、自分には能力があると過大評価してしまう効果のこと。一方で、知識が豊富だったり能力が高かったりする人は周囲も自分と同じだけのものを持っていると考え、自分を過小評価してしまう。
→バイアスにより、メタ認知ができていない状態…
※メタ認知:自分を客観視すること
→結果として、自分だけでなく他人に対しても客観視できない状態に陥ってしまう…
○知識の呪縛
知識の違いに気づかず、自分が知っていることは他人も知っているだろうと思い込み、知識を持たない人の立場から物事を考えることができなくなってしまう現象。
→偏った考え方をする知人を「嫌なやつだ」と一蹴するのではなく、バイアスに陥っていることに気づいていないかもしれないと考えることが呪縛を打ち破る第一歩。
→認知バイアスの存在を知ることで、偏った考えではなく、事実からフラットの立場の解釈をできるようにしていくことが必要…!
【まとめ】
アンコンシャス・バイアスや自分の「箱」に入ってしまうという話から、バイアスの存在に興味を持つようになった。
バイアスに対する悪いイメージを持ちがちだが(バイアスかかってるという言葉自体が、マイナスの印象を伝える場面で使用されることが多い)、バイアスは本来、自分の経験則から最適解を導き出すための効率の良い手段であることが多い。つまり、自分の身を守っていくために編み出された思考の”クセ”であると考える。しかし、それがマイナスの印象を伝える場面で多用されているのは、情報が無限にある現代において、その情報を扱う私達がレベルアップできていないからだと思う。
バイアスの存在を知ることによって、事実を客観的に捉え、正しい解釈を加えることができれば、納得感のあるキャリア設定や差別や人間関係の構築など、幅広い分野で応用が効くんじゃないかと感じた。
このバイアスの知識を共用すること自体、もしかしたらバイアスにかかっているのかもしれないが、そうだとしても、自分の周りの人だけでなく多くの人に認知バイアスの存在を知ってほしいと思った。